バニーマン／鮮血のチェーンソー

昔懐かしのハードロックバンド”W.A.S.P."のリーダーであるブラッキー・ローレンスはチェーンソーを股間に装着したパフォーマンスでファンを魅了していましたが、
ホラー映画におけるチェーンソーの使い方といえば、”振り回しつつ、斬り刻むべし”となります。

使い手になるには、かなりの腕前が必要です。

レザーフェイス（『悪魔のいけにえ』）を筆頭にアッシュ（『死霊のはらわた』）、ジェイソン・ボーヒーズ（『13日の金曜日』シリーズ）等々。。。
下手な人間が扱うと、『ドーン・オブ・ザ・デッド』のグレンのようにセクシー要員を無駄に葬ってしまうようなことになってしまいます。

本作品の主役バニーマンは、残念ながらこの腕前が足りなかったように感じました。

チェーンソーが目立ってないし、予算の都合か”鮮血”描写が足りません。
血糊で誤魔化そうと試みていますが、足りません。
被害者となる3組のカップルですが、人物描写が全くと言っていいほど足りません。
デブ要員、がり勉要員、ジャンキー要員、セクシー要員、全て。。。(・・。)ゞ
平均的な人物像6名編成で、生き残ってほしいと願う人物が足りません。

と、作品のレベル自体は高くない本作品ですが、鑑賞するなら”ゆるキャラ”ブームに沸く（本当に湧いてるの？）今かも？
かわいいルックスの裏には、経済効果の皮算用。。。
う〜ん、ドス黒いっ！

『悪魔のいけにえ』一家を意識したシナリオが涙を誘いますが、
かわいいルックスのバニーマンが正しいチェーンソーの使い方を気づかせてくれており、DIY精神に火がつくかも？(*^.^*)

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

女性が何者かに追われトラックの荷台に乗り込む。（この女性は後でとても残虐に殺されます）。一方、男女６人がドライブ中、いきなりトラックがやって来て、追い越し追い越されのカーチェイスになってしまいます。
仲間の女性が車を止めトラックに誤りに行くが運転手は出て来ない。警笛を鳴らしたりエンジンをふかしたりしてるだけだ。ん？！白い手が映る！この人がバニーマンなのか！動き出したトラックは車に体当たりし去って行った。
車が故障したので男性がトランクを開けていたらそこへ又あのトラックがやって来て思いっきり追突、男性は死んだ。そこから、５人は森の中を歩くのですが、ここから変な男や怪しいカップルに遭遇し、やがてバニーマンが登場します。
森の中で死体を前に内臓を取り出し遊んでいるのか、その現場を見てしまったから大変です。チェーンソーを手に追いかけてきます。なぜか逃げ込んだ家がバニーマンの家？！
ド近眼なのか丸い眼鏡をかけた仲間の男そしてしばらくして登場する女もグルらしい。（この女、カップルで死体運んでた人？！）
バニーマンは大きな目のうさちゃんでとっても可愛い顔をしています。なのにやることは残酷です。家や物置には死体がたくさんありますし、気に入った女性はクラシックを流しながらベッドに縛り付け殺すのか・・・。
仲間の女性がそんなふうに殺られました。彼女の肉を焼いて３人で食卓を囲むのですが、バーニーマンは食べにくそうです。
そこで女が着ぐるみの頭を脱ぐように言う。すると、ジャーーーーン！！えーーーーーッ！！　まさか！　なバニーマンの素顔が！！
エンドクレジットでは、長々と女と赤ちゃんの映像が流れます・・・・・・。

バニーマンはチェーンソーで血みどろになりながら首をスパッと切ったり胴体を切断したりしますが、血がブシューッと飛び散ってもなぜか怖くありません。
なぜなら、可愛いのはもちろんですが、事が終わった後の残酷シーンが映し出されるだけなのですから・・・。でも、それは相当グロいです(/ω＼)

或る橋の上で、「バニーマン、バニーマン、バニーマン！」と唱えると、バニーマンが現れる。そういう都市伝説が、米国にはあるらしい。この伝説には、まことしやかなコワイ話がくっついている。

囚人を移送していた車が事故で大破。逃げた囚人たちは、程なく捕まるものの、どうしても１人が見つからない。山に逃げ込んだらしい。その頃から山のあちらこちらで木に吊されたウサギの死骸が見つかるようになる。死骸は切り裂かれ、喰われていた。やがて、捜査は打ち切られるが、その後もウサギの死骸が見つかり続ける。いつしか、その囚人は“バニーマン”と呼ばれるようになる。
そして、或る年の万聖祭の夜、橋の下で子供の遺体が見つかる。遺体は、ウサギと同じように切り刻まれ、木に吊されていた……。
本作品では、ウサギではなく、人骨が木に吊されていた。

『オキナワノコワイハナシ６』第２話「もの」でも、橋の上で呪文を３回唱えると“神隠し”にあう、という言い伝えが物語の背景にあった。
やはり、“橋の上”というのは、何か特別なものがあるらしい。現世と異世界の境界なのかも知れない。

本作品は、よく言えば、トビー・フーパー監督の『悪魔のいけにえ』をリスペクトしたスプラッタ映画。レザーフェイスの役どころに、ウサギの着ぐるみ姿の殺人鬼を当てていることを考えると、ホラー・コメディなのかも知れない。(笑)

――６人の若者が、１台のトラックを追い抜いたことから、不条理な暴力に晒されることになる。
トラックに乗っていたのは、ウサギの着ぐるみを着た“バニーマン”。バニーマンは、チェーンソーで若者たちを次々と血祭りに上げて行く。
……というお話し。

ストーリー展開は『悪魔のいけにえ』とよく似ており、狂人の夕食の場面やラストシーンも同じイメージに仕上げている。監督さんがファンなのは間違いない。(笑)
ただ、シリアス路線ではなく、コメディにシフトしている。

バニーマンは簡単にチェーンソーを奪われるし、奪った若者はチェーンソーで威嚇するものの、ご丁寧にも逃げる時にチェーンソーを返して行く。これがコメディではなくて何だろう。

それに、残酷シーンに直接描写がないことも、シリアス路線ではない証左だろう。（予算がなかっただけかも知れないが……）
チェーンソーを突き刺すフリ、次のカットでは血飛沫が上がっている。
半世紀前なら、これでも観客は怖がってくれたかも知れない。でも、いまの時代、この程度では誰も怖がってはくれない。おおかたのホラー映画ファンは、納得できないだろう。だから、マジメにやればコントにしかならない。(苦笑)

その程度の作品だから、縛り付けた女にいろいろな拷問道具を見せて恐がらせるが、結局はチェーンソーを使ってしまう。「どんな風に使うんだろう」とワクワクさせ、散々もったいぶってバカみたいだ。ナイフで薄皮を一枚一枚剥いで行くとか、もっと残虐な方法があるだろう。（その皮でクレープを作って食べさせるとか……）　脚本家と監督さんには、そういうスキルも趣味思考もなかったようだ。残念。

一番残念だったのは、“バニーマン”だったこと。なんで、“バニーガール”じゃないんだ？　バニーガールだったら、それだけで満点なのに……。(笑)

オススメ致しません！