道−白磁の人− / 吉沢悠
道−白磁の人−
/高橋伴明
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全体の平均評価点: (5点満点)
(5)
解説・ストーリー
山梨県出身で、1914年に韓国に渡り、荒廃した山々の緑化に尽力する傍ら、兄・伯教や美術評論家・柳宗悦とともに白磁をはじめとする朝鮮工芸品の研究紹介にも務め、日韓の架け橋となって活躍した浅川巧の生涯を映画化したドラマ。主演は吉沢悠、共演にペ・スビン。監督は「禅 ZEN」「BOX 袴田事件 命とは」の高橋伴明。日本が韓国を併合してから4年後の1914年、朝鮮の山を緑に戻すという使命感を抱いて朝鮮半島の京城にやって来た林業技術者の浅川巧。ほかの多くの日本人が朝鮮人を蔑視する中、朝鮮語を学び、偏見を持たずに彼らと接していく。やがて同僚の朝鮮人青年チョンリムと友情を育む。そんな中、白磁の美しさに魅せられた巧は、その収集と研究にも没頭していくのだが…。
山梨県出身で、1914年に韓国に渡り、荒廃した山々の緑化に尽力する傍ら、兄・伯教や美術評論家・柳宗悦とともに白磁をはじめとする朝鮮工芸品の研究紹介にも務め、日韓の架け橋となって活躍した浅川巧の生涯を映画化したドラマ。主演は吉沢悠、共演にペ・スビン。監督は「禅 ZEN」「BOX 袴田事件 命とは」の高橋伴明。日本が韓国を併合してから4年後の1914年、朝鮮の山を緑に戻すという使命感を抱いて朝鮮半島の京城にやって来た林業技術者の浅川巧。ほかの多くの日本人が朝鮮人を蔑視する中、朝鮮語を学び、偏見を持たずに彼らと接していく。やがて同僚の朝鮮人青年チョンリムと友情を育む。そんな中、白磁の美しさに魅せられた巧は、その収集と研究にも没頭していくのだが…。
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「道−白磁の人−」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
山梨県出身で、1914年に韓国に渡り、荒廃した山々の緑化に尽力する傍ら、兄・伯教や美術評論家・柳宗悦とともに白磁をはじめとする朝鮮工芸品の研究紹介にも務め、日韓の架け橋となって活躍した浅川巧の生涯を映画化したドラマ。主演は吉沢悠、共演にペ・スビン。監督は「禅 ZEN」「BOX 袴田事件 命とは」の高橋伴明。日本が韓国を併合してから4年後の1914年、朝鮮の山を緑に戻すという使命感を抱いて朝鮮半島の京城にやって来た林業技術者の浅川巧。ほかの多くの日本人が朝鮮人を蔑視する中、朝鮮語を学び、偏見を持たずに彼らと接していく。やがて同僚の朝鮮人青年チョンリムと友情を育む。そんな中、白磁の美しさに魅せられた巧は、その収集と研究にも没頭していくのだが…。
「道−白磁の人−」 の作品情報
「道−白磁の人−」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
道-白磁の人-の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
119分 |
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/オリジナル
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DRTD03536 |
2012年11月09日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
5枚
|
0人
|
0人
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1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/オリジナル
道-白磁の人-の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
119分 |
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1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/オリジナル
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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DRTD03536 |
2012年11月09日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
5枚
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|
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ユーザーレビュー:5件
朝鮮の自然と民芸を愛した人
日本統治下の朝鮮に渡った山梨県出身の林業の技師、浅川巧(吉沢悠)が、朝鮮の人と育んだ絆の話です。
浅川巧という人は、韓国の教科書に取り上げられているそうですが、この映画を見るまで知りませんでした。
彼の事を映画の中でお兄さんが「白磁のような人だ」と表現しています。 映画の題名「白磁の人」というタイトルにつながるのでしょう。とっても心が澄んでいて、どこか温かさを感じさせる人です。
自然を愛し、人を育み、どこにでもいそうな「人」なのですが、国境を越えても信念が変わらないところが凄いですよね。
色々な国から朝鮮の木が伐採され、荒れ果てた山野を緑で一杯にする為に、林業試験場の職員として赴任した主人公。
ただ荒れ果てていたのは、山野だけではなかったのですね。多分、人の心にも木を植え続けていこうとしていたのだと思います。
もう一人の主人公とも言えるチョンリム(ペ・スビン)と出会うのですが、2人は運命的な出会いから親友となり、チョンリムは朝鮮人としての立場や考え方を持ちつつも、他の誰よりも巧のことを理解しています。
とはいえ、お互いを信頼することの強さと難しさ、彼らの心の葛藤も見どころだと思います。
本当に人を理解するのは難しいと思いました。その上でお互いを認め合う必要さも感じさせられる映画でした。
今では、白磁はとても高価ですが、韓国では漬物を入れたり、普段に使われていたのですね。朝鮮古来の美と文化を守り続けようとした巧。日韓の激動の歴史に秘められた波乱の人生に涙してしまいました。
このレビューは気に入りましたか?
