ＳＭＩＬＥ／スマイル

精神科医ローズ（ソシー・ベーコン）は、救急搬送されてきた大学院生ローラを診察中に、衝撃的な体験をする。
「他人には見えないモノが見える」等と訴えていたローラが、笑顔を浮かべたまま喉を切り裂いて自殺したのだ。
彼女の死から間もなく、ローズは不気味な幻覚に悩まされるようになり…
監督・脚本はパーカー・フィン。
フィン監督が2020年に撮った短編映画「Laura　Hasn‘t　Slept」が基になっているとのこと。

本作は、眠っているローズが「10歳の時に母の遺体を発見した時の場面」を夢に見て、ハッと目覚めるシーンで始まる。
母は心を病んでいた。薬物による自殺とされている。
ローズは過去のトラウマから完全に脱してはいないのだ。
物語の開始早々、無念そうな母の死に顔が大写しにされ、ローズのトラウマを見せつけられた…
視聴時間116分。呪いにヒロインのトラウマを絡めた物語はけっこう長かった。

上下グルグル動く映像は楽しいし、ローズの診察室や自宅など美術も素敵、森やビル群など風景も綺麗。
病院の窓から小さく見えるローラを思わせる人影、暗がりにぼんやり佇むローラ、診察データから聞こえる声…
ジワジワと忍び寄る呪いの気配が感じられた。
自殺者の無惨な死に顔、クリーチャーの登場など特殊効果を駆使した恐怖演出もある。
だが、あまり怖くなかった。
ローズが出ずっぱりなので恐怖描写の多くがローズの幻覚ばかり。
どんなに恐ろしいことが起こっていても「ローズ、それ脳内だから。落ち着いて…」と平常心で視聴ｗ
呪いによる犠牲者は大勢いるので、モブの犠牲者をもう少し登場させても良かったのでは…

ローズは、姉のホリーや婚約者のトレバーに「呪い」についてけっこう前のめりで説明する。
もちろん信じてもらえず、厳しめの否定がかえってくる。でも、そこでローズはガックリしない。
ホリーには「主婦になって、狭い世界で生きているくせに！」
トレバーには「あなたは自分の人生設計の心配ばかり！」と言い返し、自説を曲げない。
かつてトラウマ治療に通った医師を再受診した時も、セラピーも受けずに薬品名を挙げて処方を頼んでいた。
強いわー…
彼女は、無保険で治療費が払えない患者も受け入れる人道的な医師でもある。
愛猫を抱きしめて泣き叫んでいるシーンは気の毒だった。
ただ一人、ローズの元恋人ジョエルは彼女を否定しない。
呪いがなんちゃらって話をとりあえず飲み込んだ彼は、ローズに寄り添い協力していた。優しい…

姉ホリーの家を訪問したローズが車で帰宅する際、恐怖体験するシーンが好き。一瞬だが…
何やら叫び声を上げ車内でバタバタするローズは、どう見てもヤバい人である。
その光景をホリーの息子ジャクション少年が見ていた。「えぇぇぇ…お、叔母さん…」という表情だった。
つい先日、彼はホリーに非道な誕生日の贈り物をもらったばかりなのだ。
鉄道模型のはずだったのに…

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監督：パーカー・フィン（2022年・米・116分）
原作：パーカー・フィンの短編映画『ローラは眠れない』

精神科医でセラピストのローズ・コッター医師（ソシ―・ベーコン）は、ある日、奇妙な幻覚を訴えるローラ・ウィーヴァー（ケイトリン・ステイシー）という大学生と面会する。
ローラは、自分の教授が自殺するのを目撃してしまい、それから不気味な笑みを湛える男が現れるようになり、それが死ぬほど怖いと言うのだ。そして、どんなに説明しても理解しないローズの目の前で、ローラは笑顔を浮かべたまま自殺してしまう。
その日からローズの身辺で奇妙なことが連続して起こるようになり、ローズは元恋人で刑事のジョエル（カイル・ガルナー）を巻き込んで、ローズが目撃した教授の自殺を調べ始めると、この自殺は連鎖し、一定のルールがあることが判った。ローラ→教授→と辿っていくと、教授も自殺を目撃し、その自殺者も、その前の自殺者も同じ体験をしていたのだ。
と言うことは、ローラの自殺を目撃したローズも…？

