リトル・ジョー / エミリー・ビーチャム
リトル・ジョー
/ジェシカ・ハウスナー
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全体の平均評価点: (5点満点)
(8)
解説・ストーリー
「ルルドの泉で」のジェシカ・ハウスナー監督が初の英語作品に挑んだ異色のサイコ・スリラー。遺伝子組み換えによって作り出された人を幸せにするという新種の植物“リトル・ジョー”を巡り、人間の脳に直接影響していくその効能がもたらす不穏な現実を、開発者であるシングルマザーとその息子との関係を軸に描き出していく。主演は本作の演技でカンヌ国際映画祭主演女優賞に輝いたエミリー・ビーチャム。共演にベン・ウィショー、ケリー・フォックス。息子のジョーと2人暮らしのシングルマザー、アリスは、バイオ企業で新種の植物開発に携わる女性研究者。ある日彼女は、持ち主に幸福をもたらす美しい真紅の花の開発に成功する。そして会社に内緒で持ち出した一鉢を息子にプレゼントする。“リトル・ジョー”と名付けられたその花を大切に育てるジョーだったが…。 JAN:4995155231941
「ルルドの泉で」のジェシカ・ハウスナー監督が初の英語作品に挑んだ異色のサイコ・スリラー。遺伝子組み換えによって作り出された人を幸せにするという新種の植物“リトル・ジョー”を巡り、人間の脳に直接影響していくその効能がもたらす不穏な現実を、開発者であるシングルマザーとその息子との関係を軸に描き出していく。主演は本作の演技でカンヌ国際映画祭主演女優賞に輝いたエミリー・ビーチャム。共演にベン・ウィショー、ケリー・フォックス。息子のジョーと2人暮らしのシングルマザー、アリスは、バイオ企業で新種の植物開発に携わる女性研究者。ある日彼女は、持ち主に幸福をもたらす美しい真紅の花の開発に成功する。そして会社に内緒で持ち出した一鉢を息子にプレゼントする。“リトル・ジョー”と名付けられたその花を大切に育てるジョーだったが…。 JAN:4995155231941
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「リトル・ジョー」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
「ルルドの泉で」のジェシカ・ハウスナー監督が初の英語作品に挑んだ異色のサイコ・スリラー。遺伝子組み換えによって作り出された人を幸せにするという新種の植物“リトル・ジョー”を巡り、人間の脳に直接影響していくその効能がもたらす不穏な現実を、開発者であるシングルマザーとその息子との関係を軸に描き出していく。主演は本作の演技でカンヌ国際映画祭主演女優賞に輝いたエミリー・ビーチャム。共演にベン・ウィショー、ケリー・フォックス。息子のジョーと2人暮らしのシングルマザー、アリスは、バイオ企業で新種の植物開発に携わる女性研究者。ある日彼女は、持ち主に幸福をもたらす美しい真紅の花の開発に成功する。そして会社に内緒で持ち出した一鉢を息子にプレゼントする。“リトル・ジョー”と名付けられたその花を大切に育てるジョーだったが…。 JAN:4995155231941
「リトル・ジョー」 の作品情報
「リトル・ジョー」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
リトル・ジョーの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
105分 |
日 |
英:ドルビーデジタル5.1ch |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
TWDR3194 |
2021年01月06日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
6枚
|
0人
|
0人
|
リトル・ジョーの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
105分 |
日 |
英:ドルビーデジタル5.1ch |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
TWDR3194 |
2021年01月06日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
6枚
|
0人
|
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ユーザーレビュー:8件
