名家の娘　ソヒ

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ＳＢＳで２００４年〜２００５年にかけて放送された作品で，光復（独立）４０周年を記念して制作された全52話の大河ドラマです。日本ではＫＮＴＶで，「土地」というタイトルで放送されましたが，まさかこの作品が日本でリリースされるとは思っていませんでした。それは，ドラマの時代背景が第二次世界大戦前のあたりで，日本がアジア諸国に対して侵略を開始し，朝鮮が日本に併合された頃の社会が描かれていて，日本は完全悪として少々誇大表現されているからです。
ドラマは，名家の娘チェ・ソヒ（キム・ヒョンジュssi）の波乱万丈の人生を振り返る中で，韓国独特の“恨”を描いていて，同じ大河ドラマでも「チャングムの誓い」とは重さがまるで違います。
撮影現場となった慶尚南道の河東や江原道のフェンソンでは，放送の一年前から精密な事前撮影を行なったり，台詞に慶尚道訛りを織り込むなど，制作サイドの細やかさと意気込みが視聴者の心をひきつけ，高い視聴率を獲得しました。
ドラマとしての面白さは，キャストの豊富さもさることながら，男と女をめぐる様々な形の人間模様が，本筋のストーリーに程よく乗っかって，本来は枝葉となる部分が視聴者の関心を引く原動力となっています。



以下に簡単なストーリーを書き込みますが，かなりネタばれしていますので要注意です。



ソヒの祖母ユン氏夫人（キム・ミスクssi）は，東学将師との間にキム・ファン（キム・ユソクssi）を産みます。
ファンはクチョンと名乗って平沙里のチェ参判宅に下男として入り，そこで腹違いの兄チェ・チス（パク・ジイルssi）の嫁ピョルダンアシ（イ・ミニョンssi）と恋仲となり，ソヒを捨てて二人で逃避行の道を選びます。
チスは，この家の財産を狙う悪党どもの一人キム・ピョンサン（ユ・ヘジンssi，後のキム・ドゥス）に絞殺されます。
やがてチェ家の土地は叔父のチョ・ジョング（キム・ガプスssi）によって乗っ取られ，ソヒは土地の奪還と復讐を誓います。
成長したソヒは，いつも傍にいて自分を守ってくれたキム・ギルサン（ユ・ジュンサンssi）と結婚します。
やがてギルサンは独立運動家となりますが，ここで日帝下で刑事となったキム・ピョンサンの息子キム・ドゥスと相対するという因縁が，一層ドラマを興味深くしています。
また，もう一方のお話として，農夫イ・ヨン（パク・サンウォンssi）を巡るラインがあります。初恋のウォルソン（キム・ヘソンssi），本妻のカンチョン宅（キム･ヨジンssi），イミネ（パク・ジヨンssui），の三人の女の愛憎劇もドラマに程よい味付けをしています。


おまけ：ドラマでソヒ役を演じるのは，10話までが幼少期としてペ・ナヨンちゃん，17話までの少女期がシン・セギョンssiという二人の子役で，キム・ヒョンジュssiの登場は18話からとなっています。

　このドラマは「不幸な人々がてんこ盛り」。
これでもか、これでもかと人々が時代に翻弄されるサマを、そして豊かな自然描写と韓国の近代史を盛り込みながら、描いてくれます。
この際ヘンテコリンな日本人たち（着物やコトバ）には、目をつぶりましょう。（日本人が悪く描かれるのは、時代からいっても仕方ないんじゃないあかな。）

私は、いつ「キム･ジフン」や「キム・ヒョンジュ」が出てくるのかなあ、とワクワクはらはらしながら、主人公たちの少年時代を見守るうち、「キム・ミスク」の堂々たる大黒柱っぷりに圧倒され、大悪人だけどちょっとおバカな「キム・ガプス」。
哀しい大悪党「ユ・ヘジン」にちょっと共感しながら、今２８話まで来ました。（名優と言われる人たちが、大体出ている、大作ドラマなんだなとわかる作りです。）
地主であるヒロインにまつわる話だけでなく、「土地を守る人たちそれぞれのドラマ」を、骨太で描いていきますので、大変面白いです。

　スカーレット・オハラ並みの、気の強さ、プライドの高さを持つヒロインの「ソヒ」は、逸材ではありますが、逆にとっても周りを疲れさせます。（友だちが全然出来ないタイプ）
それを支えるのが、下男の「ギルサン」です。
２５話辺りで、「ソヒ」と「ギルサン」の関係に変化がありますが、ギルサンの一生を見ると、それは苦労が多いんですよ。
ギルサンの青年時代は、「星をとって」の「キム・ジフン」。大人になると実力派の「ユン・ジュンサン」なんです。
これは０４年作品なので、「キム・ジフン」はこの時２３歳のはず。（現在は３０歳で軍服務中）
甘いマスクは当時からで、劇中でモテルのも納得。大人の「ユン・ジュンサン」に成長すると正直アレ？っと思いますが、誠実で誰からも信頼される人物であるだけに葛藤の多い人生を送るギルサンを「ユン・ジュンサン」はをうまく演じていますよ。

それにしても「ソヒ」がツワモノなので、ギルサンが苦労しそうで、ちょっと辛いですが、これからがホントの意味で、土地を取り戻す本番なのだと思いますから、がんばって見てみたいです。

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長い話なので、主人公のみならず、本当にたくさんの登場人物それぞれの思い、生き様、運命、しがらみ等、これでもか、これでもかの、てんこ盛りで、とても重厚な作品です。
確かに、当時の韓国から見た大日本帝国なので、日本人は悪者扱いされている面も多々有るし、変な日本語（笑）をしゃべる日本人がいっぱい出てきますが、単に日本人批判だけにとどまらず、親日派になって、得をしようとする韓国人のずるさや、韓国人同士でも、身分の違いや、身体障碍の人を差別をする人、など、人間の愚かさ、自己中心的さ、などなど、しっかり描かれているので、日本人として見ても強い反感はありませんでした。それぞれの立場の愛情も、簡単なことではない事をとても丁寧に描いています。子役も含め、出演者の俳優のみなさんの演技が上手ですね。脇役の方々の演技まで、惹きつけられました。

　ギルサンの逃げは、納得できない。時代背景もありますが、家庭を持てばまして子供がいればなおさら家を守れ。ギルサンの活躍を楽しみにしていましたが、幼少期とは逆でした。ソヒの何を感じればよかったのだろう、名家が必要だったのか。この時期の日本を責めるには、描写ができないでしょう。中途半端なだけに見る人も中途半端にしか受け取れない。非常に中身の濃い話が中途半端に終わり残念でした。

主人公ソヒだけでなく、周りのいろいろな人の人生の出来事が目まぐるしく展開していきます。ずっとハラハラ★★ドキドキ❤❤
次が気になって気になって・・・一気に見てしまいます。
確かに、でてくる日本人らしき人はおかしいですが…、歴史も振り返ることができ、考えさせられます。
今まで見た、中で一番おもしろい作品です。