16人の会員が気に入ったと投稿しています
白磁の静かさと強さ
「道──白磁の人」(2012年、カラー、119分)。
高橋伴明監督の「火火」(2004年)を昨日見たので、陶器(やきもの)つながりで
この映画を見ています。
静謐で強い映画。
近年・現在までの日韓、韓日の関係について考えさせられる映画。
白磁とは、「まっ白な陶磁器」のことです。
小椋佳「白い一日」に歌われた、無地の白一面の器のことです。
白磁と呼ばれるものは、たいてい、青み、緑色を帯びています。
青(コバルト)、緑(銅)の成分が、土に入っていて、その精製も難しいのです。
また、焼成の問題もあります。
木材を燃料にする場合、灰に鉄(黒)が多く混じります。
「まっ白な陶磁器」を焼くのは、至難の業でした。
人は、まっ白な世界にあこがれつつ、いざ、それに面すると、不安になります。
白だけの世界と対峙するのは、大変です。鏡に向かうよりも……。
「ホワイトアウト」は何も見えない。眼の前の指も。
白磁の起こりでは、中国です。
北宋(960〜1127)の時代の定窯の白磁に完成したと言われています。
私は、写真集で見ています。
北京、台北の故宮博物館には、名品があります。
日本では、大阪市立東洋陶磁博物館に4点あります。
定窯の白磁は、白磁の白眉であるとされる。
人の心を惹きつけながら、最後は撥ね返す。冷たい完璧さ。
皇帝への献上品というより、国家が窯を管理し、焼かせていたのだ。
失敗すれば陶工の命はなかったであろう。
当然ながら、その後、衰退していった。
現存するものは99%、博物館に入り、僕らは、そのガラス越しに、あるいは写真集でしか見られない。
手に取ることはできないものは、虚しい。
(先日、「開運なんでも鑑定団」で、定窯白磁が出てきて驚いた。奇跡。)
世界の白磁の頂点が、北宋の定窯であるとしても、次の頂点は、朝鮮半島で完成します。
李氏朝鮮[李朝](1392〜1910)の時代。その前期〜中期に傑作が多いとされています。
定窯の白磁とは違う。あたたかさ、穏やかなユーモアを感じる。
見る者の心を吸い取って、そのまま器の中で和ませてくれる。
定窯とは土も違うのです。
李朝白磁の名品は、これから手に取ろうとしても、高嶺の花ですが、
後期の徳利、盃などは、ネット・オークションで手に入る今、チャンスはあります。
陶芸、陶磁器の歴史をみると、中国から直接伝わったのは、直接輸入の高価な伝来品が多く、
庶民の手には入らなかった。
日常雑器は、中国から朝鮮半島を経て、伝わったのです。
朝鮮の焼き物は、土も違い、陶工が非常に優秀だったのです。
中国陶器は、そのままでは、日本の風土に合わない。
朝鮮半島を通ることで、変容し、茶器や酒器として愛される「やきもの」になった。
唐津、萩の陶器は、朝鮮の陶工の渡来なしには、生まれなかった。
ここで、「道──白磁の人」の話になります。
浅川巧(1891〜1931)は、山梨県北巨摩郡(現在の北杜市)に生まれた。
映画の冒頭で、冨士山を眺望し、瑞牆山(みずがきやま)の麓の里山が描かれる。
1914年、半島へ渡る。併合(1910)後の時代である。
荒れ果てた山野を見、同胞の日本人を「貴様」と呼ぶ軍人を見る。
彼は陶芸家ではなく、林業技師として、朝鮮の造林、植苗を行い、自然回復に取り組んだ。
同僚のイ・チョンリム(李青林)と友情を深め、山村の雑器の美しさを知る。
浅川の導きによって、柳宗悦(1889〜1961)は半島へ行き、高麗、李朝の雑器の「用の美」
(長年ていねいに使われてきた雑器や家具の底光りする美しさ)を日本に紹介する。
ここから日本の「民藝運動」が始まった。
京都の河井寛次郎(1890〜1966)、益子の濱田庄司(1894〜1978)、沖縄壺屋の金城次郎(1912〜2004)たち、
陶芸家の創作が始まる。
