アサイラム　監禁病棟と顔のない患者たち

出だしは面白かった。悪徳精神病院ってのは今でもあるんだろうなと思った。いろいろあって終盤まではかなり引きつけられる。なにかどんでん返しがあるんだろうなという期待もあった。けど、もしかしてスカかも・・という不安も感じた。
結末は・・スカとまでは言わないが、ちょっとあっけない。どんでん返しもあったが、唐突な話で伏線がなかったため、んなあアホな・・と思った。
ベッキンセールもさすがに老けてきて、その面でちょっとショッキングだったかも。

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二大名優(マイケル・ケイン、ベン・キングズレー)を据えてるわりには、ちょっと不十分な出来かなぁ...
でも逆に、この二人の起用があるからこそ作品のレベルを保てているともいえる。、エドガー・アラン・ポーの原作では、おそらくこの二人が演じる医師の真逆の立場とその入れ替わりが話の中心になってるはずで、若い医師(偽装)と病にある貴婦人との恋物語という筋立て(本作の主軸)だけではＢ級評価を避けられないと思う。

問題はやはり、あのラストね。「えっ？そりゃねえだろ」と言いたくなる＜どんでん返し＞で、「そう終わるかね〜」と少し落胆気分に。あのオチにするなら、彼(演、ジム・スタージェス)は本当に元医学生であったというような設定を置くとか、彼が患者になった経緯(事件)なども盛り込むべきですよね。いくら１９世紀末でも、病院での医師採用にあたっては医籍の確認はなされるはずだから、あんなにスムースに入れるはずない。

これはやはり、あの精神科病院でのソルト医師とラム医師との確執、さらには医療従事者と患者たちの立場の入れ替わりといった部分が話の中心なのだと思う。とくに、あの病院には貴族の子弟や良家の者が多く収容されているという設定なので、一般人による支配者階級(患者)の管理を院内クーデターで逆転させ、自分たち(貴族ら)が本来の位置につくという...支配・被支配にかかる、けっこうシリアスで重厚な話なんですね。主題としては、心の病その他で社会的に差別された者が、どこでどのように生きるべきなのか(居場所)、またどのように扱われるべきなのかを問うている。

見ていて、Ｈ・Ｇ・ウェルズの『モロー博士の島』を思い起こしましたね。キャラクターはちがうけど、全体の構成は似ている。
これ、リメイクでもっといい作品にできる可能性があるな。あの病院のなかでいろいろすったもんだの出来事があって、結局最後はあの若い医師がサイラス医師の後釜になってしまう、なんて結末でもいいと思う。大監督、名監督が手掛けてリメイクしてくれないかなぁ...期待して待ってます。

パッケージの説明が若干のネタバレ感が否めない。ストーリー展開も、何処かで見たような既視感。とは、いえ、まあまあ楽しめ作品。
ケイトの不安な顔に魅了されちゃったのが始まり、とも言える。

　ヤバすぎる精神病棟。
　患者たちが色々とヤバい。医師もヤバいけど。
　とにかくそこで学ぼうとするなよ。危ないと思おうよ。

　誰が嘘を言っている患者なのか。誰が本当の事を言っている医者なのか。もうわけがわからなくなります。

　ラストは定番というかそれはわかるのですが、唐突過ぎて納得しづらいです。

ポーの原作ですか。なかなか楽しめました。古臭さはありません。最後がちょっと出来過ぎです。推理小説ぽく、何度も意外な展開があり、頭を空っぽにして見ることができる映画です。