深紅の花の企み
監督:ジェシカ・ハウスナー(2019年・オーストリア/英/独・105分)
不思議な感覚の映画だった。
アリスは新種の花を開発するバイオ企業の研究員。彼女のチームは今、「人を幸せにする花」の開発をしていて、研究も最終段階に入っていた。
普通の研究で目指すのは、「手間のかからない、丈夫で育てやすい花」だが、アリスたちが作り出したのは、それとは正反対の性質を持っていた。
つまり、「温かい場所で、毎日かかさず水をやり、話しかけ、自分の子供のように愛情を注ぐ」それが必要な花だった。
その花は、アリスの息子・ジョーに因んで、“リトル・ジョー”と名付けられた。
リトル・ジョーが放つ香りは、別名「母親ホルモン」と呼ばれるオキシトシンによって、リトル・ジョーを我が子(あるいはそれ以上)のように愛おしくさせる作用があった。
アリスたちは、リトル・ジョーを交配能力のない不稔植物として作り出したのだったが、彼らの知らないところでリトル・ジョーは、ある企みを実行していたのだ。
それは、「子孫をのこす」というリトル・ジョーの本能だった。
リトル・ジョーは、その美しい花の赤い色と香りで近づくものを魅了し、花弁を開き花粉を空気中に撒き散らす。
そして、それを吸い込んだ人間は、自分が感染したことに気付く間もなく、リトル・ジョーが唯一の愛情を注ぐ存在と感じるようになる。
前出の「母親ホルモン」に支配された人間は、母親の本能として、愛する我が子(=リトル・ジョー)に危害を加えるものを排除しようとする。
(人間でも動物でも)母親になったからといって見た目や中味は変わらないが、母親としての意識が芽生えて今までとは何処か違った印象になる。
花粉を吸った感染者にとっては普通の感覚が、感染していない者の目には非情に奇妙で不自然で違和感を感じるのだ。
見た目は同じでも「以前とは明らかに違う存在」を感じさせる感染者たち。
これは、ジャック・フィニーの小説『恐怖の街』を想起させる。
つまり、リトル・ジョーは人間の体を乗っ取って、人間を媒介として自身の子孫を残すということだと思う。
深く考えると頭の中が混乱しそうだが、リトル・ジョーもゾンビも全部(全員)が感染してしまえば、そこに恐怖は存在しなくなり、「みんなハッピー!」になれるのだろうか。
だが、人間にだって同じ本能があるのだから、人間の子孫を残すために反逆、逆襲することも考えられる。
ん?私の考えは大幅にずれている?
この物語は、そういう話じゃない?
ピーーー………(思考停止しました…)
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
新種の植物「リトル・ジョー」がもたらす幸せとは
(2019年・オーストリア、イギリス、ドイツ)
監督は、気鋭の女性監督ジェシカ・ハウスナー。(「ルルドの泉で」他)
バイオ企業の研究室に勤めるシングルマザーのアリス(エミリー・ビーチャム)は、
人を幸せにする香りを放つ、真紅の美しい花の開発に成功する。
アリスは、自分の息子の名前にちなんでリトル・ジョーと名付けた。
しかし、チームの一員であるベラは言う。
『間違ったやり方だ。種子が形成されない不稔(ふねん)植物は、子孫を残そうとして人間に感染する。
そうやって仲間を増やそうとする。』
驚きの理論だが、始まって16分頃のベラのセリフは、その通りではあるのですが、
ストーリィをみんなベラのセリフで説明させるのは、げげっ!そりゃ安易なやり方じゃろー・・・と感じました。
しかし序盤ですので話はどう転ぶのか、葉というもののない深紅の花々、温室で徹底管理されたそれらは、妖しい輝きを放ち不穏なイメージをかき立てるのでした。
この『不穏なイメージ』を見事に表現したのが、世界で活躍する伊藤貞司氏の音楽です。
なぜここで三味線や笛?尺八?と思ったのですが、くぐもって聞こえる音、聴き慣れない
揺れる音質は「不安」や「未知」を感じさせました。三味線が「ジャッ!」と鳴る斬新さ。
そして、語り手であるアリスは、回りの人々の変化をおかしいと思いつつ、
いつのまにか自分も変化していた。
侵略もののSF映画のように、シーンが変わって一変するのでなく、気のせいかもしれない、
妄想かもしれない、何も変わっていないのかもしれないと静かに展開する。
「人を幸せにする花」というリトル・ジョーの特徴。
花粉によって支配された「ように見える」人々は、口をそろえてこう言う。「すごく幸せだ」と。
良かったじゃないか、何の問題があろう・・。
派手な演出は何ひとつないが、(支配されて個がなくなるって幸福なんだろうか?)
