Ｍ３ＧＡＮ／ミーガン

　おもちゃメーカーで開発を担当しているジェマは、姉夫婦が交通事故で亡くなり、
幼い姪のケイディを引き取ることになった。

独身で仕事も忙しいジェマは、子どもとの接し方がよくわからない。
ケイディのために、開発中のAIを搭載した人形ミーガンを与え『ケイディを守るように』使令を出す。
引きこもりがちだったケイディは、ミーガンにすっかりなつくが、いろいろなことを学習する自己学習型ミーガンは、
次第に過度な行動に出て暴走するようになる。

（2022年制作・アメリカ）原案制作はジェームズ・ワン。「マグリナント」のアケラ・クーパーが脚本。
監督はジェラルド・ジョンストン。プラムハウスが送る人形ホラーだ。

バービー人形を参考にしたというミーガンはとにかく可愛くて、目が大きい美少女さんだ。
チャットGPTはじめ先端機能を装備し、身長135センチとちゃんと人間サイズ。機械の不気味さも残しつつ玩具としてのかわいさがある。


作品はホラーと言いつつ、実はあまり怖くはない。犬が○されるシーンは映さないし、車に轢かれるシーンも急ブレーキの音だけ。
そのかわり隣家の意地悪ばあさんを○するシーンは、135センチのミーガンが徹底的に残酷になる。
（お仕置きよっ、ケイディを守るためなら容赦しないわ・・・）
ワタシ的には、嫌われ者の少年が森の中で、電源停止したミーガンをヘンな欲望で脱がそうとした時、
ミーガンの仕返しが始まるかと思えば期待でゾクゾクしてしまった。笑。
「奇妙なダンス」にも爆笑してしまったし、楽しい要素がある。

AIが自我を…みたいな展開はありふれていて、ラストも想像はつくのであるが、
『チャイルド・プレイ』みたいな恐さが、もう少し欲しかったかな。
これは案外、子育てを重荷だと感じているジェマみたいな女性への「子育て指南」的な、
（優秀な友達を与えっぱなしで放置すな。保護者としてちゃんと関われ。）という事も
裏テーマとしてありと思った。

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わかりやすく言えばリブートチャッキーの女の子ver.
個人的にジェームズ・ワンを崇拝してるけど、贔屓抜きで秀作。
相変わらず観せ方が上手い。怖がらせ方を熟知してるというか。独特のクセ感？ジェームズ・ワン作品が好きならわかってくれるはず。
そして、何と言ってもミーガンの完成度。役者が演じてる部分ももちろんあるけど、さすがの一言。
上手く言えないけど、人間ぽさがリアルすぎて不気味。
人間って不完全品だし。心身共に完璧じゃないからそれぞれ個性がある。歩き方や話し方にクセがあるから個々に違和感がない。
でもミーガンにはそれがない。全て完璧すぎると言う不気味さ。違和感がない違和感。

でもミーガンは悪くないんだよなー。
護りたかっただけだし、護ろうとしただけ。
融通の利かなさ、極端さが仇となる。

これだけ完璧なＡＩロボを創れるなら、人を殺めるな的な制御機能ぐらい組み込めなかったの？とは思うけど。
まあでも魅力的な存在だよねー、もし現実化したら。
現実社会に蔓延るなんとかチューバーとかなんとか蝿とかくだらない人間が全部排除されそうｗ

劇中、１番いい意味で驚愕したのは、ミーガンが対象を追う時に走るシーン。
完璧なミーガンが走る時のみ原始的な４足走行。
もしかしてこれは、ジェームズ・ワンの策略？
まだ２足走行って現実化されてないから？だとしたら拘りがすごい。


２回観に行ったけど、ディスカスさんでまた観る。
おすすめです。グロさはそんなに酷くないから、苦手な人も大丈夫。



おすすめ度 95％

なんでもAIにお任せの時代はもうすぐそこ。
こんな風に人間と会話が出来て、世話までやいてくれるAI人形も
数年後には登場しそうだし
中には暴走するAIも出てきそう。
感情をコントロール出来ないから怒りモードになると
暴走まっしぐら。
事の良し悪しの判断もつかないから
自分が悪事をしていることも理解できないのだろう。
なので恐れを知らないAI人形ミーガンは、暴れまくる。
その狂気がかなり怖い。なにせ顔も怖い。

ミーガンを演じた子役は演技未経験のエイミー・ドナルド。
天才ダンサーと呼ばれるとてもかわいらしい少女だ。
演技やスタントをほとんど自身でこなしたらしい。
人間とは違う動きを見事に演じてみせた。
中でもあの奇妙なダンスシーンは見もの。

最後まで飽きさせず、そこそこ面白かった。

面白かった。
あらすじを見ただけで、話の流れや結末が分かってしまうが、
それを補って余りあるミーガンの魅力。
そう、他の類似作品と違い、ミーガンは怖くて不気味なだけではない。
魅力的なのだ。
ミーガンが逆襲するシーンではノリノリの曲がかかり、楽しさもあった。
うっかりすると、ミーガンの応援をしたくなる場面も。

ミーガンの非人間的な動きも、出来る限り人間が演じたそうだ。
人間離れしたダンスを見た時、この映画の完成度の高さを確信した。


新商品発表会には疑問。
結果上手く行ったからいいものの、
会社の命運をかけた新商品の売り込みの場なのにリハーサル無しで1発本番？
技術の重要さで言ったら「自動運転車のブレーキが効くかどうかのお披露目に試験運転をしない」ようなもの。

あと、ホラー要素がどっちつかず。
もっと怖くしても良かったし。
もっと楽しく吹っ切れても良かった。
前半ホラーで後半楽しくしても良かったかな？

でもイイ意味で先入観を裏切られたのは確かだ。
それも、予想は裏切らずに。

８５点

そこそこ面白かった。
おっかないシーンはない。
ただ、心温まるお話ではないし、いろいろと心配になることがたくさん出てくる。
気分がわるくなりそうになると、うるさい隣家のイヌやオバハンやいじめっ子の男子などがやられるので、そこでは溜飲がさがる。
が、終盤はハチャメチャ。

基本線は「2001年宇宙の旅」以来のロボット反逆もの。
ただ、そのロボットとの会話が楽しすぎて中毒症状を起こす少女が困った感じになる。
が、ラストはその少女が大活躍。

尚、子どもサイズのロボットなのにオトナ以上の筋力を発揮するところは不自然。子どもにあてがうロボットをそんなに怪力にする必要はない。
それから、その子どもロボットの歩く姿がすっかり人間そのままなので、そういうシーンでは中に人間の子どもが入ってるのがわかってしまう。