アシュラ / 野沢雅子
アシュラ
/ジョージ秋山
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全体の平均評価点: (5点満点)
(12)
解説・ストーリー
タブーに踏み込んだ衝撃的な内容で1970年の雑誌連載当時、社会的な物議を醸したジョージ秋山の同名マンガを長編アニメ化。飢饉によって極限状況に追い込まれた人々の姿を通して人間の生と死、尊厳を見つめていく。監督は「鴉 -KARAS-」「TIGER & BUNNY」のさとうけいいち。声の出演は野沢雅子。15世紀中頃の京都。相次ぐ飢饉に、応仁の乱が重なり、世の中は死体と飢えに苦しむ人々であふれかえっていた。そんな時代に生を受けたアシュラ。一度は生みの親によって命を奪われかけた彼は、本能の赴くままにケダモノとして地獄の世界を生き延びていく。しかし美しい心を持った少女・若狭の愛、そして法師の教えに触れ、また次第に人間性と言葉を身につけ、喜怒哀楽の感情が芽生えていくアシュラだったが…。
タブーに踏み込んだ衝撃的な内容で1970年の雑誌連載当時、社会的な物議を醸したジョージ秋山の同名マンガを長編アニメ化。飢饉によって極限状況に追い込まれた人々の姿を通して人間の生と死、尊厳を見つめていく。監督は「鴉 -KARAS-」「TIGER & BUNNY」のさとうけいいち。声の出演は野沢雅子。15世紀中頃の京都。相次ぐ飢饉に、応仁の乱が重なり、世の中は死体と飢えに苦しむ人々であふれかえっていた。そんな時代に生を受けたアシュラ。一度は生みの親によって命を奪われかけた彼は、本能の赴くままにケダモノとして地獄の世界を生き延びていく。しかし美しい心を持った少女・若狭の愛、そして法師の教えに触れ、また次第に人間性と言葉を身につけ、喜怒哀楽の感情が芽生えていくアシュラだったが…。
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「アシュラ」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
タブーに踏み込んだ衝撃的な内容で1970年の雑誌連載当時、社会的な物議を醸したジョージ秋山の同名マンガを長編アニメ化。飢饉によって極限状況に追い込まれた人々の姿を通して人間の生と死、尊厳を見つめていく。監督は「鴉 -KARAS-」「TIGER & BUNNY」のさとうけいいち。声の出演は野沢雅子。15世紀中頃の京都。相次ぐ飢饉に、応仁の乱が重なり、世の中は死体と飢えに苦しむ人々であふれかえっていた。そんな時代に生を受けたアシュラ。一度は生みの親によって命を奪われかけた彼は、本能の赴くままにケダモノとして地獄の世界を生き延びていく。しかし美しい心を持った少女・若狭の愛、そして法師の教えに触れ、また次第に人間性と言葉を身につけ、喜怒哀楽の感情が芽生えていくアシュラだったが…。
「アシュラ」 の作品情報
「アシュラ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
アシュラの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
75分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
BCDR3105 |
2013年03月22日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
11枚
|
0人
|
0人
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
アシュラの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
75分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
BCDR3105 |
2013年03月22日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
11枚
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ユーザーレビュー:12件
世界で最も、映像化しにくい(はずの)漫画。
投稿日:2014/05/02
レビュアー:ぴよさん
「オリジナルのまま映像化することが難しい漫画・ベスト10」というランキングがあった
なら、この 『アシュラ』 は一位確定だろう。
タブーに触れた漫画は多い。手塚治虫の 『きりひと讃歌』 『シュマリ』 『奇子』、永井豪の
『オモライくん』 『ススムちゃん大ショック』、楳図かずおの 『漂流教室』 もあのまま忠実に
再現することは難しかろう。タブーの種類は差別や残酷など様々だが、子供が関わる
場合に、むずかしくなることが多い。
そのランキングのほとんどを独占しそうなのが、ジョージ秋山の初期作品群だ。まさかの