という、『ミッドサマー』でも感じたテーマと共通する疑問、それらが花粉のようにパラパラと振りかかってきたのでした・・・!
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
やたらと清潔なクリーンルームに居るような不気味な映画
遺伝子組み換えで植物を培養する会社はもちろんのこと、家庭のシーンでもほとんど生活感を感じさせない、潔癖なほどの清潔さ。消毒薬の匂いまでも漂ってきそうな感じがした。主人公アリスの、一切の装飾を排した、綺麗なパステルカラーのシャツブラウスとパンツというシンプルな服装も、清潔感を際立たせている。醜悪で気味の悪いものやクリーチャーのような怖いものはいっさい登場しないのに、まるでホラー映画のように不気味。効果音として使われている古典的な和楽器を使った雅楽風の音楽は、いちいち神経を逆なでし、観る者の不快感を増幅している。
ウイルスベクターという手法でアリスが開発し、リトル・ジョーと名付けた新種の植物は、まるでアザミのような赤い花が咲き、その香りは人に幸福感を与える。香りの生成を優先するため、繁殖能力のない不稔性の植物なのだが、その花粉は自己保存本能で人間の大脳辺縁系に作用してその人間を支配し、ほとんどわからないような形で人格を変容させ、その人物はリトル・ジョーの繁殖に寄与することが使命となる。つまり、その人の人格は死んでしまって、生きているのは人間の姿をした植物の奴隷も同然の存在となるのだ。乗っ取られても、本人も周りも気づかないだけ余計に怖ろしい。
息子のジョーをはじめ、周囲の人々が次々とリトル・ジョーの花粉に感染していく事態となって、やっとアリスは真相に気が付くのだが…。アリスは、カウンセラーによって、また別の視点から診断を下されていて、おかしいのはアリスの方かもという解釈の可能性もある。親子の溺愛や、宗教による洗脳や、麻薬中毒等のメタファーと考えられなくもない。しかし、清潔できれいな映画なのに、人工植物が意志を持ち、まるで誰も気づかないエイリアンであるかのような、ただひたすら気味の悪いぞっとする映画。そのうち地球が赤い花で埋め尽くされてしまうかも。
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
その植物の花粉を吸ってはいけない!
バイオ企業の研究者アリスは「人を幸せにする香り」を放つ植物「リトル・ジョー」を開発する。
リトル・ジョーが開花すると、温室の植物が枯れ、研究員たちの感情や行動に異変が起きる。
リトル・ジョーは、香りの生成と商業上の利益のために、子孫を残せない植物として作られた。
彼らは生き残るために、香り(花粉)を吸引した人間の脳に影響を及ぼしていたのだ。
アリスが規則を犯してリトル・ジョーを自宅に持ち込んだため、
彼女の一人息子ジョーも花粉を吸引してしまう。
人々は、花粉を吸引したことによって人格が変わる。
彼らの感情や行動は、より多くの人間に花粉を吸引させることに向けられる。
彼らは「一度死んで」別の人間になった。
姿形や記憶は保っていても、心の中は全く違ってしまう。
家族や恋人がそんな存在になっても、変わらず愛し続けることができるのか…
飼い犬を我が子同様に愛していた女性は、花粉を吸引して心が変質した犬を殺処分した。
花粉を吸引してしまったジョーを前にしたアリスは…
ジェシカ・ハウスナー監督作品。
溢れる色彩美と静謐な映像が楽しめる。
伊藤貞司の音楽も印象的だった。
ちょっと「法の深山のさくら花 昔のままに匂うなり〜」って和讃を思い出したw
アリスたちが着用するオシャレな白衣は日本ブランド製なのだとか。
アート系作品を好む方にオススメかも。
あまりに牧歌的な企業のセキュリティ、人体への影響が不明なウイルスの使用、
開発段階でアレルギー反応等の危険性がある植物を自宅に持ち込むアリスなど、
突っ込みたい部分もあるが、そういう作品ではないのだろう。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
緑の想い
スタイリッシュでスカした映画ではありまへん ジェシカハウスナー