本作の監督パーカー・フィンが短編映画『ローラは眠れない』という11分ほどの作品を2019年に制作し、2020年のSXSW映画祭に出品。それがパラマウントの目に留まり本作の誕生となったらしい。（Amazon prime videoで視聴可能）
ローズ・コッター医師を演じているソシ―・ベーコンは、ケヴィン・ベーコンとキーラ・セジウィックの娘さん。（お父さん似かしら？）
「笑顔が怖い」「嫌な感じの笑顔」「得体の知れない存在」「トラウマ」「連鎖」…怖くはないけれど、確かに奇妙な不気味さを感じる作品だった。
「怖い笑顔」で言うと、自殺したローラの笑顔も奇妙だったけど、ローズの掛かりつけのセラピスト、マデリーン（ロビン・ワイガード）のは、かなり気持ち悪かった。
普通、“笑顔”は人を安心させる効果があると思うけど、笑顔と裏腹の行為をされると不気味さが倍増。例えば竹中直人の「笑いながら怒る」というのも奇妙な可笑しさがあったけど。（あ、横道にそれた…m(__)m　）
ラストがまた「連鎖は終わらない」ことが分り、嫌〜な感じだった。なのに、エンディングの曲が　ロリポップ♪ロリポップ♪って。。
怖さが後を引かないので、ホラー苦手な私でも大丈夫だった。

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面白かった！
設定は「呪いの連鎖」で、呪いを断つために調査して解明しようとする展開は「リング」と同じなんだけど、何といってもあのスマイルが怖かった！！
どの人の顔にも同じスマイル…忘れられないインパクトを放つ。
多分バッドエンドになる気がしたが予想どおり。お母さんへの罪悪感から解放されたのに残酷だなあ…
音響効果も怖かったし、キャストは知らない俳優ばかりだったけどうまかった。
肝心の怪物の正体はそんなに怖くなかったけど、十分楽しめた作品♪

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レビュアーさんのご紹介で観て見ることにしました。
想定していたよりも良い作品でした。
ホラーとしてはあまり怖くありません。

さて、本作ですが、笑顔で自殺をした患者の担当医師が、その後怪奇現象に襲われるようになります。
自殺した患者のアルカイックなニヤ〜とした笑顔が本当に気持ち悪い。
調べていくと謎の自殺が連鎖していることが判明します。
他の方もおっしゃっていますが、この点はリングが連想されました。
貞子と動機は違っていましたが・・・

自身に襲い掛かる呪いを解くべく周囲へ助けを求めますが、理解を得られずにどんどん追い込まれていく主人公。
解決策も早々に見つかりますが・・・

なかなかに見ごたえのある秀逸なホラー作品でした。
おもしろかったです。

これさ ネットとかあちこちで出没の笑顔が だんだん怖くなるよね
意外な効果ありw

先ず 時間が長過ぎる懸念がありね 精神病院の女医さんが主人公
は なんとケヴィンベーコンの娘さんかあ 似てるね
室内の撮影やら音響がちょっと凝って すかしてるかな だからこそ
100分位で抑えて欲しいね この丁寧な演出が持続出来ないのは
今作もそうね

ポランスキーの「反撥」の様に 主人公の精神崩壊の過程に迫る
わけだけど ポラも苦労してたよ 1時間で展開変わって 元旦那の
刑事に頼る事になる 「ヒドゥン」と「リング」の影響は濃厚ね
その年代のホラーを撮ろうとはしている 1番恐いのはセラピスト
のおばちゃん ラストの具体的な憑依は良かったわよ この線で
高尚は狙わない方がいいんじゃねえすか 次はにゃ