『銭ゲバ』 ドラマ化には驚かされたが、あんなヌルい形でいいのなら、どうとでもなる。その
ジョージ秋山の作品の中でも、文句無し一位確定なのがこの『アシュラ』だ。主人公の子供が
人肉を食って育つなんて話は、現代どう考えても、日の目を見ることは出来無いはず(だった)
しかし70年代、この作品が普通に少年マガジンに載っていたという事実がおそろしい。
『アシュラ』の舞台は中世日本。飢餓にみまわれた世の中で生きる不遇な少年の姿を描く。
いや、不遇なんてなまっちょろいもんじゃない。生まれて早々アシュラは、飢餓状態で錯乱した
母親に火で焼かれ、食われそうになる。人間の心を持たずに育ったアシュラは、本能のままに
人を襲い、人肉を食らって育つ。彼にとっては人も獣の一種、いや食料に過ぎない。人間が心を
持たなければどのようになるかということを、この漫画は延々と描き続けた。
人を殺し、喰う。カニバリズム(人肉食)が映像化が不可能とされた理由だ。さとうけいいちは、
ある程度その場面をぼやかし直接的表現を抑えることで、なんとか映像化を果たしている。
ジョージ秋山のあの極端な絵の再現をCGで試み、やはり匂いや熱は失われているものの、
それでもある程度は成功していると思う。
少女若狭や「法師」による、アシュラが人間の心を取り戻していく過程の描写が雑なことで
一本の作品としては煮え切らないものになってしまったが、それなりの見ごたえはあると思う。
残念なのは、アシュラの声を野沢雅子があてたこと。分からないではないが、ここは違う人を
起用すべきだった。
ジョージ秋山の鬼気迫る才気というを改めて再認識する。いつか『ザ・ムーン』を見事に
映像化してくれる作家が現れないものだろうか。
このレビューは気に入りましたか?
12人の会員が気に入ったと投稿しています
原作本は有害図書として発禁になったそうです
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
15世紀中頃、大飢饉の最中に産み落とされた赤児が、餓えた母親によって火に投げ入れられ食われかけます。
折りしも降り出した雨に火が消え、発狂した母は逃げ出し、その場に残された赤児がその後に辿ることになる過酷な運命を描いた物語です。
原作は、チラッと見たことがある程度で、どうしても絵が好きになれず読んでいません。
ジョージ秋山の作品で、私が、絵と物語が唯一違和感なく読めるのは、『浮浪雲』だけだと思います。
さて、産みの母に食われそうになった挙句、ひとり置き去りにされたこの男の子が、どこでどうして生き延びてきたのか?
それは描かれていませんが、彼は野生のままに獣同然に生きて成長していました。
人肉さえも喰らい、ケダモノと呼ばれるこの少年は、ある時出会ったお坊さんに“アシュラ”という名前を貰い、“南無阿弥陀仏”という念仏を教えられます。
その後、アシュラが“若狭”という娘と出会うことで言葉を覚え、若狭の優しさに触れて人間らしい感情が芽生えていきます。
しかし、それは本能の赴くままに生きてきたアシュラにとっては、愛や信頼を裏切られる、あるいは得られないという悲しみを知ることにもつながりました。
若狭から掛けられた“ひとでなし!”という言葉に、アシュラは傷つき絶望します。
自分は生まれて来ないほうがよかった。
どうして、こんな苦しい世の中に自分は生まれてきたんだ!
歎き訴えるアシュラの前に再度あのお坊さんが現れ、我が身をもってアシュラはもうケダモノではなく人間なのだと教えます。
干ばつのせいで水も食べるものもなく、痩せ衰えた若狭のもとにアシュラは馬肉を届けますが、若狭はそれを人肉だと思い口にしません。
この時のアシュラと若狭のやり取りは、どんなに飢えようとも自分の身をケダモノに貶めたくない若狭と、自分を信じて命を繋ぎとめて欲しいと願うアシュラの葛藤や苦悩がぎっしり詰まり、かなりの迫力です。
しかし、私にとって一番インパクトがあったのは、あのお坊さんの存在でした。
“自分の中の獣を憎め”の言葉や、アシュラに差し出した左腕など、人間の中に棲む獣や、この世に生まれて生きていくことの苦しさを気づかせるのに十分でした。
ただの人肉食い(カニバリズム)の物語ではなく、人が生きていく上で背負うものの大きさと多さを教えられた気がします。
アシュラが後に出家して仏像を彫っているシーンが最後に出てきますが、
そこまでの過程が描かれていなかったのが物足りなく思います。
また、声優を務めた野沢雅子さんは流石の名演ですが、他のアニメの印象が強すぎたのが難でしょうか。
北大路欣也さんのお坊さんの声は、威厳があるのに慈悲に満ちていて素敵でした。
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
う〜んつまらない。。。
投稿日:2013/09/16
レビュアー:きよまま
原作は知っている。
すんごい話だ。
いわゆる凄惨な話だ。
でもこの映画はかわいそうな男の子の話になってしまった。
肝心の食人のシーンもアシュラの口の周りが赤くなっているだけだ。
何のための映画化なのかよくわからない。
野沢雅子の起用も???