ですからね とか言って「ラブリーリタ」も「ホテル」も ようけ
褒めたのに覚えてないよw 新鮮な気持ちで見れます
リトルジョーはアップルの何とかポッドみたいな物か しかしsiri
みたいに喋ってはくれない こいつは生きている 育てる事が脳に
至上命令を発する
この映画 無表情の映画ですね 或いは人の顔色をうかがう事 だから
主人公と 犬のおばちゃんが感情表現を引き受けます 赤い花が
青い花を滅ぼす 新型ウィルスの作用か 繁殖させない不稔性植物
映画は色彩の実験ともなる
ううむ 面白いわあ 誰でも「光る眼」や「ボデスナ」「リトル
ショプホラ」を思い浮かべるわけです が何かが違う これは侵略
SFでは無く 人は半分死んで半分ハッピーなポストヒューマン
コロナな ニューノーマルな穏やかな アンチユートピアな未来の
ホラー映画なのdeathにゃ
そこでこの映画のデザイン処理は 冷たい未来世界である 抽象空間
を造形してるわけで 雅楽や小津のオマージュは笑えますが この
美術こそが お話をリアライズしています
さてハピネスビジネスなる儲け話は コロナで儲けるのは誰でしょう
となりますわね なかなか意味深な映画ですか 見た後で 僕は
ジャックカーディフの「悪魔の植物人間」を無性に見たくなり
またジョンコリアの「みどりの想い」を再読したくなりました
どちらも優美に人間の死滅を描いていますよ
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2人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
深紅の花の企み
投稿日
2021/02/09
レビュアー
kazupon
監督:ジェシカ・ハウスナー(2019年・オーストリア/英/独・105分)
不思議な感覚の映画だった。
アリスは新種の花を開発するバイオ企業の研究員。彼女のチームは今、「人を幸せにする花」の開発をしていて、研究も最終段階に入っていた。
普通の研究で目指すのは、「手間のかからない、丈夫で育てやすい花」だが、アリスたちが作り出したのは、それとは正反対の性質を持っていた。
つまり、「温かい場所で、毎日かかさず水をやり、話しかけ、自分の子供のように愛情を注ぐ」それが必要な花だった。
その花は、アリスの息子・ジョーに因んで、“リトル・ジョー”と名付けられた。
リトル・ジョーが放つ香りは、別名「母親ホルモン」と呼ばれるオキシトシンによって、リトル・ジョーを我が子(あるいはそれ以上)のように愛おしくさせる作用があった。
アリスたちは、リトル・ジョーを交配能力のない不稔植物として作り出したのだったが、彼らの知らないところでリトル・ジョーは、ある企みを実行していたのだ。
それは、「子孫をのこす」というリトル・ジョーの本能だった。
リトル・ジョーは、その美しい花の赤い色と香りで近づくものを魅了し、花弁を開き花粉を空気中に撒き散らす。
そして、それを吸い込んだ人間は、自分が感染したことに気付く間もなく、リトル・ジョーが唯一の愛情を注ぐ存在と感じるようになる。
前出の「母親ホルモン」に支配された人間は、母親の本能として、愛する我が子(=リトル・ジョー)に危害を加えるものを排除しようとする。
(人間でも動物でも)母親になったからといって見た目や中味は変わらないが、母親としての意識が芽生えて今までとは何処か違った印象になる。
花粉を吸った感染者にとっては普通の感覚が、感染していない者の目には非情に奇妙で不自然で違和感を感じるのだ。
見た目は同じでも「以前とは明らかに違う存在」を感じさせる感染者たち。
これは、ジャック・フィニーの小説『恐怖の街』を想起させる。
つまり、リトル・ジョーは人間の体を乗っ取って、人間を媒介として自身の子孫を残すということだと思う。
深く考えると頭の中が混乱しそうだが、リトル・ジョーもゾンビも全部(全員)が感染してしまえば、そこに恐怖は存在しなくなり、「みんなハッピー!」になれるのだろうか。
だが、人間にだって同じ本能があるのだから、人間の子孫を残すために反逆、逆襲することも考えられる。
ん?私の考えは大幅にずれている?
