東ベルリンから来た女 / ニーナ・ホス
東ベルリンから来た女
/クリスティアン・ペッツォルト
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全体の平均評価点: (5点満点)
(18)
解説・ストーリー
人々が秘密警察の存在に怯えていた社会主義時代の東ドイツを舞台に、恋人の待つ西側への脱出を準備する一人の女性医師が、医師としての矜持や2人の男の愛に揺れ動くさまを、静謐な中にも緊張感あふれる筆致で描き出した感動の人間ドラマ。主演はニーナ・ホス。監督は本作でベルリン国際映画祭監督賞に輝いたクリスティアン・ペツォールト。1980年夏の東ドイツ。西側への移住申請が却下され、都会の大病院から片田舎の小さな病院に左遷された女医、バルバラ。秘密警察に監視され、周囲の人間に対しても猜疑心から心を開くことができず、孤立を深めていく。一方で彼女は、西側の恋人ヨルクと秘かに逢瀬を重ね、彼の手引きによる西側への脱出へ向けて着々と準備を進めていたのだが…。
人々が秘密警察の存在に怯えていた社会主義時代の東ドイツを舞台に、恋人の待つ西側への脱出を準備する一人の女性医師が、医師としての矜持や2人の男の愛に揺れ動くさまを、静謐な中にも緊張感あふれる筆致で描き出した感動の人間ドラマ。主演はニーナ・ホス。監督は本作でベルリン国際映画祭監督賞に輝いたクリスティアン・ペツォールト。1980年夏の東ドイツ。西側への移住申請が却下され、都会の大病院から片田舎の小さな病院に左遷された女医、バルバラ。秘密警察に監視され、周囲の人間に対しても猜疑心から心を開くことができず、孤立を深めていく。一方で彼女は、西側の恋人ヨルクと秘かに逢瀬を重ね、彼の手引きによる西側への脱出へ向けて着々と準備を進めていたのだが…。
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「東ベルリンから来た女」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
人々が秘密警察の存在に怯えていた社会主義時代の東ドイツを舞台に、恋人の待つ西側への脱出を準備する一人の女性医師が、医師としての矜持や2人の男の愛に揺れ動くさまを、静謐な中にも緊張感あふれる筆致で描き出した感動の人間ドラマ。主演はニーナ・ホス。監督は本作でベルリン国際映画祭監督賞に輝いたクリスティアン・ペツォールト。1980年夏の東ドイツ。西側への移住申請が却下され、都会の大病院から片田舎の小さな病院に左遷された女医、バルバラ。秘密警察に監視され、周囲の人間に対しても猜疑心から心を開くことができず、孤立を深めていく。一方で彼女は、西側の恋人ヨルクと秘かに逢瀬を重ね、彼の手引きによる西側への脱出へ向けて着々と準備を進めていたのだが…。
「東ベルリンから来た女」 の作品情報
「東ベルリンから来た女」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
東ベルリンから来た女の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
105分 |
日日(大字幕) |
1:ドルビーデジタル/ステレオ/ドイツ語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
ALBD7390 |
2013年07月03日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
25枚
|
0人
|
0人
|
東ベルリンから来た女の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
105分 |
日日(大字幕) |
1:ドルビーデジタル/ステレオ/ドイツ語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
ALBD7390 |
2013年07月03日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
25枚
|
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ユーザーレビュー:18件
バルバラが下すある決断
ベルリン崩壊の9年前。女医バルバラ(ニーナ・ホス)は東ドイツの田舎町の病院に赴任します。かつてはベルリンの大病院に勤務していた優秀な医師なのに、西ドイツへの移住申請を却下され、秘密警察の監視付きで左遷されたようです。
裏切り者のレッテルを貼られたバルバラは、優しく語りかけてくる同僚すら密告者に見えてしまいます。
誰もが敵に映るバルバラは誰とも話さず一人心を閉ざしています。そんなバルバラに声をかける同僚医師のアンドレ。
ある日、彼女の病棟に労働キャンプを脱走した少女・ステラが入院して来ます。そしてステラから助けを求められます。