たしかにすばらしい声優さんだけど、どうしても悟空なのだ!!!
原作を知らない人が観るならそれでいいのかも・・・
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
若狭には共感できませんね
投稿日:2013/08/25
レビュアー:コリン猫
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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「消されたマンガ」という本にこの作品が紹介されていました。掲載当時にさまざまな理由で(主にエロ・グロ・ナンセンス)単行本に収録されなくなったマンガや連載が中止になったマンガなどを紹介した本です。その本にこの映画の原作マンガが紹介されていました。このマンガで問題になったのはもちろん人肉食の部分。どんな作品なのか興味があったのでアニメを観てみようと思ったのですが…。アニメの出来としてはまあまあでした。盛り上がりに少し欠けるとは思いますが、この時間だとしかたないかも。ただ、肝心の人肉食の部分が画面上では出てきません。確かに、アシュラは人間を食べていますが、その部分はハッキリとは表現されていない。せいぜい、口のまわりが血まみれになっているという程度。
物語の筋はアシュラが若狭という女性に出会って、言葉を覚え、徐々に人間らしくなり、それに伴って嫉妬や悲しみや怒りをも覚えていくというものです。私にはアシュラが人間として当然のことをしているだけに思えます。小さい子供が誰にも守られずに育てば、いいことも、悪いこともわからないでしょう。自分を守るために戦い、食べるために殺した。それだけ。問題は若狭の方にあると思います。犬猫でも拾ったからには自分の都合の良いときだけにエサを与えて、遊んでやって…というわけにはいきません。都合の悪いことをされたとしても、拾ったからにはその命と心に責任を持つべきです。人の子ならなおさらでしょう。私には若狭の心がとても汚く、アシュラの心はとてもキレイに思えます。
もう少し、時間をかけてアシュラの成長を描いていけば、もっと良い作品になっただろうと思うアニメです。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
なぜ、人はヒトを食べないのか?
そもそも、人間以外の動物では、共食いは決して異常なことではありません。カマキリの例は有名ですよね。それ以外にも子が孵化したときに親の体を食べる場合など、子孫を残すため、自らが犠牲になる意味では崇高な精神ともいえる。
それよりも多いケースが、いわゆる生存競争という理由で、子同士で正に骨肉相食む争いを行うのだそうです。多くは大きい子が小さい子を食べて殺してしまうそうで、これこそ弱肉強食、力あるものが生き残ることで、その「種」自体を強くしていくんですよね。
じゃあ、なぜ、地球上で最も強くなった種である人間は、共食いをしないのか?或いはしなくなったのか?それを描いたのがこの作品なのでしょうが、肝心のシーンを描くことはやっぱりできなかったようですね。ならばこそ、「なぜ、人間は共食いをしないのか?」
を描くべきでは、と思ったのですが、それを一番感じたのは、正に身を斬る思いでアシュラにそれを教えた、法師のある行いの場面だったと感じます。
普通、人間は育ってきた環境の中で、自然に共食いはいけないことだ、生理的に受け付けられないよう、教え込まれます。それは理論的にというよりも、感覚的、生理的、宗教的にタブーとして意識の奥の奥まで深く植え付けられるのだと感じました。この映画では
若狭という少女がそれを象徴しています。だが、異常事態ともいうべき戦乱の世に生まれたアシュラは、そういったタブーの刷り込みがなされなかった訳で、社会性の欠如した野生としてのヒトとして「共食い」つまりは殺人に全く罪悪感を感じないようになっています。
ヒトの群れから孤立したアシュラにも人を恋しがる本能ともいうべきものがあったのかどうか分かりませんが、共食いというタブーを犯した者として集団から仲間外れにされ、異分子として攻撃される扱いに「生きるも地獄」という思いを抱き、この地獄から脱する
方法として法師が授けた教えに耳を傾けるようになったのでしょうか。
そんな単純な思想的展開を描くだけでもよかったのでしょうが、人肉食というショッキングなシーンが常に念頭にのしかかったため、このアニメではその辺りの描き様に力不足というか中途半端な点を見出さざるを得ません。当時はエキスポ万博が大阪で華々しく開催
