ドリアン・グレイ 美しき肖像 / ヘルムート・バーガー
ドリアン・グレイ 美しき肖像
/マッシモ・ダラマーノ
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全体の平均評価点: (5点満点)
(5)
解説・ストーリー
オスカー・ワイルドの小説をマッシモ・ダラマーノ監督が現代に置き換えて映画化。刹那的快楽に溺れる毎日を送る美貌の青年、ドリアン・グレイ。しかし、画家・バジルに描かせた肖像画をめぐり、宿命的な出来事が起こる。主演はヘルムート・バーガー。 JAN:4562474214889
オスカー・ワイルドの小説をマッシモ・ダラマーノ監督が現代に置き換えて映画化。刹那的快楽に溺れる毎日を送る美貌の青年、ドリアン・グレイ。しかし、画家・バジルに描かせた肖像画をめぐり、宿命的な出来事が起こる。主演はヘルムート・バーガー。 JAN:4562474214889
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「ドリアン・グレイ 美しき肖像」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
オスカー・ワイルドの小説をマッシモ・ダラマーノ監督が現代に置き換えて映画化。刹那的快楽に溺れる毎日を送る美貌の青年、ドリアン・グレイ。しかし、画家・バジルに描かせた肖像画をめぐり、宿命的な出来事が起こる。主演はヘルムート・バーガー。 JAN:4562474214889
「ドリアン・グレイ 美しき肖像」 の作品情報
「ドリアン・グレイ 美しき肖像」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ドリアン・グレイ 美しき肖像の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
101分 |
日 |
英:モノラル |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
TCED5122 |
2020年07月10日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
2枚
|
0人
|
0人
|
ドリアン・グレイ 美しき肖像の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
101分 |
日 |
英:モノラル |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
TCED5122 |
2020年07月10日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
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ユーザーレビュー:5件
草葉の陰でオスカー・ワイルドも泣いているだろう
なんすか、これ。
『ドリアン・グレイの肖像』の換骨奪胎バージョン?
時代設定が現代(制作時、1970年ですね)に置き換えられ、大筋は原作通りだけど
ドリアンの悪徳がエロ方面に限定・拡大されている。
なかでもクルーザー船での乱交ぶり、入れ替わり立ち替わりで、あの人もこの人も、
なんとあの方も!って驚愕のショットには大爆笑!
最初の悲劇のあと絵に変化が表れ、焦ったドリアンが絵具を削り取って大学の研究室に持ち込んで
成分分析を頼む、なんていうのは面白かったんですけどね。
あとはもう、ヘルムート・バーガーの盛(さか)り放題のエロ祭り、
えらいこっちゃ、えらいこっちゃ、ヨイヨイヨイヨイですよ。
ぶって、ぶって、みたいな事にもなって、さすがに帰宅したドリアンも
「いや、あれには参ったな」って顔しちゃってて、
ここまでくると、私はいったい何を見せられているのだろうと虚ろな気持ちになる。
馬小屋でとかさ。馬も迷惑だろうさ。
あんまり悪口ばっかり言っても仕方がないので、感心したショットについて書いておきます。
殺人シーンの揺れるランプですね。陰影が良いです。
これはアルバート・リューイン版(1945)へのオマージュではないでしょうか。
それにしても。
自分の代わりに絵が「老い」を引き受けてくれる、この絵がある限り自分は歳をとらない・・・
って安心しきって欲望の赴くまま遊びまくってるドリアンを見てると、
わたしゃ、ちょいと心が痛むのですよ。
長年コレステロール値が高い高いって主治医に怒られまくって、数年前にとうとう薬が処方されましてね。
その薬を服用し始めたらスコーンと数値が下がって正常値へ。