日本からは、韓国に行って、当地の土、窯で作品を作る陶芸家がいる。
清水日呂志さんの「絵刷毛目」(鶏龍山手)、梶原靖元さんの「白磁」。
韓国から日本に来て、瀬戸・美濃で作品を作り、陶芸教室で指導している
キム・ホノ(金憲鎬)さん。
志半ばで亡くなった浅川巧の墓は、ソウルにある。
昨今の政治上の両国関係は、決して幸福とは言えない。
感情的で児戯である。
溝は埋められないが、少しずつ両側の壁を崩していくしかない。
目の前の白磁徳利とぐいのみがそう語っている。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
土と「カムサハムニダ」
1914年、日本が朝鮮を統治していた時代。
林業技師として朝鮮半島に渡り、40歳の若さで亡くなった実在の日本人、浅川巧。
偏見を持たない広い心、素朴で温かみのある白磁のような人柄で、朝鮮の人々や美術・工芸品などを愛し、やがて朝鮮の土となった。
荒廃した山の緑化に尽力し、朝鮮工芸を伝え守り、民芸運動の祖である柳宗悦に多大な影響を与えたと言われる。
日本では全く知られていないけれど、韓国では教科書にも載る人だとか。
そんな真摯な人物を吉沢悠君は本当に素直に演じていて好感が持てました。
しかしそれを取り巻く人々が殆ど若い俳優で、拙い演技もあり、物語の重みに欠けました。「この人を出しておけば安心」などという芸達者の人は一人もいません。
しかし主役の二人にはやっぱり泣かされてしまったんですけどね。
それに物語の中で結構重要人物である柳宗悦役に、あの塩谷瞬が!
彼は「パッチギ」の時から全く進歩していません。むしろ後退したというべきか。
笑っちゃうほど違和感がありました。
製作費が潤沢でなかったように見受けられましたが、日韓のスタッフは頑張っていたように思います。舞台セットは当時の様子が窺えますし、青い空、美しい山々、緑の多い澄んだ空気感は充分に伝わりました。
このレビューは気に入りましたか?
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道−白磁の人−
投稿日:2015/02/15
レビュアー:片山刑事
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
浅川巧という人物を知らなかったのでその人を知ることができてよかったです。そのような人が韓国の人たちから愛されていて、韓国の大地に記念碑まで建てられているのを知ることができました。
ただ、映画としては面白味に欠けてしまっているように感じました。そもそもこの主人公は韓国の荒れた山々に植林して緑でいっぱいにしたいという願いで動いているはずなのに。途中から白磁という朝鮮の陶器を保護しようという流れになってしまうので、今までの流れがなんだったのか? というのがわかりませんでした。時間の流れも急すぎて、後妻となる進歩的な考えの女性がやってきて「ぼくは、再婚する気なんてないです」と言っていたのに、すぐに妊娠してたりと奥さんの描かれ方が皆無だったり。主人公と韓国人の親友以外はほとんど描かれないのに等しいです。植林所の怖い上司もいつの間にか理解ある人物に変化していたり。
やっぱり植林をしにきて、いろいろ研究している男の話だから韓国の山は一体どうなったのか? というのを最後に見せてくれないと退屈でした。それに、主人公が韓国人にどう接したのかといえば、お年玉をあげたり野菜を高く買ったりとしているだけで。それだけで最後の棺の感動的なシーンは上手いこと機能しないと思いました。やっぱり韓国の山を緑いっぱいにして、それに韓国人が感動するというふうにしないといけないと思いました。
ちょっと何を描きたかったのかがわからりづらい映画でした。
このレビューは気に入りましたか?