されるも、三島由紀夫の自決騒動や、よど号ハイジャック事件など、豊かさに人々は満足を感じつつも、大戦を引き起こした軍国主義という思想に対する賛否すら忘れ、革命に燃えた大学生たちも多くは日本の経済繁栄のために働く企業戦士となり、一部の強硬派が
暴力革命を目指して後の浅間山荘事件などを惹き起こす極左集団へと突き進んでいった時代です。人間が生きるためには、一体何が必要なのか富や情報が豊富にあり過ぎて状況が分からない時代展望の中で、人が生きることを、究極として問いつめるこのような作品を
出す必要を感じたのではないでしょうか。
「人を守り、助け合う方が、ヒトという種がこの地球上で繁栄するために一番いい方法である。」
テーマが余りにもセンセーショナルな分、結論としては無難なものを提供せざるを得なかったのかもしれません。でも、本当にそうなのでしょうか。ハンニバル・レクター教授ならばまた違った答えを出してくれるのかもしれません。
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
世界で最も、映像化しにくい(はずの)漫画。
投稿日
2014/05/02
レビュアー
ぴよさん
「オリジナルのまま映像化することが難しい漫画・ベスト10」というランキングがあった
なら、この 『アシュラ』 は一位確定だろう。
タブーに触れた漫画は多い。手塚治虫の 『きりひと讃歌』 『シュマリ』 『奇子』、永井豪の
『オモライくん』 『ススムちゃん大ショック』、楳図かずおの 『漂流教室』 もあのまま忠実に
再現することは難しかろう。タブーの種類は差別や残酷など様々だが、子供が関わる
場合に、むずかしくなることが多い。
そのランキングのほとんどを独占しそうなのが、ジョージ秋山の初期作品群だ。まさかの
『銭ゲバ』 ドラマ化には驚かされたが、あんなヌルい形でいいのなら、どうとでもなる。その
ジョージ秋山の作品の中でも、文句無し一位確定なのがこの『アシュラ』だ。主人公の子供が
人肉を食って育つなんて話は、現代どう考えても、日の目を見ることは出来無いはず(だった)
しかし70年代、この作品が普通に少年マガジンに載っていたという事実がおそろしい。
『アシュラ』の舞台は中世日本。飢餓にみまわれた世の中で生きる不遇な少年の姿を描く。
いや、不遇なんてなまっちょろいもんじゃない。生まれて早々アシュラは、飢餓状態で錯乱した
母親に火で焼かれ、食われそうになる。人間の心を持たずに育ったアシュラは、本能のままに
人を襲い、人肉を食らって育つ。彼にとっては人も獣の一種、いや食料に過ぎない。人間が心を
持たなければどのようになるかということを、この漫画は延々と描き続けた。
人を殺し、喰う。カニバリズム(人肉食)が映像化が不可能とされた理由だ。さとうけいいちは、
ある程度その場面をぼやかし直接的表現を抑えることで、なんとか映像化を果たしている。
ジョージ秋山のあの極端な絵の再現をCGで試み、やはり匂いや熱は失われているものの、
それでもある程度は成功していると思う。
少女若狭や「法師」による、アシュラが人間の心を取り戻していく過程の描写が雑なことで
一本の作品としては煮え切らないものになってしまったが、それなりの見ごたえはあると思う。
残念なのは、アシュラの声を野沢雅子があてたこと。分からないではないが、ここは違う人を
起用すべきだった。
ジョージ秋山の鬼気迫る才気というを改めて再認識する。いつか『ザ・ムーン』を見事に
映像化してくれる作家が現れないものだろうか。
原作本は有害図書として発禁になったそうです
投稿日
2014/03/23
レビュアー
kazupon
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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15世紀中頃、大飢饉の最中に産み落とされた赤児が、餓えた母親によって火に投げ入れられ食われかけます。
折りしも降り出した雨に火が消え、発狂した母は逃げ出し、その場に残された赤児がその後に辿ることになる過酷な運命を描いた物語です。
原作は、チラッと見たことがある程度で、どうしても絵が好きになれず読んでいません。
ジョージ秋山の作品で、私が、絵と物語が唯一違和感なく読めるのは、『浮浪雲』だけだと思います。
さて、産みの母に食われそうになった挙句、ひとり置き去りにされたこの男の子が、どこでどうして生き延びてきたのか?