以来、大好きな甘い物や脂っこい物を食べても、血液検査では正常値をキープ。
魔法の薬を手に入れた・・・!とばかりに、今や欲望の赴くままに・・・。
自分もいつかドリアンのように身を滅ぼすのであろうか。やだー、ヘンな教訓を受け取っちゃったな。
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6人の会員が気に入ったと投稿しています
ヘルムート・バーガーを観賞する映画
原作は言わずと知れたオスカー・ワイルドの『ドリアン・グレイの肖像』。ストーリーはそこまで複雑ではないけれど、言葉が喚起するイメージを映像化するのは案外難しいのではないかと思う。以下、辛口です。
ドリアン役のヘルムート・バーガーは確かに美しいのだけれど、純真から悪徳に染まっていき、最後には自分の罪深さに苦悩するという、この役には合っていないように感じる。終始同じような感じ。彼を快楽へと誘惑するヘンリー卿の役割は最小化されていて、ほとんどドリアン中心に展開するので、若く美しいヘルムート・バーガーの魅力を堪能できます。
ヘンリー卿は世の中を皮肉な視点で眺め、芸術至上主義で快楽主義者。純真な美青年ドリアン・グレイは彼の影響を受けて、耽美的で享楽的な生活へと堕落し、悲劇を生む。この映画では芸術や美の視点がなおざりにされているので、プレイボーイの単なる性的な恋愛遍歴に堕していて、とても低俗。退廃美や耽美的要素はあまり感じられない。解放された性を描きたかったのかと思ってしまう。
主人公の分身であり、重要なモチーフである肖像画が余りにチープなのにも唖然とする。個人的好みかもしれないが、肉体美ばかり強調されて、若く美しい精神の輝きはどこに?という感じ。塗り重ねて醜くしていくには、都合がよかったのかもしれないけれど。
楽しみにしていたのに、少々がっかり。
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5人の会員が気に入ったと投稿しています
ヘルムート・バーガーの退廃美。
ヘルムート・バーガーの退廃美
1970年作品(イギリス)
イギリスの作家・オスカー・ワイルドの長編「ドリアン・グレイの肖像」が原作です。
貴族階級の青年「ドリアン・グレイ」は自分の肖像画を描いて貰う。
「肖像画が老けて行って自分は若いままで老いなければ良い」と冗談を言ったドリアン・グレイ(ヘルムート・バーガー)
その言葉の通り、その後25年も25歳の若さを保つのでした。
しかし心は邪悪さを増し、男女お構いなく恋愛に興じて、周辺を破滅に追いやる。
初恋の女性は失意から自殺し、遂にはドリアンは老醜を見せる肖像画を描いた画家のトッドを殺してしまうのだった。
ここでドリアン・グレイを演じているヘルムート・バーガーの美しさに触れなければなりません。
金髪(多分染めている筈、本人は栗毛)碧眼(薄めの青色で透明感が有りグレーがかっている)
野性的な目鼻立ちの割には、少年のように細いしなやかな体型が美しい。
またバーガーのファッションも見ものです。
この映画、ちょっとロマンポルノみたいなサービスが多く芸術性は乏しい。
けれども、ルキノ・ヴィスコンティの寵愛を受けたヘルムート・バーガーの魅力はかなり味わえます。
「ルートヴィヒ 神々の黄昏」のルートヴィヒ役。
「地獄に堕ちた勇者ども」の女装。
「家族の肖像」
ヴィスコンテイの後期作品を彩った、そして恋人関係にもあったと言うヘルムート・バーガー。
映画はB級ですが、ラストシーンにはオスカー・ワイルドの非凡な才能が窺えます。
やはり映画って凄い。
50年前の美青年がそのまま息して動いて恋をする。殺人もする。
ヘルムート・バーガーの一生はルキノ・ヴィスコンテイの面影から抜けられなかったらしいが、それもこれも運命なのでしょうね。
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5人の会員が気に入ったと投稿しています
オリヴァ―・パーカー版よりはましだったけど
監督:マッシモ・ダラマーノ(1970年・英/伊/西独・101分)
原作:オスカー・ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』
舞台が現代のロンドンに変更されて、ドリアン・グレイの肖像も、裸の上半身に首にはパープルのスカーフ、下はジーンズという何ともラフなスタイル。
ドリアン(ヘルムト・バーガー)に生き写しの美青年が描かれているには違いないけど、他の二作品で描かれたような格式も品格も感じられず、全身が描かれているわけでもない。
それに大きな声じゃ言えないけど、この出来上がったばかりの肖像画には、すでに邪悪な雰囲気が漂っている気がしたんだけど、私の思い過ごし?