1人の会員が気に入ったと投稿しています
勉強になりました
この作品を見て改めて心から分かり合える事は出来ないと思いました。作品の中で最終的には浅川氏の心意気は通じたし個人レベルでは有り得なくもないが、今の現代社会では未だに反日教育を政府が率先して国民を洗脳
支配をしている以上分かり合える日は世界が終るまで訪れないのだろうと感じた。
作品の中で日本人にいい顔するのは何されるか分からないから表向きは笑顔で内心は真逆と言うセリフにきっと時代が変われど今も皆そう思ってるんだろうと感じてしまいました。
私たち日本人はやった側 韓国人はやられた側 いじめと一緒でやられた方は絶対忘れないし許さないだろう。自分がそうであったらそう思うから・・
日本人は平和ボケしずぎ!絶対に歩み寄っても分かり合えないのだから。 政治と文化は別物と言いながら切り離せないのです。
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ユーザーレビュー
朝鮮の自然と民芸を愛した人
投稿日
2013/01/07
レビュアー
ミルクチョコ
日本統治下の朝鮮に渡った山梨県出身の林業の技師、浅川巧(吉沢悠)が、朝鮮の人と育んだ絆の話です。
浅川巧という人は、韓国の教科書に取り上げられているそうですが、この映画を見るまで知りませんでした。
彼の事を映画の中でお兄さんが「白磁のような人だ」と表現しています。 映画の題名「白磁の人」というタイトルにつながるのでしょう。とっても心が澄んでいて、どこか温かさを感じさせる人です。
自然を愛し、人を育み、どこにでもいそうな「人」なのですが、国境を越えても信念が変わらないところが凄いですよね。
色々な国から朝鮮の木が伐採され、荒れ果てた山野を緑で一杯にする為に、林業試験場の職員として赴任した主人公。
ただ荒れ果てていたのは、山野だけではなかったのですね。多分、人の心にも木を植え続けていこうとしていたのだと思います。
もう一人の主人公とも言えるチョンリム(ペ・スビン)と出会うのですが、2人は運命的な出会いから親友となり、チョンリムは朝鮮人としての立場や考え方を持ちつつも、他の誰よりも巧のことを理解しています。
とはいえ、お互いを信頼することの強さと難しさ、彼らの心の葛藤も見どころだと思います。
本当に人を理解するのは難しいと思いました。その上でお互いを認め合う必要さも感じさせられる映画でした。
今では、白磁はとても高価ですが、韓国では漬物を入れたり、普段に使われていたのですね。朝鮮古来の美と文化を守り続けようとした巧。日韓の激動の歴史に秘められた波乱の人生に涙してしまいました。
白磁の静かさと強さ
投稿日
2015/06/17
レビュアー
ちゅく
「道──白磁の人」(2012年、カラー、119分)。
高橋伴明監督の「火火」(2004年)を昨日見たので、陶器(やきもの)つながりで
この映画を見ています。
静謐で強い映画。
近年・現在までの日韓、韓日の関係について考えさせられる映画。
白磁とは、「まっ白な陶磁器」のことです。
小椋佳「白い一日」に歌われた、無地の白一面の器のことです。
白磁と呼ばれるものは、たいてい、青み、緑色を帯びています。
青(コバルト)、緑(銅)の成分が、土に入っていて、その精製も難しいのです。
また、焼成の問題もあります。
木材を燃料にする場合、灰に鉄(黒)が多く混じります。
「まっ白な陶磁器」を焼くのは、至難の業でした。
人は、まっ白な世界にあこがれつつ、いざ、それに面すると、不安になります。
白だけの世界と対峙するのは、大変です。鏡に向かうよりも……。
「ホワイトアウト」は何も見えない。眼の前の指も。
白磁の起こりでは、中国です。
北宋(960〜1127)の時代の定窯の白磁に完成したと言われています。
私は、写真集で見ています。
北京、台北の故宮博物館には、名品があります。
日本では、大阪市立東洋陶磁博物館に4点あります。
定窯の白磁は、白磁の白眉であるとされる。
