鬼神伝

　途中まで良さそうに感じたのでついつい最後まで観てしまったが、大味なシナリオによる「争いからは何も生まれない」みたいなテーマの文部省ご推薦的アニメでとても大人の鑑賞には耐えられない。後半で特に感じたのが殆ど細部を詰めていないシナリオ。まるで紙芝居か舞台劇的で、場面転換ごとに行間をこちらが適当に埋めなければならない。テクニック由来なら好いが、あくまでも本作のそれは未完成から来るものだ。結果、残るのは時間の無駄をした気分だけ。


※レーティングは、A+,A,A-＞B+,B,B-＞C+,C,C- の9段階。

子どもに誘われて観に行きました。可もなく不可もなくといったところです。
　物語としては、平凡な中学生の男の子が平安時代に行って、思いがけない力を発揮して悪い奴と戦うというもので、あまり目新しさはありません。都を襲ってくる「鬼」の描写が、影をまとっているというか、おぼろな感じでちょっと興味を惹かれました。水墨画を意識してるんですかね。しかし、その「鬼」がまつろわぬ民で実は…･･･というのは、子ども眼にもありきたりだなあと思ったようです。僕も、まつろわぬ民の描写がちょっと駆け足で、少年の成長や変化がいまひとつ描き切れていない感じがしました。女の子もいてちょっといい感じになるんですが、いいシーンがないのであまりリリカルな感じもしませんでした。
　アクションはスピード感がありますが、どうにも盛り上がりに欠けるのはなぜでしょうか。音楽の使い方とか、もっと工夫してくれたらよいのですが、クライマックスあたり妙に静かで淡々としてしまったような気がします。
　イマジネーションも演出もいたってフツー。なぜいま作らねばならなかったのか…･･･よく分かりません。30点。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

なんかブレイブストーリーを思い出す。
少年の成長を異世界で表現するってところが多分そうなのかな。
映像が綺麗だねえ。
動きも面白い。
誰が味方でだれが敵なのかという部分が面白い。
水竜型やちまたのオロチとは珍しい。
写メがいい感じ。

それなりに面白いストーリーなんだけど、
なんせ絵的に（見た目が）地味で…… (^ ^;)
…ちょっと取っつきにくいアニメでした。

これで、ハデさなり華やかさがあれば、
もっとグイグイ物語に引き込まれていったような気がします。

あと、ワクワク感ももっと欲しかったかも？

全体的に、「おしい」って感じのアニメでした…。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

　100分間のほとんどを主人公は「戦いたくない」「争うのはやめよう」の平和主義者としての人物で、見ていてイライラしてしまいました。それなのに、クライマックスでは普通の勧善懲悪ものになってしまうのでガッカリでした。

　それに気づけば、人間と自然の共存のバトルの話だったのに。力を欲する悪役との戦いにシフトしていくので、一体、物語の動機である鬼との戦いという部分は忘れ去られてしまってるのでなんとも呆然としてみてしまいました。

　せっかく視点を変えれば正義と悪の立場が変わるという難しい問題を取り上げているのに、残念でした。

　ちょっと台詞で説明をする場面が多いのも、せっかくのアニメなのに。やたらと喋るキャラクターを観てるのも退屈でした。

　鬼の存在が、実は……だったってのは面白い設定ですが。何でわざわざ、あんな格好で戦うのかもわかりませんでした。どう見ても怪物の大きさのやつもいましたけど。
　それに、クライマックスで突然出てくる四天王。誰?　力を追い求める少年の過去の回想も突然でしたし。

　映像なり話になり、何か1つ飛びぬけたものを見せてもらいたかったです。