彼女の医師としての誇りが感じられる勤務病院での佇まいは凛として美しいです。
医師としての使命感と人間としての優しさが噴出するラストシーンが鮮やかでした。新しい何かの芽生えが感じられます。
バルバラが下した決断がきっと一人の少女の人生を変えることが出来たと思います。そしてバルバラのその後の人生が人を信じることで少しでも穏やかなものであってくれたら、と思いました。
終盤になってやっとバルバラの笑顔が見られるようになり、ちょっとほっとしました。
東ドイツのシュタージによる監視社会の恐ろしさは、映画『善き人のためのソナタ』である程度は知っていたつもりですが、序盤から、スリリングな終盤まで、緊張感漂わせる作品でした。
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20人の会員が気に入ったと投稿しています
本物の幸せ 本当の自由
独裁であれ 民主であれ
政権を維持・継続する緊張は
「敵を見つけろ」 です
・・・・・・・・・・・・・・・
それに続くプロセスには 若干の差が生まれ
独裁政権は 「敵を排除・抹殺せよ」 ですが
民主政権は 「敵を懐柔・無力化せよ」 です
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
旧東ドイツは まれにみる密告国家であったと聞きます
この作品からも 描き方が露骨でないぶん
忍び寄るような不気味さが伝わってきます
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
静かに 静かに語られる 恐怖と拘束感
その向こうに どうしても見えてしまう
豊かさがもたらす より強い渇きと むなしさ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「西」 には
「西」 だったら
自らの自由を捨てて ステラを救うだろうか
・・・・・・・・・・
自由は
見せかけの自由は 街に満ちて あふれて
自由の意味さえ失っていき
・・・・・・・・
不自由を隠ぺいする 便利
「物」 にだけ支えられた幸せは 空高く聳え
日々 刻一刻 「人」 から遠のいていく
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8人の会員が気に入ったと投稿しています
地味ながらも秀作です
ベルリンの壁崩壊前の東ドイツ。
男性陣からは”いいオンナ”と大絶賛(笑)されている女医バルバラです。
外見がいい女というよりは、結局彼女の中身が男前なんです。
秘密警察から監視され続ける彼女。
彼らは突然部屋にやってきては、部屋中を徹底的に調べた上に、体の中までも調べていきます。
その恥ずかしめに耐え続けながらも、ある時を待ち続けているバルバラ。
そのある時のために同僚とも距離を置く彼女に、一人の男性医師が好意を持ち始めます。
最初は冷たい態度で拒絶するバルバラ。
でも次第にその人柄に惹かれて・・・
医者としての正義感と”ある時”のどちらを選択するのか
次第にその時が迫っていく様はサスペンスフルでドキドキしました。
時代が時代だけに、場所が場所だけに、全体的に地味で暗いお話ではありますが、見応えがありました。
ラストの静かな終わり方も好きです。
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7人の会員が気に入ったと投稿しています
余韻がいい。
西側への出国を希望したため旧東ドイツの田舎町に左遷された女性医師バルバラ。西ドイツの恋人ヨルクの助けで国外脱出を計画しながらも、同僚アンドレの誠実さや彼女を頼る患者の存在に心が揺れ動く・・・。
ストーリー自体は決して難しくないが、ベルリンの壁崩壊前の東ドイツの姿(社会主義国家であること、西側の自由や高度な医療科学への憧れがあること、秘密警察が存在すること)はある程度知っておいたほうが、作品への理解が深まるだろう。
『善き人のためのソナタ』や『ヒトラーの贋札』など、公開数こそ多くないものの、佳作揃いという印象があるドイツ映画。いずれにも共通して感じるのが、余韻残しの巧さだ。
本作も同様で、過剰な説明もなく淡々と進みながら、ラストに至って胸にじんわりと染みてくる。
抑圧された登場人物たちの暮らしを見ていると、まるで戦後間もない頃のようだが、本作の舞台は1980年。日本が最も華やか(且つ空疎)な時代の幕開けだった頃に、比較的近代的な国で、こんな現実があったのには驚かされる。そういったことを知る意味でも、静かに響くドラマとしても、価値のある作品だと思う。
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6人の会員が気に入ったと投稿しています
抑圧社会の生と性
投稿日:2013/05/11
レビュアー:よふかし
取り立ててここがすごいというわけではありませんし、先の見えやすい物語ですが、引き込まれて面白く観ました。秀作です。
