千年医師物語　〜ペルシアの彼方へ〜

150分は最初長いかなと思ったけどそんなことなく楽しめました。色々な展開も面白かったです。映像も素敵でした。ロブさん役のトム・ペインさんがきれいな顔してるなと思いました。瞳が吸い込まれそうでした。
イングランドからイスファハンまでの道中もすごかったし、到着してからの疫病の大変さや国や宗教の違いでの戦いすごかったです。映像も迫力があって戦闘シーンとかすごかったです。素敵な女性との出会いも良かったです。指導者のシーナさんも何が起きても動じない感じも良かったです。

11世記のイングランド。親を亡くしたロヴ（トム・ペイン）は、当時治療みたいなものも
やっていた旅回りの理容師のもとで治療とも見世物芸ともつかぬ仕事をして育つ。
中世の暗い雰囲気の中でトム・ペインの蒼い瞳が美しい。
やがてあらゆる病気から人々の命を救うという、未知なる異国ペルシアへの旅立ちを決意。
ドーバー海峡をフランスへ渡り、エジプトから陸路でイスファハンをめざす遠大な道程は、途方もない苦難に満ちていたが、世界最高の医師と呼ばれた実在のイブン・シーナへの弟子入りを果たし、さまざまな知識を貪欲に吸収していく。
医師そして指導者のシーナ役はベン・キングズレーだが、寛容で知識に富みいかにも偉人な感じに
キングズレーがピッタシだ。
「千年後もここで医師になるための勉強をしてゆければよいと考えていた」
中世が舞台なので黒死病やらなにやらの今とは違う非衛生な場面もあるわけだが、
トム・ペインの輝く瞳とキングズレーの理想に満ちた演技が画面を救っている。
困難にめげずに研鑽してくれた歴史的人々あらばこそ、我々も現在の高度な医療を甘受できます
のね、と有難く思うばかりです。
150分は若干長い感じもしましたが、細かい場面もきれいに撮影されスケールの大きさも
感じました。

スケールが大きい話であり、かつ描写がとても細かい映画でもあった。
イギリスの描写はもうその当時のイギリスってこんな感じだろうというまんま。
バーバーは医者という職業、という描写から始まって、キリスト教圏からイスラム教圏に主人公が向かう旅の描写も細かいし、なんというか、ちゃんとした時代考証で書かれている映画だなあ、と感心して見てしまいました。
原作がそうなんですね。
久しぶりに原作を買ってみたくなった映画。
映画の中では腑分けのシーンも出てくるのですが、この作業自体はキリストもイスラムもNGだったんだーと知りました。
この主人公は内科医で外科医、しかも解剖学も実践したということだから、まさにスーパードクターを描いている作品なんですね。
映画自体が粗に気づきやすい中年が見ても、細かく丁寧な作品で凄く面白く見られました
ちなみに、お色気専門の女性も出てくるんだけど、ぜんぜん綺麗じゃないところもリアルだった

11世紀イングランド、母親を亡くした少年ロブは、旅回りの理容外科医に引き取られる。成長したロブは医学の道を志し医療先進国ペルシアのイスファハンへ旅立つ

世界最高の医師イブン・シーナに弟子入りし懸命に医学修業に励む

青年の冒険と成長を壮大なスケールで描いた大河ロマン