この物語は、そういう話じゃない?
ピーーー………(思考停止しました…)
新種の植物「リトル・ジョー」がもたらす幸せとは
投稿日
2021/01/26
レビュアー
くまげらの森
(2019年・オーストリア、イギリス、ドイツ)
監督は、気鋭の女性監督ジェシカ・ハウスナー。(「ルルドの泉で」他)
バイオ企業の研究室に勤めるシングルマザーのアリス(エミリー・ビーチャム)は、
人を幸せにする香りを放つ、真紅の美しい花の開発に成功する。
アリスは、自分の息子の名前にちなんでリトル・ジョーと名付けた。
しかし、チームの一員であるベラは言う。
『間違ったやり方だ。種子が形成されない不稔(ふねん)植物は、子孫を残そうとして人間に感染する。
そうやって仲間を増やそうとする。』
驚きの理論だが、始まって16分頃のベラのセリフは、その通りではあるのですが、
ストーリィをみんなベラのセリフで説明させるのは、げげっ!そりゃ安易なやり方じゃろー・・・と感じました。
しかし序盤ですので話はどう転ぶのか、葉というもののない深紅の花々、温室で徹底管理されたそれらは、妖しい輝きを放ち不穏なイメージをかき立てるのでした。
この『不穏なイメージ』を見事に表現したのが、世界で活躍する伊藤貞司氏の音楽です。
なぜここで三味線や笛?尺八?と思ったのですが、くぐもって聞こえる音、聴き慣れない
揺れる音質は「不安」や「未知」を感じさせました。三味線が「ジャッ!」と鳴る斬新さ。
そして、語り手であるアリスは、回りの人々の変化をおかしいと思いつつ、
いつのまにか自分も変化していた。
侵略もののSF映画のように、シーンが変わって一変するのでなく、気のせいかもしれない、
妄想かもしれない、何も変わっていないのかもしれないと静かに展開する。
「人を幸せにする花」というリトル・ジョーの特徴。
花粉によって支配された「ように見える」人々は、口をそろえてこう言う。「すごく幸せだ」と。
良かったじゃないか、何の問題があろう・・。
派手な演出は何ひとつないが、(支配されて個がなくなるって幸福なんだろうか?)
という、『ミッドサマー』でも感じたテーマと共通する疑問、それらが花粉のようにパラパラと振りかかってきたのでした・・・!
やたらと清潔なクリーンルームに居るような不気味な映画
投稿日
2021/01/26
レビュアー
hinakksk
遺伝子組み換えで植物を培養する会社はもちろんのこと、家庭のシーンでもほとんど生活感を感じさせない、潔癖なほどの清潔さ。消毒薬の匂いまでも漂ってきそうな感じがした。主人公アリスの、一切の装飾を排した、綺麗なパステルカラーのシャツブラウスとパンツというシンプルな服装も、清潔感を際立たせている。醜悪で気味の悪いものやクリーチャーのような怖いものはいっさい登場しないのに、まるでホラー映画のように不気味。効果音として使われている古典的な和楽器を使った雅楽風の音楽は、いちいち神経を逆なでし、観る者の不快感を増幅している。
ウイルスベクターという手法でアリスが開発し、リトル・ジョーと名付けた新種の植物は、まるでアザミのような赤い花が咲き、その香りは人に幸福感を与える。香りの生成を優先するため、繁殖能力のない不稔性の植物なのだが、その花粉は自己保存本能で人間の大脳辺縁系に作用してその人間を支配し、ほとんどわからないような形で人格を変容させ、その人物はリトル・ジョーの繁殖に寄与することが使命となる。つまり、その人の人格は死んでしまって、生きているのは人間の姿をした植物の奴隷も同然の存在となるのだ。乗っ取られても、本人も周りも気づかないだけ余計に怖ろしい。
息子のジョーをはじめ、周囲の人々が次々とリトル・ジョーの花粉に感染していく事態となって、やっとアリスは真相に気が付くのだが…。アリスは、カウンセラーによって、また別の視点から診断を下されていて、おかしいのはアリスの方かもという解釈の可能性もある。親子の溺愛や、宗教による洗脳や、麻薬中毒等のメタファーと考えられなくもない。しかし、清潔できれいな映画なのに、人工植物が意志を持ち、まるで誰も気づかないエイリアンであるかのような、ただひたすら気味の悪いぞっとする映画。そのうち地球が赤い花で埋め尽くされてしまうかも。
その植物の花粉を吸ってはいけない!