この絵がドリアンの堕落とともに変化を遂げても、元の絵がその下に透けて見える気がした。(本当に無粋だけれど、元の肖像画の上に絵具を足したり削ったり描き足したりしたんだろうなあって。)
ドリアン・グレイを観るのも三作目なので、何が起ころうとも驚くこともないのだけど、ドリアンの堕落ぶりを描くのがどれもこれも同じとは、いささか食傷気味。人間の欲望っていつの時代も同じものかしら。
原作の時代であれば一応の慎みと配慮があったけれど、本作では人の噂の範疇を出て、写真に撮って脅しの材料(証拠)にするなど、悪意性が増している。
オスカー・ワイルドの「耽美的」「退廃的」「懐疑的」なテーマを谷崎潤一郎や三島由紀夫などに書かせたら、やはり同じようなドリアン・グレイになっただろうか?つい、変な妄想をしてしまった。
肖像画がドリアンの願いどおり、ドリアンの内面の悪への変化、見た目の劣化を肩代わりしたわけだけれど、もう一方では画家のバジルが一般的・常識的な人間を、ヘンリーが常識に疑問を持つ懐疑的人間を体現していたようにも感じる。ただ、本作のヘンリーは三作の中では一番まともなヘンリーだったと思う。人間の善も悪も両方を見ていた。終盤で、ドリアンが若さと美を保っている秘密を聞き出そうとした後、鏡に映る自分を見て「見かけは老人で気は若いとは、まったくのお笑い草だ」と自身を皮肉っている。
本作を観ながらふと思ったのは、ドリアンが肖像画に現れた最初の変化で引き返さなかったことに、元々の彼の内面的本質が表れていたのではないだろうか?(元も子もないことを言ってスミマセン)
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
破壊的、且つ、退廃的な美しさ
投稿日:2023/10/15
レビュアー:趣味は洋画
ドリアン・グレイ 美しき肖像(1970年、イギリス・イタリア・西ドイツ、カラー、101分)
今年(2023年)5月18日、ヘルムート・バーガーが78歳で亡くなった。
彼が26歳のときの作品が本作で、瑞々しい青年の肉体美を惜しげもなく披露している。
前年には「地獄に堕ちた勇者ども」(69年)で、マレーネ・ディートリッヒばりの衣装で登場したのが、実に衝撃的だった。
「ドリアン・グレイの肖像」(45年/アルバート・リューイン監督)を先に観ており、そのリメイクの認識で鑑賞。
ところが、ここまでエロスを追求する内容に、拍子抜け感は否めない。
時代も19世紀末から1960年代のロンドンに置き換わっている。
ロンドン郊外の閑静な画室。近年、売り出し中の画家バジル(リチャード・トッド)は、美貌の青年ドリアン・グレイ(ヘルムート・バーガー)の肖像画を完成させた。画室を訪れた画商のヘンリー・ウォトン(ハーバート・ロム)は、その肖像画を絶賛し、買取ってドリアンに送った。ある日、ドリアンは駆け出しの美しい舞台女優シビル(マリー・リシュダール)と知合い、愛し合う仲となる。ところがシビルは交通事故で亡くなってしまう。それから10数年後、ドリアンの周囲の人々が老けていくなか、ドリアンは昔のままの肉体で衰えを知らず、享楽的な生活を送るようになる。ドリアンは学友であるアラン(レナート・ロマーノ)の妻アリス(マリア・ローム)に対しても、自信に満ちたモーションをかけた。そんなある日、ドリアンは自分の肖像画が、醜く老いはじめているのに気付くが...。
ヘルムート・バーガーの出演作は6本目の鑑賞で、前述の「地獄に堕ちた勇者ども」(69年)に加え、「ルードウィヒ・神々の黄昏」(72年)、「家族の肖像」(74年)、「エンテベの勝利」(76年)、そして「ゴッドファーザーPARTV」(90年)を観ている。
いつの時代の作品も、彼の退廃的な雰囲気は独特のものだ。
共演陣では、画家を演じたリチャード・トッドに触れておきたい。
精悍なマスクの彼は、軍人役を得意としていたが、一昨年に観た「生きていた男」(58年)で主演を張り、アン・バクスターを相手に、ラストの大どんでん返しがいまだに印象に残っている。
同作でも、本作同様、ハーバート・ロムと共演していた。
又、ヒッチコックの「舞台恐怖症」(50年)では、ジェーン・ワイマンやマレーネ・ディートリッヒらと共に、クレジット上位で出演している。
監督は「荒野の用心棒」(64年)や「夕陽のガンマン」(65年)といったマカロニ・ウェスタンの代表作の撮影監督を務めた、マッシモ・ダラマーノ。
近々、「ドリアン・グレイ」(2009年)との観比べにチャレンジしてみようと思う。
このレビューは気に入りましたか?