いまではドイツが東西に分断され、西ベルリンが陸の孤島だった時代なんて、想像しにくくなっています。トンネルを掘ったり山を越えたり、東から西への亡命が命を賭けたものだったなんて……。
この映画のひとつの面白さは、冷戦時代・分断時代の東ドイツを田舎を舞台にして、その監視・密告社会ぶり、シュタージ(秘密警察)の活動がリアルに紹介されているところでしょう。
近年、ナチスドイツ映画はよく公開されますが、戦後の東ドイツ社会の作品はそれほど多くはないと思います。
特徴的なのは主人公の女医バルバラも、彼女に好感をもつ男性医師も、将来を嘱望された有能な医師でありながら、何らかの懲罰として地方に飛ばされてきていること。
首都東ベルリンから何かあると人々はパージされ、その後も注意・監視対象とされていたわけです。
80年代初めというのに、恐ろしくインフラの未整備で(バスが来ない)、病院にも機器の不足が垣間見えます。
ラジオから聞こえて着るのはオリンピックの東ドイツ選手の活躍で、底上げされた国家の威信と遠く離れた地方の格差を浮き彫りにします。
隅々まで統制された共産主義国家の恐ろしさがじわりと伝わってくる中、主人公のふたりは利己的にならず、人間らしさを保った存在として描かれます。
収容所から脱走してきた少女や、失恋から自殺を図った少年に対する真摯でヒューマニスティックな対応が胸を打ちます。それは妊娠しているとか自殺を図ったというような「マイナス」が当局にしれると、いずれ抹殺されてしまうという恐怖が背景にあるのですが、保身よりも窮地に陥った他者を助けることを優先するということはなかなかできるものではありません。
一方でこの映画は、主人公の女医が自転車で走るシーンのような、抑圧されているからこそ臭い立つようなエロティシズムにも目配せが効いています(主人公の硬質な美貌はあまり好みではありませんが)。
こうした抑圧された社会での生と性については、『4ヶ月、3週と2日』という秀作を思い出します。それに比べるとお話の生真面目さといい、退廃の手前で引きかえしたような抑制の効いた控え目な描写といい、きれいにまとまりすぎた印象もありますが、この映画の場合には合っているような気がしました。
風や海の描写も印象的でした。65点。
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ユーザーレビュー
バルバラが下すある決断
投稿日
2013/06/04
レビュアー
ミルクチョコ
ベルリン崩壊の9年前。女医バルバラ(ニーナ・ホス)は東ドイツの田舎町の病院に赴任します。かつてはベルリンの大病院に勤務していた優秀な医師なのに、西ドイツへの移住申請を却下され、秘密警察の監視付きで左遷されたようです。
裏切り者のレッテルを貼られたバルバラは、優しく語りかけてくる同僚すら密告者に見えてしまいます。
誰もが敵に映るバルバラは誰とも話さず一人心を閉ざしています。そんなバルバラに声をかける同僚医師のアンドレ。
ある日、彼女の病棟に労働キャンプを脱走した少女・ステラが入院して来ます。そしてステラから助けを求められます。
彼女の医師としての誇りが感じられる勤務病院での佇まいは凛として美しいです。
医師としての使命感と人間としての優しさが噴出するラストシーンが鮮やかでした。新しい何かの芽生えが感じられます。
バルバラが下した決断がきっと一人の少女の人生を変えることが出来たと思います。そしてバルバラのその後の人生が人を信じることで少しでも穏やかなものであってくれたら、と思いました。
終盤になってやっとバルバラの笑顔が見られるようになり、ちょっとほっとしました。
東ドイツのシュタージによる監視社会の恐ろしさは、映画『善き人のためのソナタ』である程度は知っていたつもりですが、序盤から、スリリングな終盤まで、緊張感漂わせる作品でした。
本物の幸せ 本当の自由
投稿日
2014/03/30
レビュアー
ちびた
独裁であれ 民主であれ
政権を維持・継続する緊張は
「敵を見つけろ」 です
・・・・・・・・・・・・・・・
それに続くプロセスには 若干の差が生まれ
独裁政権は 「敵を排除・抹殺せよ」 ですが
民主政権は 「敵を懐柔・無力化せよ」 です
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
旧東ドイツは まれにみる密告国家であったと聞きます
この作品からも 描き方が露骨でないぶん
忍び寄るような不気味さが伝わってきます
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
静かに 静かに語られる 恐怖と拘束感
その向こうに どうしても見えてしまう
豊かさがもたらす より強い渇きと むなしさ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「西」 には
「西」 だったら
自らの自由を捨てて ステラを救うだろうか