それは描かれていませんが、彼は野生のままに獣同然に生きて成長していました。
人肉さえも喰らい、ケダモノと呼ばれるこの少年は、ある時出会ったお坊さんに“アシュラ”という名前を貰い、“南無阿弥陀仏”という念仏を教えられます。
その後、アシュラが“若狭”という娘と出会うことで言葉を覚え、若狭の優しさに触れて人間らしい感情が芽生えていきます。
しかし、それは本能の赴くままに生きてきたアシュラにとっては、愛や信頼を裏切られる、あるいは得られないという悲しみを知ることにもつながりました。
若狭から掛けられた“ひとでなし!”という言葉に、アシュラは傷つき絶望します。
自分は生まれて来ないほうがよかった。
どうして、こんな苦しい世の中に自分は生まれてきたんだ!
歎き訴えるアシュラの前に再度あのお坊さんが現れ、我が身をもってアシュラはもうケダモノではなく人間なのだと教えます。
干ばつのせいで水も食べるものもなく、痩せ衰えた若狭のもとにアシュラは馬肉を届けますが、若狭はそれを人肉だと思い口にしません。
この時のアシュラと若狭のやり取りは、どんなに飢えようとも自分の身をケダモノに貶めたくない若狭と、自分を信じて命を繋ぎとめて欲しいと願うアシュラの葛藤や苦悩がぎっしり詰まり、かなりの迫力です。
しかし、私にとって一番インパクトがあったのは、あのお坊さんの存在でした。
“自分の中の獣を憎め”の言葉や、アシュラに差し出した左腕など、人間の中に棲む獣や、この世に生まれて生きていくことの苦しさを気づかせるのに十分でした。
ただの人肉食い(カニバリズム)の物語ではなく、人が生きていく上で背負うものの大きさと多さを教えられた気がします。
アシュラが後に出家して仏像を彫っているシーンが最後に出てきますが、
そこまでの過程が描かれていなかったのが物足りなく思います。
また、声優を務めた野沢雅子さんは流石の名演ですが、他のアニメの印象が強すぎたのが難でしょうか。
北大路欣也さんのお坊さんの声は、威厳があるのに慈悲に満ちていて素敵でした。
う〜んつまらない。。。
投稿日
2013/09/16
レビュアー
きよまま
原作は知っている。
すんごい話だ。
いわゆる凄惨な話だ。
でもこの映画はかわいそうな男の子の話になってしまった。
肝心の食人のシーンもアシュラの口の周りが赤くなっているだけだ。
何のための映画化なのかよくわからない。
野沢雅子の起用も???
たしかにすばらしい声優さんだけど、どうしても悟空なのだ!!!