1人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
草葉の陰でオスカー・ワイルドも泣いているだろう
投稿日
2020/10/11
レビュアー
ポッシュ(卒業)
なんすか、これ。
『ドリアン・グレイの肖像』の換骨奪胎バージョン?
時代設定が現代(制作時、1970年ですね)に置き換えられ、大筋は原作通りだけど
ドリアンの悪徳がエロ方面に限定・拡大されている。
なかでもクルーザー船での乱交ぶり、入れ替わり立ち替わりで、あの人もこの人も、
なんとあの方も!って驚愕のショットには大爆笑!
最初の悲劇のあと絵に変化が表れ、焦ったドリアンが絵具を削り取って大学の研究室に持ち込んで
成分分析を頼む、なんていうのは面白かったんですけどね。
あとはもう、ヘルムート・バーガーの盛(さか)り放題のエロ祭り、
えらいこっちゃ、えらいこっちゃ、ヨイヨイヨイヨイですよ。
ぶって、ぶって、みたいな事にもなって、さすがに帰宅したドリアンも
「いや、あれには参ったな」って顔しちゃってて、
ここまでくると、私はいったい何を見せられているのだろうと虚ろな気持ちになる。
馬小屋でとかさ。馬も迷惑だろうさ。
あんまり悪口ばっかり言っても仕方がないので、感心したショットについて書いておきます。
殺人シーンの揺れるランプですね。陰影が良いです。
これはアルバート・リューイン版(1945)へのオマージュではないでしょうか。
それにしても。
自分の代わりに絵が「老い」を引き受けてくれる、この絵がある限り自分は歳をとらない・・・
って安心しきって欲望の赴くまま遊びまくってるドリアンを見てると、
わたしゃ、ちょいと心が痛むのですよ。
長年コレステロール値が高い高いって主治医に怒られまくって、数年前にとうとう薬が処方されましてね。
その薬を服用し始めたらスコーンと数値が下がって正常値へ。
以来、大好きな甘い物や脂っこい物を食べても、血液検査では正常値をキープ。
魔法の薬を手に入れた・・・!とばかりに、今や欲望の赴くままに・・・。
自分もいつかドリアンのように身を滅ぼすのであろうか。やだー、ヘンな教訓を受け取っちゃったな。
ヘルムート・バーガーを観賞する映画
投稿日
2020/08/16
レビュアー
hinakksk
原作は言わずと知れたオスカー・ワイルドの『ドリアン・グレイの肖像』。ストーリーはそこまで複雑ではないけれど、言葉が喚起するイメージを映像化するのは案外難しいのではないかと思う。以下、辛口です。
ドリアン役のヘルムート・バーガーは確かに美しいのだけれど、純真から悪徳に染まっていき、最後には自分の罪深さに苦悩するという、この役には合っていないように感じる。終始同じような感じ。彼を快楽へと誘惑するヘンリー卿の役割は最小化されていて、ほとんどドリアン中心に展開するので、若く美しいヘルムート・バーガーの魅力を堪能できます。
ヘンリー卿は世の中を皮肉な視点で眺め、芸術至上主義で快楽主義者。純真な美青年ドリアン・グレイは彼の影響を受けて、耽美的で享楽的な生活へと堕落し、悲劇を生む。この映画では芸術や美の視点がなおざりにされているので、プレイボーイの単なる性的な恋愛遍歴に堕していて、とても低俗。退廃美や耽美的要素はあまり感じられない。解放された性を描きたかったのかと思ってしまう。