投稿日
2021/01/24
レビュアー
コタロウ(!)
バイオ企業の研究者アリスは「人を幸せにする香り」を放つ植物「リトル・ジョー」を開発する。
リトル・ジョーが開花すると、温室の植物が枯れ、研究員たちの感情や行動に異変が起きる。
リトル・ジョーは、香りの生成と商業上の利益のために、子孫を残せない植物として作られた。
彼らは生き残るために、香り(花粉)を吸引した人間の脳に影響を及ぼしていたのだ。
アリスが規則を犯してリトル・ジョーを自宅に持ち込んだため、
彼女の一人息子ジョーも花粉を吸引してしまう。
人々は、花粉を吸引したことによって人格が変わる。
彼らの感情や行動は、より多くの人間に花粉を吸引させることに向けられる。
彼らは「一度死んで」別の人間になった。
姿形や記憶は保っていても、心の中は全く違ってしまう。
家族や恋人がそんな存在になっても、変わらず愛し続けることができるのか…
飼い犬を我が子同様に愛していた女性は、花粉を吸引して心が変質した犬を殺処分した。
花粉を吸引してしまったジョーを前にしたアリスは…
ジェシカ・ハウスナー監督作品。
溢れる色彩美と静謐な映像が楽しめる。
伊藤貞司の音楽も印象的だった。
ちょっと「法の深山のさくら花 昔のままに匂うなり〜」って和讃を思い出したw
アリスたちが着用するオシャレな白衣は日本ブランド製なのだとか。
アート系作品を好む方にオススメかも。
あまりに牧歌的な企業のセキュリティ、人体への影響が不明なウイルスの使用、
開発段階でアレルギー反応等の危険性がある植物を自宅に持ち込むアリスなど、
突っ込みたい部分もあるが、そういう作品ではないのだろう。
緑の想い
投稿日
2021/01/21
レビュアー
裸足のラヴァース 2.0
スタイリッシュでスカした映画ではありまへん ジェシカハウスナー
ですからね とか言って「ラブリーリタ」も「ホテル」も ようけ
褒めたのに覚えてないよw 新鮮な気持ちで見れます
リトルジョーはアップルの何とかポッドみたいな物か しかしsiri
みたいに喋ってはくれない こいつは生きている 育てる事が脳に
至上命令を発する
この映画 無表情の映画ですね 或いは人の顔色をうかがう事 だから
主人公と 犬のおばちゃんが感情表現を引き受けます 赤い花が
青い花を滅ぼす 新型ウィルスの作用か 繁殖させない不稔性植物
映画は色彩の実験ともなる
ううむ 面白いわあ 誰でも「光る眼」や「ボデスナ」「リトル
ショプホラ」を思い浮かべるわけです が何かが違う これは侵略
SFでは無く 人は半分死んで半分ハッピーなポストヒューマン
コロナな ニューノーマルな穏やかな アンチユートピアな未来の
ホラー映画なのdeathにゃ
そこでこの映画のデザイン処理は 冷たい未来世界である 抽象空間
を造形してるわけで 雅楽や小津のオマージュは笑えますが この
美術こそが お話をリアライズしています
さてハピネスビジネスなる儲け話は コロナで儲けるのは誰でしょう
となりますわね なかなか意味深な映画ですか 見た後で 僕は
ジャックカーディフの「悪魔の植物人間」を無性に見たくなり
またジョンコリアの「みどりの想い」を再読したくなりました
どちらも優美に人間の死滅を描いていますよ
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