原作を知らない人が観るならそれでいいのかも・・・
若狭には共感できませんね
投稿日
2013/08/25
レビュアー
コリン猫
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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「消されたマンガ」という本にこの作品が紹介されていました。掲載当時にさまざまな理由で(主にエロ・グロ・ナンセンス)単行本に収録されなくなったマンガや連載が中止になったマンガなどを紹介した本です。その本にこの映画の原作マンガが紹介されていました。このマンガで問題になったのはもちろん人肉食の部分。どんな作品なのか興味があったのでアニメを観てみようと思ったのですが…。アニメの出来としてはまあまあでした。盛り上がりに少し欠けるとは思いますが、この時間だとしかたないかも。ただ、肝心の人肉食の部分が画面上では出てきません。確かに、アシュラは人間を食べていますが、その部分はハッキリとは表現されていない。せいぜい、口のまわりが血まみれになっているという程度。
物語の筋はアシュラが若狭という女性に出会って、言葉を覚え、徐々に人間らしくなり、それに伴って嫉妬や悲しみや怒りをも覚えていくというものです。私にはアシュラが人間として当然のことをしているだけに思えます。小さい子供が誰にも守られずに育てば、いいことも、悪いこともわからないでしょう。自分を守るために戦い、食べるために殺した。それだけ。問題は若狭の方にあると思います。犬猫でも拾ったからには自分の都合の良いときだけにエサを与えて、遊んでやって…というわけにはいきません。都合の悪いことをされたとしても、拾ったからにはその命と心に責任を持つべきです。人の子ならなおさらでしょう。私には若狭の心がとても汚く、アシュラの心はとてもキレイに思えます。
もう少し、時間をかけてアシュラの成長を描いていけば、もっと良い作品になっただろうと思うアニメです。
なぜ、人はヒトを食べないのか?
投稿日
2014/05/08
レビュアー
オテラ
そもそも、人間以外の動物では、共食いは決して異常なことではありません。カマキリの例は有名ですよね。それ以外にも子が孵化したときに親の体を食べる場合など、子孫を残すため、自らが犠牲になる意味では崇高な精神ともいえる。
それよりも多いケースが、いわゆる生存競争という理由で、子同士で正に骨肉相食む争いを行うのだそうです。多くは大きい子が小さい子を食べて殺してしまうそうで、これこそ弱肉強食、力あるものが生き残ることで、その「種」自体を強くしていくんですよね。
じゃあ、なぜ、地球上で最も強くなった種である人間は、共食いをしないのか?或いはしなくなったのか?それを描いたのがこの作品なのでしょうが、肝心のシーンを描くことはやっぱりできなかったようですね。ならばこそ、「なぜ、人間は共食いをしないのか?」
を描くべきでは、と思ったのですが、それを一番感じたのは、正に身を斬る思いでアシュラにそれを教えた、法師のある行いの場面だったと感じます。
普通、人間は育ってきた環境の中で、自然に共食いはいけないことだ、生理的に受け付けられないよう、教え込まれます。それは理論的にというよりも、感覚的、生理的、宗教的にタブーとして意識の奥の奥まで深く植え付けられるのだと感じました。この映画では
若狭という少女がそれを象徴しています。だが、異常事態ともいうべき戦乱の世に生まれたアシュラは、そういったタブーの刷り込みがなされなかった訳で、社会性の欠如した野生としてのヒトとして「共食い」つまりは殺人に全く罪悪感を感じないようになっています。
ヒトの群れから孤立したアシュラにも人を恋しがる本能ともいうべきものがあったのかどうか分かりませんが、共食いというタブーを犯した者として集団から仲間外れにされ、異分子として攻撃される扱いに「生きるも地獄」という思いを抱き、この地獄から脱する
方法として法師が授けた教えに耳を傾けるようになったのでしょうか。
そんな単純な思想的展開を描くだけでもよかったのでしょうが、人肉食というショッキングなシーンが常に念頭にのしかかったため、このアニメではその辺りの描き様に力不足というか中途半端な点を見出さざるを得ません。当時はエキスポ万博が大阪で華々しく開催
されるも、三島由紀夫の自決騒動や、よど号ハイジャック事件など、豊かさに人々は満足を感じつつも、大戦を引き起こした軍国主義という思想に対する賛否すら忘れ、革命に燃えた大学生たちも多くは日本の経済繁栄のために働く企業戦士となり、一部の強硬派が
暴力革命を目指して後の浅間山荘事件などを惹き起こす極左集団へと突き進んでいった時代です。人間が生きるためには、一体何が必要なのか富や情報が豊富にあり過ぎて状況が分からない時代展望の中で、人が生きることを、究極として問いつめるこのような作品を
出す必要を感じたのではないでしょうか。
「人を守り、助け合う方が、ヒトという種がこの地球上で繁栄するために一番いい方法である。」
テーマが余りにもセンセーショナルな分、結論としては無難なものを提供せざるを得なかったのかもしれません。でも、本当にそうなのでしょうか。ハンニバル・レクター教授ならばまた違った答えを出してくれるのかもしれません。
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