チケット・トゥ・パラダイス

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

　映画館では観ていません。そもそもDVDで観たのが間違いというか…。よっぽど酷い作品以外はエンドロールの終るまで見届ける主義で、このDVDは本編が終わると自動的に特典映像が始まります。だから、何も考えずそのまま特典映像を観てしまったんですね。それまでは、バリ島って何て美しいのかしらと、うっとり眺めていたのですが、それはフェイクだと明かされます。ロケ地はバリ島ではなく、実際の映像はオーストラリアで撮影されたのだとか。結婚の儀式や小道具等は、バリで行われる本物の儀式の慣習を忠実に再現しているそうです。それを知るまでは、エキストラはきっとバリの人々で、現地の文化をリスペクトしていて素晴らしいなあと単純に思っていたのですが、映画の趣旨からいって、フェイクだと分かった時点で、一挙に醒めてしまいました。

　ハリウッドの視点からすれば、バリ島であろうと、オーストラリアの少数民族であろうと、エキゾチックな異文化という点では同じなのだろうなと感じます。その程度にしか現地の文化をリスペクトしていない。なぜここまでこだわるのかと言うと、離婚した夫婦の一人娘が卒業旅行でバリに行って、現地の青年と恋に落ち、わずか１か月で結婚して現地に帰属しようと決意する物語だから。異文化に生きるという決意はもっと重いはず。調べたら分かるにせよ、DVDを楽しんだ人（少なくとも私）には、バリじゃなくて実はオーストラリアなんですよと、簡単に種明かししてほしくなかったかな。異文化で生きることを選択する物語なのに、美しい風景に囲まれて、旧知の俳優同士がまるで観光気分のノリでいかに楽しく撮影されたかも、その映像とともに語られています。特典映像の功罪とでも言うべきか。

　閑話休題。25年前に結婚し、その５年後に離婚、それ以降犬猿の仲で、必要に迫られてたまに会っても口論ばかりという元夫婦、デヴィッドとジョージア。その一人娘リリーがロースクールを無事に卒業し、弁護士として働き始めるまでの３か月間の猶予中に、親友とバリ島に卒業旅行に行く。ところが現地で出会った、海藻の養殖業をしている青年グデと恋に落ちる。グデは、これは単なる仕事じゃないと語る。「プラスティックの投棄や魚介の乱獲をやめれば、海の恵みを授かる。自然・神・人間、３つのバランスで心が安らぐ。」勉強一筋だった今までの生き方に疑問を抱き、将来に対する漠然とした不安から、心が不安定だったリリーは、ここでなら癒されると感じる。

　37日後、リリーから両親にグデと結婚しバリ島に住むという連絡が届く。弁護士になる予定の将来ある自慢の娘がこんな結婚をするなんてとうてい許せない、自分たちと同じ間違いを繰り返すだけと、デヴィッドとジョージアは一時的に休戦して、何としてもリリーの結婚を阻止しようとふたりで現地に赴く。そこにジョージアの恋人ポールまでやってきて…、というてんやわんやが、うっとりするほど美しい大自然を背景に喜劇タッチでライトに描かれています。展開も予想通りで、親子の情愛や絆がすべてを解決するというハッピーエンディング。最後だけ、ちょっと意外だったかも。熟年のふたりが永く異国の島で暮らせるとは思えないのですが…、結局娘から離れられないのでは？と危惧します。湖に臨む思い出の土地に家を建てて住む方がロマンティックだったのに、と思います。

　余計なことは何も考えず、しばし日常から離れて、これこそが地上の楽園という大自然の美しさを愛でながら、親子や夫婦にありがちなちょっとしたトラブルも一興と、気楽に楽しめる映画です。

これいい。
面白い。
タイミングか
心の隙間にスッと入り込んだか。
疲れていたせいか。
こんなにも楽しくなるなんて
という気持ちになれた作品でした。
ということは
そんなに期待してなかったというわけで。
それもまた
映画を見る状態としては
とてもいいということになりますね。
期待ってほんと邪魔なので。
とにかくバリ！
バリ！
バリ！
バリ！
バリがバリバリにプロモしてきます。
よく映画で何秒に一回とか
何分に一回泣く、だの
危機だの
興奮だの
煽る宣伝文句がありますが
これがまさにそう
ホント秒単位で
バリっていいとこでしょ！
バリに来たくなるでしょ！
というプロモが波状攻撃しかけてきます。
それはもうテロの領域で。
で、裏切らないんです。
ほんと行きたくなるんです。
ステキすぎるロケーションばかりが広がるんです。
これには参りました。
そしてジョージとジュリアです。
この元夫婦の言い合いけなし合い。
これがなんとも心地良い。
言い合いが心地よいって変だけど
根底から憎んでないのが伝わってきて
なんともイイ感じなんですよね。
ふたりが隣り合っているのも
向かい合ってるのも
とても様になっていて
以前も元夫婦を演じた「オーシャンズ１１」の
その続きを観ているような
そんな感覚にもなりました。

