世界で一番いとしい君へ

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韓国のベストセラー小説『どきどき僕の人生』を映画化。
昔、ラブコメドラマに出演した時に笑顔を見せることはあったけれど映画の中ではあまり笑顔は観たことないカン・ドンウォンさん。
この映画では初の親しみ沸く父親役でとても温かくて優しい表情を見ることができます。
そして母親役はソン・ヘギョさん。17歳で妊娠し、母となるバイタリティ溢れる女性を演じています。
その間に生まれたのが先天性早老症を患うアルム。
16歳だけど体は老いていくスピードが早くてその身体年齢は80歳。
両親よりも早く老いていく息子を愛情深く育てる両親のその姿には感動してしまいます。
難病を扱ってるけれど、アルムの両親の笑顔いっぱいの明るさや隣に住む老人との心温まる交流に笑顔にさせられます。
アルムの夢は小説家になること。短い残りの人生をかけて両親のことを執筆中です。
病気で苦しいはずなのに、両親に申し訳なく思っている心中を察すると涙をこらえることができなくなります。
こんな物語を見ると号泣してしまう私なのですが、両親が明るいので涙涙ではありません。
でも、やはり病気の子供を産んでしまった、、、という母の辛さには泣けてきます。
母はいつも自分が悪いとせめてしまうものです。
その気持ちが痛いほどわかるから悲しいです。
高校時代もカン・ドンウォンさんとソン・ヘギョさんが演じていて、そのエピソードには笑ってしまいます。
カン・ドンウォンさんの柔らかな眼差しがとってもいいです。
アルムの主治医にはイ・ソンミンさん。
昔はいろんな個性的な役が多かったけど、今では名脇役のひとりになりました。幅の広い俳優さんです。

早老症の一つ「プロジェリア症症候群」として、一時期日本でもカナダのアシュリーちゃんのドキュメンタリーを何度となくテレビで特集していましたね。(2009年に17歳で亡くなっています）
新生児では400万人に一人の割合で発症している病気で、染色体の遺伝子異常のために引き起こされる難病です。
発育は乏しく、通常の10倍の速さで老化し、皮膚の老化、動脈硬化、糖尿病、骨粗しょう症など、あらゆる疾患を併発し、平均寿命は13年だそうです。
現在の医学では治療法は全く見つかっていない難病の一つです。

その難病を抱えた16歳の少年アルムとその両親の家族の愛の物語です。
難病でありながらも、アルムは賢く、そして明るい少年。
自分のことより両親の心配をするようないい子なのです。
単なるお涙ちょうだい物語ではなく、
アルムの両親を慈しむまっすぐな目線が良かったです。
お隣のとぼけたおじさんの存在も温かくて良かったです。
そして、何よりアルム役の子役ちゃんの演技が素晴らしかったですね。
親にとっては、どんな状態にあっても我が子は宝物であり、どんなことでも我が子のためなら頑張るのが親なんだなぁ。。と改めて思い知らされるお話でした。

運命的な出会いで愛しあった2人は17歳で子どもを授かるが、急速に歳をとる早老症を患い17歳を目前に80歳の身体年齢を持つほど年老いている

若い夫婦と早老症の息子が数奇な運命を互いに支え合って明るくたくましく生きていく姿を描き出す

みんなが優しい素敵な作品