主人公の分身であり、重要なモチーフである肖像画が余りにチープなのにも唖然とする。個人的好みかもしれないが、肉体美ばかり強調されて、若く美しい精神の輝きはどこに?という感じ。塗り重ねて醜くしていくには、都合がよかったのかもしれないけれど。
楽しみにしていたのに、少々がっかり。
ヘルムート・バーガーの退廃美。
投稿日
2020/08/03
レビュアー
カマンベール
ヘルムート・バーガーの退廃美
1970年作品(イギリス)
イギリスの作家・オスカー・ワイルドの長編「ドリアン・グレイの肖像」が原作です。
貴族階級の青年「ドリアン・グレイ」は自分の肖像画を描いて貰う。
「肖像画が老けて行って自分は若いままで老いなければ良い」と冗談を言ったドリアン・グレイ(ヘルムート・バーガー)
その言葉の通り、その後25年も25歳の若さを保つのでした。
しかし心は邪悪さを増し、男女お構いなく恋愛に興じて、周辺を破滅に追いやる。
初恋の女性は失意から自殺し、遂にはドリアンは老醜を見せる肖像画を描いた画家のトッドを殺してしまうのだった。
ここでドリアン・グレイを演じているヘルムート・バーガーの美しさに触れなければなりません。
金髪(多分染めている筈、本人は栗毛)碧眼(薄めの青色で透明感が有りグレーがかっている)
野性的な目鼻立ちの割には、少年のように細いしなやかな体型が美しい。
またバーガーのファッションも見ものです。
この映画、ちょっとロマンポルノみたいなサービスが多く芸術性は乏しい。
けれども、ルキノ・ヴィスコンティの寵愛を受けたヘルムート・バーガーの魅力はかなり味わえます。
「ルートヴィヒ 神々の黄昏」のルートヴィヒ役。
「地獄に堕ちた勇者ども」の女装。
「家族の肖像」
ヴィスコンテイの後期作品を彩った、そして恋人関係にもあったと言うヘルムート・バーガー。
映画はB級ですが、ラストシーンにはオスカー・ワイルドの非凡な才能が窺えます。
やはり映画って凄い。
50年前の美青年がそのまま息して動いて恋をする。殺人もする。
ヘルムート・バーガーの一生はルキノ・ヴィスコンテイの面影から抜けられなかったらしいが、それもこれも運命なのでしょうね。
オリヴァ―・パーカー版よりはましだったけど
投稿日
2023/09/01
レビュアー
kazupon
監督:マッシモ・ダラマーノ(1970年・英/伊/西独・101分)
原作:オスカー・ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』
舞台が現代のロンドンに変更されて、ドリアン・グレイの肖像も、裸の上半身に首にはパープルのスカーフ、下はジーンズという何ともラフなスタイル。
ドリアン(ヘルムト・バーガー)に生き写しの美青年が描かれているには違いないけど、他の二作品で描かれたような格式も品格も感じられず、全身が描かれているわけでもない。
それに大きな声じゃ言えないけど、この出来上がったばかりの肖像画には、すでに邪悪な雰囲気が漂っている気がしたんだけど、私の思い過ごし?