やりたいこと
楽しみにしていることを
後回しにしてしまうほど
人生って長くはない
今日が一番若いんだ
だから「今」だろってことですよね。

しかし
ジョージ・クルーニーって
いつまでたってもカッコイイ

都会人よバリ島の自然を満喫して癒されよ！ってなリラクゼーション・ムービー。（そんなジャンルあるんか？）

「恋するベーカリー」（2009）と「マンマ・ミーア」（2008）を足して２で割ったみたいなハナシ。
熟年の元夫婦が元サヤに収まるワチャワチャと、エキゾチックで自然豊かな異国での
娘の結婚をめぐるゼクシィ・ハイ（すいません、造語です。伝われ！）の映画。
主演のプリティウーマン・ジュリアとオーシャンズ・クルーニーを愛でる作品かな。

卒業旅行先のバリで運命の人に出会って婚約してしまった娘がケイトリン・デヴァー。
彼女、これまでネクラな役が多くて好きだったんだけど（えっ）、　この度はリア充なので
フツーの可愛さです。（文句はないですよ）
で、そんなの若気の至りに決まってんだろと地球の裏側まで待ったをかけにくるのがジュリア＆クルーニー。
離婚してウン十年、犬猿の仲の２人が一粒種の娘のためならと、結託して結婚阻止大作戦を繰り広げる。
まぁ、お気楽なコメディなので作戦はヘッポコかつ姑息で大人げない。
ジュリアの恋人のフランス男がコメディ・リリーフでちょっとだけ盛り上げるのもご愛敬。
アメリカ人ってなんとなくフランス人にコンプレックス持ってそうな気がして、こういう風に
コケにして留飲さげたいんだろーなーと思ってしまう。

バリのいろんな風習、儀式が出てきて興味深いのですが、雰囲気だけそれっぽいことやってんのかなー
などと穿った見方をしていたワタクシ、特典映像を見て監督さんに平謝りしました。（心の中で）
曰く、すべてリアルなバリの伝統的儀式なんですと。小道具から何からこだわり抜いたそうで、
現地の人のお墨付きもいただいたとのこと。この辺が癒しポイントになりますかね。

ケイトリンちゃんのお相手の青年が語る人生訓、「自然と神と人間の調和」というセリフが
グッと刺さっちゃう人はけっこういるのではないかな。
格差拡大にパンデミック、戦争・・・。こんな世界に生きてて何か大切なものを見失ってるんじゃないかなって。

ともあれ。
美魔女とイケオジの、肩の力の抜けた「バカンス兼用お仕事」をボヤーっと観る休日のひとときは
悪くなかったですよ。

せっかく大学院を卒業して、晴れて弁護士になれた娘リリー（でも、弁護士試験は受かっているのか？と
余計な心配した）が
卒業旅行で行ったバリ島で運命的な出会いをしてしまい現地イケメン男子グデと電撃結婚することに！
弁護士にはならず、この地に骨を埋めることにしたらしい娘を何とか思い留ませようと
いがみ合っている元夫婦が、協力して娘の結婚を阻止するというお話。
そんなこんなしているうちに、元のさやに納まるという
まあごくありふれたストーリーでございます。

元夫婦役をジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが演じるという嬉しい豪華共演。
ジョージ様は相変わらずセクシーなオヤジだし
ジュリア・ロバーツのスラっとした姿にはうっとりでした。
この二人の共演ということだけでも見ていて楽しかったです。
文化も宗教も違う異国の地に骨を埋めようというリリーですが
その決断は軽いノリで、そんなんで大丈夫か？とも思いましたが
まあ、愛あればってことで良しとしましょうか。
リリー役のケイトリー・デヴァーは、今回は綺麗に見えた。

あと、二人が宿泊しているホテルが豪勢だった。
各部屋に専用プールがあるとか凄くない？
一体この人たちどういう仕事をしている人達なんだろか？と考えてしまいました(笑)

深刻なお話ではないので気楽に楽しく見ることごできます。