エスター　ファースト・キル

（2021年製作・アメリカ）ウィリアム・ブレント・ベル監督。
2009年に公開された映画『エスター』の前日譚にあたる。
主人公を前作『エスター』と同じイザベル・ファーマンが演じた。

本作は冒頭で2009年版のネタを明かしています。
これでは2009年版の楽しみが半減します。
（エスターがなぜこんな事をするのだろうというナゾと恐怖が薄れてしまいます）
なので、必ず2009年版を先に堪能してくださいね。

さて、前日譚と言いながら、今作は少しひねってあります。
恐怖という点では見劣りがするけれど、それなりに面白いところがあります。
2年前の2007年エストニアからエスターの話が始まります。この頃はエスターも
まだ初（ウブ）な面があったかもしれません。
エスター以上に恐いのが、母親（ジュリア・スタイルズ）だからです。

パソコンを開いて行方不明者を閲覧していたリーナは、自分にソックリな顔立ちの少女エスターを発見して、
なりすます事を思いつき、アメリカのコネチカット州にあるオルブライト家に娘エスターとして迎えられることになった。
喜んで迎える父と兄と母だったが。

もともとのエスターさんはなぜ失踪したのか。オルブライト家のナゾは何なのか。
いかにして生き抜き、相手を陥れる方法を思案しているエスターは、この家でどうするのか。
いくら金持ちで知的でも、兄は相当なクズ。母は冷たい氷のような女。
前作以上にはならないが、それなりに見どころはあったと思いました。

「エスター」が制作されてから12年経っての続編、エスターを演じる女優イザベル・ファーマンが当時１２歳だったのが撮影時には23歳になっても同じ役を演じているのが驚きである。
ストーリーはエストニアの精神病院から始まる、そこに収容されているリーナという名の患者、ホルモンの異常で身体の発育は10歳程度で止まっているが実は30歳を超えている凶暴な「詐欺師」だという説明がなされる、これは第一作と同様の設定。
警備員を躊躇なく殺害し病院から逃走したリーナ、アメリカで行方不明になっていた少女「エスター」のなりすましに成功、迎えに来た母親と一緒に故郷へ帰るという展開、ここまではこれから「エスター」になりすましたリーナが家族の一員としてなんの目的を持って溶け込んでゆくのかという流れだと思ってしまうのだが実は、この母親やエスターの兄もかなりのサイコパス、知らぬは父親ばかりなりという驚きの結末へ。
つまりこの続編は第一作目の冒頭へ繋がっている前日談ということになっているのだ、だからサブタイトルも「アァーストキル」になっているのもうなずけるところ、続編の作り方もいろいろあるものだ。
本作はホラーというよりスリラー的要素が強いが、見た目は10歳の少女が成熟した大人だというギヤップが恐ろしさを強調しているようだ。

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ディスカスさん、いつも新作を迅速に届けてくれてありがとう。
で、本作。個人的にかなり期待してたけど、ぶっちゃけ無くてもよかったかなーってのが素直な感想。
エスターが何故エスターと呼ばれ、孤児院にいるのか、彼女は一体何なのかという前作の疑問は明らかになるけど、今回は主軸となるファミリーのアクが強すぎて、エスターの存在が薄れてしまってるんだよなー。
ああいうの必要かなー。普通のファミリーでよかったんじゃない？
あの母親と兄貴の立ち回りのせいで、だんだんダレてくる。
元凶がエスターじゃなくあの２人になってるんだよなー。
散々引っ掻き回した割にあっさり絶命するし。
ただ単にエスター自身の生い立ちを明確にするだけでよかったんじゃないの？

エスターの怖さは前作の勝ち。確かに今作も面白いし、観て損はないけど。



おすすめ度 ６５％

エスターは、外見が9歳の少女だが、成長ホルモンが止まった31歳の殺人鬼。なんだか解らない設定ですが、映画は、メチャクチャ面白かったです。
行方不明になっていたエスターが4年ぶりに家族の基に戻ってくるけど、母親と兄には、違和感が・・・。その原因は？

2009年制作の前作で、12歳だったイザベルが、本作でも同じエスターを演じています。さすがに25歳になったイザベルが、9歳の子供を演じるには無理がありますね。身長は小さい子供サイズですが・・・

今までのエスターの中で一番の面白さ！