この絵がドリアンの堕落とともに変化を遂げても、元の絵がその下に透けて見える気がした。(本当に無粋だけれど、元の肖像画の上に絵具を足したり削ったり描き足したりしたんだろうなあって。)
ドリアン・グレイを観るのも三作目なので、何が起ころうとも驚くこともないのだけど、ドリアンの堕落ぶりを描くのがどれもこれも同じとは、いささか食傷気味。人間の欲望っていつの時代も同じものかしら。
原作の時代であれば一応の慎みと配慮があったけれど、本作では人の噂の範疇を出て、写真に撮って脅しの材料(証拠)にするなど、悪意性が増している。
オスカー・ワイルドの「耽美的」「退廃的」「懐疑的」なテーマを谷崎潤一郎や三島由紀夫などに書かせたら、やはり同じようなドリアン・グレイになっただろうか?つい、変な妄想をしてしまった。
肖像画がドリアンの願いどおり、ドリアンの内面の悪への変化、見た目の劣化を肩代わりしたわけだけれど、もう一方では画家のバジルが一般的・常識的な人間を、ヘンリーが常識に疑問を持つ懐疑的人間を体現していたようにも感じる。ただ、本作のヘンリーは三作の中では一番まともなヘンリーだったと思う。人間の善も悪も両方を見ていた。終盤で、ドリアンが若さと美を保っている秘密を聞き出そうとした後、鏡に映る自分を見て「見かけは老人で気は若いとは、まったくのお笑い草だ」と自身を皮肉っている。
本作を観ながらふと思ったのは、ドリアンが肖像画に現れた最初の変化で引き返さなかったことに、元々の彼の内面的本質が表れていたのではないだろうか?(元も子もないことを言ってスミマセン)
破壊的、且つ、退廃的な美しさ
投稿日
2023/10/15
レビュアー
趣味は洋画
ドリアン・グレイ 美しき肖像(1970年、イギリス・イタリア・西ドイツ、カラー、101分)
今年(2023年)5月18日、ヘルムート・バーガーが78歳で亡くなった。
彼が26歳のときの作品が本作で、瑞々しい青年の肉体美を惜しげもなく披露している。
前年には「地獄に堕ちた勇者ども」(69年)で、マレーネ・ディートリッヒばりの衣装で登場したのが、実に衝撃的だった。
「ドリアン・グレイの肖像」(45年/アルバート・リューイン監督)を先に観ており、そのリメイクの認識で鑑賞。
ところが、ここまでエロスを追求する内容に、拍子抜け感は否めない。
時代も19世紀末から1960年代のロンドンに置き換わっている。
ロンドン郊外の閑静な画室。近年、売り出し中の画家バジル(リチャード・トッド)は、美貌の青年ドリアン・グレイ(ヘルムート・バーガー)の肖像画を完成させた。画室を訪れた画商のヘンリー・ウォトン(ハーバート・ロム)は、その肖像画を絶賛し、買取ってドリアンに送った。ある日、ドリアンは駆け出しの美しい舞台女優シビル(マリー・リシュダール)と知合い、愛し合う仲となる。ところがシビルは交通事故で亡くなってしまう。それから10数年後、ドリアンの周囲の人々が老けていくなか、ドリアンは昔のままの肉体で衰えを知らず、享楽的な生活を送るようになる。ドリアンは学友であるアラン(レナート・ロマーノ)の妻アリス(マリア・ローム)に対しても、自信に満ちたモーションをかけた。そんなある日、ドリアンは自分の肖像画が、醜く老いはじめているのに気付くが...。
ヘルムート・バーガーの出演作は6本目の鑑賞で、前述の「地獄に堕ちた勇者ども」(69年)に加え、「ルードウィヒ・神々の黄昏」(72年)、「家族の肖像」(74年)、「エンテベの勝利」(76年)、そして「ゴッドファーザーPARTV」(90年)を観ている。
いつの時代の作品も、彼の退廃的な雰囲気は独特のものだ。
共演陣では、画家を演じたリチャード・トッドに触れておきたい。
精悍なマスクの彼は、軍人役を得意としていたが、一昨年に観た「生きていた男」(58年)で主演を張り、アン・バクスターを相手に、ラストの大どんでん返しがいまだに印象に残っている。
同作でも、本作同様、ハーバート・ロムと共演していた。
又、ヒッチコックの「舞台恐怖症」(50年)では、ジェーン・ワイマンやマレーネ・ディートリッヒらと共に、クレジット上位で出演している。
監督は「荒野の用心棒」(64年)や「夕陽のガンマン」(65年)といったマカロニ・ウェスタンの代表作の撮影監督を務めた、マッシモ・ダラマーノ。
近々、「ドリアン・グレイ」(2009年)との観比べにチャレンジしてみようと思う。
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(C) Minerva Pictures Group ※こちらはイメージ画像になります。