ウンギョ　青い蜜

今回、新作ばかり、韓国映画を５本ばかり借りました。どれも公開当時から気になっていたものでしたが、こぞってレンタル開始して楽しみに観ましたが、この作品がいちばん、面白かったです。そもそも。ヘイル氏が好きで、映画にしか出ない彼の作品を片っ端から観たような記憶がありますが、その中でもよかったと思います。官能的な役もいままで観てきましたが、今回のそれは、むしろ「文学作品」に仕上がってるような気がします。韓国映画はリアルを追求することが多い中、ロケーションがステキな映画はやっぱり、心が洗われます。山の中の「邸宅」が趣きがあって、印象に残ります。

ウンギョ役のゴウン嬢は、確か、この作品で賞を取ってたと思います。そのとき観た舞台挨拶では、正直「こんな娘が？」と思ったのですが、映画を観たら、「なるほど」。。。とっても魅力があり、これからが楽しみな女優さんの一人になるであろう・・・と思わせました。

ムヨル氏もとってもステキでした。韓国映画やドラマの魅力は、脇の俳優さんまでもが「かっこいい」ということだと思います。それがたとえ、嫌な役でも、悪役でも。

パク・ポムシンの長編小説を映画化した作品で原題は「ウンギョ」、邦題には「ウンギョ　青い蜜」というおまけがつきました。
エロス系かなとも思いましたが、主演があのパク・ヘイルssiでチョン・ジウ監督作品とくれば、これはもう低俗なＢ級作品であろうはずはないという信念のもとに鑑賞、思った通りいい仕事してますねえ。
映画は70歳代の老詩人（パク・ヘイルssi、実際は36歳）と30歳代の弟子（キム・ムヨルssi）、そして17歳の女子高生ウンギョ（キム・ゴウンssi）が織りなす究極の三角関係ですが、どことなく現実味があって引きこまれてしまいました。
現実味がなかったのはパク・ヘイルssiの特殊メイク、時間をかけて丁寧に作られてはいましたが無理は否めませんでしたね。
ま、それは置いといて、しっかりしたストーリーと演出で作品としての評価は非常に高いと思います。
主演のパク・ヘイルssiと弟子役のキム・ムヨルssiとは「神弓」で共演していますし、チョン・ジウ監督とは「モダンボーイ」以来のお仕事で気心は知れてます。そこに新人キム・ゴウンssiをキャスティング、一糸まとわぬ衝撃のデビューに驚かされましたが、演技派の二人を相手に堂々の演技で、将来どんな女優に育っていくのか本当楽しみな逸材だと思います。

観ていた分何気に良かった。
最近のお気に入りキムゴウン＠柄本佑＝個人的見解
若さとエロさの塩梅が良かった。
青い蜜って邦題？が全てを物語っていると思う。

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見た後にじわじわと残る。

この老詩人とその弟子、そして、女子高生と言う設定が実にリアルに描かれていた。
しかし、後から知ったのだがこの老詩人、設定は70代らしいが私には50前後（いや40代）に見えた。

だから、老詩人と女子高生の愛がそんなに非現実的ではなく、どこかで二人がくっつきそうなリアルさを感じさせた。
それが意図されたものかはわからないが、、、。

ウンギョが最後、ソジウと身体を重なるシーンで言った言葉が心に残る。

「何で女子高生は男と寝ると思う？」
「それはね。さみしいから」と答える。

ウンギョは最後までソジウの事は好きではなかったはずだ。
ただ、老詩人との愛（ウンギョはそれが愛かもどうかわからぬ）と埋める事のできない年の差。どこかで悲観していたのかもしれない。
その諦めと寂しさを埋める為にソジウに抱かれたのだと思う。

ウンギョはずっと老詩人が好きだったはずだ。

最後まで老詩人の切なさを感じさせる映画だった。


しかし、老詩人演じるパク・ヘイルはやはり年寄りに見えないから、このまま二人が結ばれてしまいそうな雰囲気は最後まで感じた。
いやそれが良かったのかもしれないが、、、