人の心を惹きつけながら、最後は撥ね返す。冷たい完璧さ。
皇帝への献上品というより、国家が窯を管理し、焼かせていたのだ。
失敗すれば陶工の命はなかったであろう。
当然ながら、その後、衰退していった。
現存するものは99%、博物館に入り、僕らは、そのガラス越しに、あるいは写真集でしか見られない。
手に取ることはできないものは、虚しい。
(先日、「開運なんでも鑑定団」で、定窯白磁が出てきて驚いた。奇跡。)
世界の白磁の頂点が、北宋の定窯であるとしても、次の頂点は、朝鮮半島で完成します。
李氏朝鮮[李朝](1392〜1910)の時代。その前期〜中期に傑作が多いとされています。
定窯の白磁とは違う。あたたかさ、穏やかなユーモアを感じる。
見る者の心を吸い取って、そのまま器の中で和ませてくれる。
定窯とは土も違うのです。
李朝白磁の名品は、これから手に取ろうとしても、高嶺の花ですが、
後期の徳利、盃などは、ネット・オークションで手に入る今、チャンスはあります。
陶芸、陶磁器の歴史をみると、中国から直接伝わったのは、直接輸入の高価な伝来品が多く、
庶民の手には入らなかった。
日常雑器は、中国から朝鮮半島を経て、伝わったのです。
朝鮮の焼き物は、土も違い、陶工が非常に優秀だったのです。
中国陶器は、そのままでは、日本の風土に合わない。
朝鮮半島を通ることで、変容し、茶器や酒器として愛される「やきもの」になった。
唐津、萩の陶器は、朝鮮の陶工の渡来なしには、生まれなかった。
ここで、「道──白磁の人」の話になります。
浅川巧(1891〜1931)は、山梨県北巨摩郡(現在の北杜市)に生まれた。
映画の冒頭で、冨士山を眺望し、瑞牆山(みずがきやま)の麓の里山が描かれる。
1914年、半島へ渡る。併合(1910)後の時代である。
荒れ果てた山野を見、同胞の日本人を「貴様」と呼ぶ軍人を見る。
彼は陶芸家ではなく、林業技師として、朝鮮の造林、植苗を行い、自然回復に取り組んだ。
同僚のイ・チョンリム(李青林)と友情を深め、山村の雑器の美しさを知る。
浅川の導きによって、柳宗悦(1889〜1961)は半島へ行き、高麗、李朝の雑器の「用の美」
(長年ていねいに使われてきた雑器や家具の底光りする美しさ)を日本に紹介する。
ここから日本の「民藝運動」が始まった。
京都の河井寛次郎(1890〜1966)、益子の濱田庄司(1894〜1978)、沖縄壺屋の金城次郎(1912〜2004)たち、
陶芸家の創作が始まる。
日本からは、韓国に行って、当地の土、窯で作品を作る陶芸家がいる。
清水日呂志さんの「絵刷毛目」(鶏龍山手)、梶原靖元さんの「白磁」。
韓国から日本に来て、瀬戸・美濃で作品を作り、陶芸教室で指導している
キム・ホノ(金憲鎬)さん。
志半ばで亡くなった浅川巧の墓は、ソウルにある。
昨今の政治上の両国関係は、決して幸福とは言えない。
感情的で児戯である。
溝は埋められないが、少しずつ両側の壁を崩していくしかない。
目の前の白磁徳利とぐいのみがそう語っている。
土と「カムサハムニダ」
投稿日
2012/09/30
レビュアー
おうち大好き
1914年、日本が朝鮮を統治していた時代。
林業技師として朝鮮半島に渡り、40歳の若さで亡くなった実在の日本人、浅川巧。
偏見を持たない広い心、素朴で温かみのある白磁のような人柄で、朝鮮の人々や美術・工芸品などを愛し、やがて朝鮮の土となった。
荒廃した山の緑化に尽力し、朝鮮工芸を伝え守り、民芸運動の祖である柳宗悦に多大な影響を与えたと言われる。
日本では全く知られていないけれど、韓国では教科書にも載る人だとか。
そんな真摯な人物を吉沢悠君は本当に素直に演じていて好感が持てました。
しかしそれを取り巻く人々が殆ど若い俳優で、拙い演技もあり、物語の重みに欠けました。「この人を出しておけば安心」などという芸達者の人は一人もいません。
しかし主役の二人にはやっぱり泣かされてしまったんですけどね。
それに物語の中で結構重要人物である柳宗悦役に、あの塩谷瞬が!
