ファミリー・ディナー

（2022年・オーストリア）
ラストは「やりました感」はあるが、そこまでゆくのにダレる。
動物の解体シーンが40分過ぎ〜45分頃まであるので苦手な人は注意。

丸々としてふくよかな少女シミーは、一週間の予定で山奥の一軒家、叔母であるクラウディアの家にゆく。
クラウディアは著名な料理研究家なのだ。
ダイエットの指導をお願いするも、「まず食事を抜いて毒を出すのね」と、
一週間は何も食べるなと・・。
（で、ストーリー的にダイエットの話はまず絡んでこない）

叔母の家には陰険ないとこのフリップと、叔母と再婚したヤラシィ感じのステファンがいた。
クラウディアはにこやかなのだが、たまに言う事がちょっとおかしい。
息子のフィリップを溺愛しているように見えるのだが、フィリップはビクビクしていた。
このヘンな空気の3人と一緒じゃ、シミーもおかしくなるわな。まだちょっと子供だし。

話は、クラウディア叔母さんが、怪しい宗教っぽいモノに傾倒していて、
能天気なステファンおじさんは叔母さんの言いなりだけど、息子のフィリップが
抗ったあげく、あんな事になり、気の毒な展開です。
シミーは部外者なので、さすがに勇気がありました。
宗教にハマってる人の一番困る点は「これがあなたの幸せなの」と押し付けられる事ですよね。
勘弁してほしい。

あまり面白い作品ではないと思いました。
食事前には見ない方がいい作品です。

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愚鈍かと思われた主人公が活躍。最後はやりすぎですが楽しかったです。

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嫌いじゃないなーこの感じ。
最初に言うけど、何かが出て来たり起こったりしてバタバタと展開する系が好きなら苦手かもコレ。
人間の狂気やルッキズム的な怖さが主旨に。ハリウッド作品とは完全に異なるオーストラリアらしい仕上がり。

本当に淡々と静かに…じわじわ怖い。
ただただ人間に潜む狂気。本当にトチ狂うと本人はそれが異端と理解出来ないだろうし、本人的には至って普通の事だと判断してしまう怖さ。
罪悪感の欠片もない怖さ。

野ウサギを狩り、「食うなら苦しませてはいけない」的な考えで躊躇いなくトドメを刺す。
言ってる事は解るけど、躊躇いなく殺す姿に妙な恐怖感を覚える。
めちゃめちゃデカいネタバレになるから伏せるけど、きっとあの事態もそんな価値観。
己の血となり肉となり魂は永遠に逆らう事なく共に生きる。

…と賞賛したけど★がこの数なのは構成がめちゃめちゃだからw
肝心のダイエットも意味不。イースター祭があんな黒魔術じみたモノなのも意味不。叱られるぞw
結局シミー以外のあの3人の繋がりはなんだったの？憎んでたの？愛してたの？わからん。

クライマックスも結局なんだったのか。全く緊迫感なし。
クライマックスがこの作品自体を台無しにしてるだろと断言したくなる程お粗末。
ラストのステファンとシミーの様子も何が言いたかったのか伝わらない。
あのペンダントを握り締めた理由はなんだ？
( 確か空腹を忘れられるという意味があったはず)


捻れば良作の予感。惜しいなー。






おすすめ度 55％