瓔珞＜エイラク＞〜紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃〜

清王朝「乾隆帝（けんりゅうてい）」の時代。世界的に見れば産業革命がはじまりつつ（蓄音器出てきます）、日本は江戸時代末期のころです。
この時代の後宮が舞台で、本人は望んでいないでしょうが、最終的には皇后まで上り詰めることになる、新しいタイプのヒロインが織りなす、ドロドロ感がないめちゃめちゃ面白い時代モノです。

エイラク（瓔珞）は、美人で賢い、頭の回転も速く、弁も立つ、気が強く芯の通った女性です。
後宮で高位の女官になるには、学問も教養も不足な下層階級の出身。
後宮に入ったのは、自殺という不名誉な名目で帰された姉の死の真相を探り、復讐するため。
真相を探る中で、側室たちの権力争いも描かれますが、エイラクの人となりを表わす、例え相手が高位の者でも、やられたらやり返す武勇伝？の痛快さでもう止まらなくなります。

皇后の弟で皇帝の信頼も厚い警護兵のフコウ（傅恒）が姉を殺した相手だと目星をつけ、巧みに皇后付きの女官になり、フコウを探ります。
全女官のあこがれの的のイケメン独身フコウ君。中国一べん髪が似合う男優さんです！凛々しく歩く後ろ姿に、おばさんはもうウットリ。
堅物で二コリともしないフコウ君だけど、エイラクに惹かれていくうちに笑顔も見せるようになり、美男美女のロマンスがハイライトではないのですが、フコウ君が素敵で２人のシーンがもっと見たかったのですが、何せ出演占有率が低く過ぎました。

崇拝する皇后を陥れようとする側室達から守るエイラクの活躍を描きながら、やがて姉の死の真相をつかみ、相手はエェ〜というお方で復讐は？できるんか？

エイラクの賢さぶりが目障りでイライラする皇帝。何とかしたいのだが皇后がエイラクを守っている。
皇帝もこのイライラ感が何なのかわかんないんだよね。
この皇帝とエイラクの駆け引きが面白いです。皇帝役の俳優さんもナイスミドルでした。

後半は、最下層の宮女から側室となったエイラクと他の側室たち争い、かつての恋人フコウの存在、後継者問題等、次から次へと退屈させません。

この時代の後宮の高位は、�@皇后1人、�A皇貴妃1人、�B妃2人と人数は決まっていて、名門出身で才色兼備の女性が座るようです。以下、中・下級の側室は娶り放題のようですが。

前半の悪女というべき、後宮No.2の皇貴妃の女優さん、演技も独特でしたし、キャラも面白かった。
女としての心の内を皇帝に吐露する最期のシーンは、ほろっと来ました。

後半以降、皇貴妃に替わって、悪女としていろいろなお方が出てきますが、それがまた、前半では想像もしなかった方々が割り当てられ、このドラマの読めない面白さの一つでもあります。

皇后付きの女官でメイギョク（明玉）というのがいるのだけど、これがいじわるなんだぁ。いつもの倍返ししろや！と思っていたけど、エイラクは人を見る目もあるんだよね。
後半の陰謀だらけの展開の中で、このメイギョクとフコウ君の同僚の警護兵とのやりとり、ロマンスが清涼剤でした。

女優さん達は、綺麗というより、役に合った個性が光りました。
エイラク役の女優さんは黙っていればクールな感じですが、口元に表情があるのが愛嬌でした。

特に期待せず見たら、すっかり、はまってしまいました。

あらすじをざっくり言うと、主人公の復讐譚なのですが、もちろん一筋縄ではいかず。策略にまきこまれピンチになっても知恵と機転で主人公が道を切り開いてくのがとてもスカッとしてイイ！中国宮廷ドラマというと、陰湿でウジウジしてるのが多いなぁというのが私感ですが、エイラクは暗い気分にならず見れます。話数が多いので全部見るのは大変だと思いますが、はじめの数話見て気に入ったなら、最後まで楽しんでみられると思います。

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招揺を見て、シューカイに目が釘付けになり、シューカイが出ている瓔珞を見始めました。瓔珞との両思いの流れになっていたので、皇帝という障害物を乗り越えて、二人はハッピーエンドになるのではと期待していた分、残念な結末に…。せめて、来世に瓔珞が、シューカイに尽くしている姿を仄めかすようなオマケでもあれば…。または、終始シューカイの片思いで、皇帝と瓔珞の両思いの展開を早くから、見せられていれば、こんなにモヤモヤしないのに…。途中、皇帝と瓔珞のイチャつき場面(あまりお似合いとは思えない…）に反して、シューカイの不幸?!ぶりが切なすぎて、もう見るのをやめようかと思いました。

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味方だと信じさせておいて、実は腹黒い敵だったという、話としては惹きこまれて観てしまうが、少し強引なあらすじのような気がした。明生が結婚当日自殺してしまうのも、いかにも作りすぎのような気もしたが、涙を誘われた。