彼は「パッチギ」の時から全く進歩していません。むしろ後退したというべきか。
笑っちゃうほど違和感がありました。
製作費が潤沢でなかったように見受けられましたが、日韓のスタッフは頑張っていたように思います。舞台セットは当時の様子が窺えますし、青い空、美しい山々、緑の多い澄んだ空気感は充分に伝わりました。
道−白磁の人−
投稿日
2015/02/15
レビュアー
片山刑事
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
浅川巧という人物を知らなかったのでその人を知ることができてよかったです。そのような人が韓国の人たちから愛されていて、韓国の大地に記念碑まで建てられているのを知ることができました。
ただ、映画としては面白味に欠けてしまっているように感じました。そもそもこの主人公は韓国の荒れた山々に植林して緑でいっぱいにしたいという願いで動いているはずなのに。途中から白磁という朝鮮の陶器を保護しようという流れになってしまうので、今までの流れがなんだったのか? というのがわかりませんでした。時間の流れも急すぎて、後妻となる進歩的な考えの女性がやってきて「ぼくは、再婚する気なんてないです」と言っていたのに、すぐに妊娠してたりと奥さんの描かれ方が皆無だったり。主人公と韓国人の親友以外はほとんど描かれないのに等しいです。植林所の怖い上司もいつの間にか理解ある人物に変化していたり。
やっぱり植林をしにきて、いろいろ研究している男の話だから韓国の山は一体どうなったのか? というのを最後に見せてくれないと退屈でした。それに、主人公が韓国人にどう接したのかといえば、お年玉をあげたり野菜を高く買ったりとしているだけで。それだけで最後の棺の感動的なシーンは上手いこと機能しないと思いました。やっぱり韓国の山を緑いっぱいにして、それに韓国人が感動するというふうにしないといけないと思いました。
ちょっと何を描きたかったのかがわからりづらい映画でした。
勉強になりました
投稿日
2012/12/08
レビュアー
べん
この作品を見て改めて心から分かり合える事は出来ないと思いました。作品の中で最終的には浅川氏の心意気は通じたし個人レベルでは有り得なくもないが、今の現代社会では未だに反日教育を政府が率先して国民を洗脳
支配をしている以上分かり合える日は世界が終るまで訪れないのだろうと感じた。
作品の中で日本人にいい顔するのは何されるか分からないから表向きは笑顔で内心は真逆と言うセリフにきっと時代が変われど今も皆そう思ってるんだろうと感じてしまいました。
私たち日本人はやった側 韓国人はやられた側 いじめと一緒でやられた方は絶対忘れないし許さないだろう。自分がそうであったらそう思うから・・
日本人は平和ボケしずぎ!絶対に歩み寄っても分かり合えないのだから。 政治と文化は別物と言いながら切り離せないのです。
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道−白磁の人−
(C) 2012「道―白磁の人―」フィルムパートナーズ
※ジャケットデザインは変更になる場合がございます。