・・・・・・・・・・
自由は
見せかけの自由は 街に満ちて あふれて
自由の意味さえ失っていき
・・・・・・・・
不自由を隠ぺいする 便利
「物」 にだけ支えられた幸せは 空高く聳え
日々 刻一刻 「人」 から遠のいていく
地味ながらも秀作です
投稿日
2013/10/08
レビュアー
飛べない魔女
ベルリンの壁崩壊前の東ドイツ。
男性陣からは”いいオンナ”と大絶賛(笑)されている女医バルバラです。
外見がいい女というよりは、結局彼女の中身が男前なんです。
秘密警察から監視され続ける彼女。
彼らは突然部屋にやってきては、部屋中を徹底的に調べた上に、体の中までも調べていきます。
その恥ずかしめに耐え続けながらも、ある時を待ち続けているバルバラ。
そのある時のために同僚とも距離を置く彼女に、一人の男性医師が好意を持ち始めます。
最初は冷たい態度で拒絶するバルバラ。
でも次第にその人柄に惹かれて・・・
医者としての正義感と”ある時”のどちらを選択するのか
次第にその時が迫っていく様はサスペンスフルでドキドキしました。
時代が時代だけに、場所が場所だけに、全体的に地味で暗いお話ではありますが、見応えがありました。
ラストの静かな終わり方も好きです。
余韻がいい。
投稿日
2014/04/14
レビュアー
ゆういちろう
西側への出国を希望したため旧東ドイツの田舎町に左遷された女性医師バルバラ。西ドイツの恋人ヨルクの助けで国外脱出を計画しながらも、同僚アンドレの誠実さや彼女を頼る患者の存在に心が揺れ動く・・・。
ストーリー自体は決して難しくないが、ベルリンの壁崩壊前の東ドイツの姿(社会主義国家であること、西側の自由や高度な医療科学への憧れがあること、秘密警察が存在すること)はある程度知っておいたほうが、作品への理解が深まるだろう。
『善き人のためのソナタ』や『ヒトラーの贋札』など、公開数こそ多くないものの、佳作揃いという印象があるドイツ映画。いずれにも共通して感じるのが、余韻残しの巧さだ。
本作も同様で、過剰な説明もなく淡々と進みながら、ラストに至って胸にじんわりと染みてくる。
抑圧された登場人物たちの暮らしを見ていると、まるで戦後間もない頃のようだが、本作の舞台は1980年。日本が最も華やか(且つ空疎)な時代の幕開けだった頃に、比較的近代的な国で、こんな現実があったのには驚かされる。そういったことを知る意味でも、静かに響くドラマとしても、価値のある作品だと思う。
抑圧社会の生と性
投稿日
2013/05/11
レビュアー
よふかし
取り立ててここがすごいというわけではありませんし、先の見えやすい物語ですが、引き込まれて面白く観ました。秀作です。
いまではドイツが東西に分断され、西ベルリンが陸の孤島だった時代なんて、想像しにくくなっています。トンネルを掘ったり山を越えたり、東から西への亡命が命を賭けたものだったなんて……。
この映画のひとつの面白さは、冷戦時代・分断時代の東ドイツを田舎を舞台にして、その監視・密告社会ぶり、シュタージ(秘密警察)の活動がリアルに紹介されているところでしょう。
近年、ナチスドイツ映画はよく公開されますが、戦後の東ドイツ社会の作品はそれほど多くはないと思います。
特徴的なのは主人公の女医バルバラも、彼女に好感をもつ男性医師も、将来を嘱望された有能な医師でありながら、何らかの懲罰として地方に飛ばされてきていること。
首都東ベルリンから何かあると人々はパージされ、その後も注意・監視対象とされていたわけです。
80年代初めというのに、恐ろしくインフラの未整備で(バスが来ない)、病院にも機器の不足が垣間見えます。
ラジオから聞こえて着るのはオリンピックの東ドイツ選手の活躍で、底上げされた国家の威信と遠く離れた地方の格差を浮き彫りにします。
隅々まで統制された共産主義国家の恐ろしさがじわりと伝わってくる中、主人公のふたりは利己的にならず、人間らしさを保った存在として描かれます。
収容所から脱走してきた少女や、失恋から自殺を図った少年に対する真摯でヒューマニスティックな対応が胸を打ちます。それは妊娠しているとか自殺を図ったというような「マイナス」が当局にしれると、いずれ抹殺されてしまうという恐怖が背景にあるのですが、保身よりも窮地に陥った他者を助けることを優先するということはなかなかできるものではありません。
一方でこの映画は、主人公の女医が自転車で走るシーンのような、抑圧されているからこそ臭い立つようなエロティシズムにも目配せが効いています(主人公の硬質な美貌はあまり好みではありませんが)。
こうした抑圧された社会での生と性については、『4ヶ月、3週と2日』という秀作を思い出します。それに比べるとお話の生真面目さといい、退廃の手前で引きかえしたような抑制の効いた控え目な描写といい、きれいにまとまりすぎた印象もありますが、この映画の場合には合っているような気がしました。
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