アキラとあきら

熱い企業ドラマを世に送り出し続ける、池井戸潤原作の銀行ドラマ。
小さな町工場の息子・山崎瑛（竹内涼真）と、大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬（横浜流星）は、
同じ『産業中央銀行』に入行し、頭角を現してゆく。
自身が子供の時、家業が破産して夜逃げなどした瑛（アキラ）は、困っている人を救いたいため、また、
裕福な彬（あきら）は争いの絶えない親戚たちがイヤになり銀行員になったのだった。

さて、放漫経営のツケが回って（ITバブル期からリーマンショック期という時期もあり）
あきらの親戚たちの会社が倒産しそうになる。それにはあきらの弟（高橋海人）の人選も絡んでいた。
あきらはエリートコースを歩んでいた銀行を辞め、東海郵船の関連会社を立て直すべく
アキラとタッグを組むが・・・。

これは親戚に好き放題されて倒産寸前の会社を、まともに融資依頼しても稟議も
通らないわけで、二人で奇策を絞り出す話ですが、果たしてその後の経営は順調に
なるのでしょうか。（そこまでは池井戸さんも書いてないですが）
でも、二人共、絶望したからって机の書類ぶっ飛ばすのはヤメテね。（誰が片すの？）

竹内涼真と横浜流星のコンビ。竹内はいつからあんなにデカくなったのか？
（仮面ライダードライヴの時もはや185センチあったらしい）
シュッとした横浜流星が174あるも貧弱に見えて微妙。
竹内さんは「坊っちゃん顔」なんで、子供の時から苦労してきました雰囲気はゼロですよね。
かと言って流星もあの顔ですから、苦労せんでも出資する女は山ほどいそう（笑）

というわけで、池井戸作品にしては、緊迫感や重厚感がやや不足。
128分ではやはりダイジェスト感が否めない。

ちなみに、2016年のドラマ、向井理と斎藤工の「あきらとアキラ」も観ております。
そちらは451分全9話。それはそれで長かったのだけど。笑。
（それにしても江口洋介がどんなに厳格な上司を演じても、最後に温かくなるんだろうなとは、コンフィデンスマンの影響すごいわ・・）

さすが池井戸潤氏の作品。
大きく盛り上がるエピソードというのは特にないのに
惹きこまれ、最後まで集中して観れた。
経済事案という、あまり身近に感じない主題であるのに付いていけました（笑）
経済に興味のある人が観たら、もっと面白いんだろうな。

なんといっても主役２人が魅力的。
２人の人間関係が気持ちいい。
上司役の江口洋介も、憎まれ役ではあるが説得力がある。
ラストの後味も良く、楽しめました。

ただ、２人ともイケメンで仕事優秀なのに、恋愛要素が１ミリもないのは不自然かな？

よくありそうな題材で、なかなか無い展開は〇

８５点

　原作未読、ドラマ版も観ていません。とても面白く、２時間があっという間。予定も変更して一気に観てしまいました。ここでは宿命と言っていますが、定められた運命ってあると思う。偶然のようでいて、必然の出会いが描かれています。人生は素晴らしいと心から思わせてくれる作品。厳しい現実に直面したら理想なんか砕け散ってしまうかもしれない。けれど、理想を信じない人生なんて虚しくて味気ない。

　「理想の何が悪いのか。本件で我々が問われているのは、バンカーとしての存在意義だ。これ（企業を救うための大胆な融資案）が通らないのなら、我々バンカーの存在する意味がない。このプロジェクトに銀行員人生を賭ける覚悟がある」と、主演のひとり山崎瑛（アキラ）は部長に力説する。彼は入行以来ずっと企業の救済というこの理想を信じ、そのために闘ってきたのだ。たとえそれによって左遷されることになろうとも信念は変わらない。

　出自も育ちも対照的でありながら、互いにリスペクトし合う良きライバルであり理解者でもあるもうひとりのあきら、階堂彬は、弟や叔父たちの嫉妬と愚かなプライドとによって傾きかけた父親の遺した大企業を救うために、銀行を退職して孤軍奮闘する。アキラに協力を仰ぎ、ふたりの英知によって共同戦線を張る。ふたりの強い絆があってこその、銀行と企業とのひとつの理想の形が描かれている。何事も最後はその人次第なのだと思い知らされる。

　1988年から丁寧にゆっくりと始まり、その後およそ20年間にわたるストーリーが語られるのだが、次第に加速していく緊迫したドラマティックな展開が素晴らしい。ラストシーンも雄大ですごく爽快。ドラマ版は向井理と斎藤工が演じているそうだが、こちらの劇場版の配役の方が私の好み。理想や運命の巡り合わせを語る作品に相応しく、主演ふたりとも若々しい気概に溢れ、目元涼しく爽やかで、とても清々しい。

原作小説は随分前に購入してあったのに完全放置で未読。
映画を見る前に、小説を読もうか、ドラマ版を見ようか
とか思っていたけど
そうこうしているうちにもう配信とディスク化されていた！
休日のひとときに、息子と一緒に鑑賞。

やはり池井戸小説、原作がしっかりしているからでしょう、
とても面白かったです。
いつも銀行がクソ(失礼）のように描かれる池井戸作品の中にあって
この話は、割りとクソではない(笑)
メガバンクを舞台に、育ちも考え方も違う、同期入社の山崎瑛(竹内涼真）と階堂彬(横浜流星)。
アキラとあきらが互いに反目しながらも、互いをリスペクトし
やがて二人が協力して難問に立ち向かっていく姿が感動的でした。
終わってみれば、基本的にはそんなに悪い人は出てきません。
（ユースケと小島だよ、ぐらい？）
それぞれ宿命を抱えながらも、それを乗り越えて人生は変えられるのだ
という勇気を与えてくれる話です。

涼真君はまさに正義が服着て歩いているような青年役がぴったりだし
流星くんはいかにもお坊ちゃま風なので、キャスティングも良かったです。
瑛の父親が今はどうしているのか？それが最後まで気になって仕方がありませんでしたが
判りませんでした(;^_^A
ドラマ版ではもっと掘り起こされているのかもしれませんね。
ドラマ版も見てみよう！

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お気に入りのレビュアーさんのご紹介で観ることにしました。

見応え十分で、おもしろかったです！！
一気に観終わってしまいました。
邦画はあまり積極的には観ませんが、わたくし的には大当たり♪
ご紹介ありがとうございます。

ストーリー、設定ともしっかりと組み立てられており、それに相まって二人のあきらの心情が上手く表現されていて絶妙でした。
お見事です。

贅沢をいうと、キャストが観たことある人ばかりなのがちと残念。
皆さんの演技も素晴らしかったですが・・・
いろいろな作品に出ている人が多いため、どうしてもノイズになってしまいます。
まあこのあたりの匙加減は難しいですね。

池井戸潤さんの原作ものは当たりが多いのかな？
そういえば下町ロケットや半沢直樹は面白かった。
気が向いたらチャレンジします。