でありスラッシュ四天王で唯一の東海岸出身である彼らが８７年に発表した３rdアルバムで、初期の代表作。当初、創始者であるGのスコット・イアンはNWOBHM(ニューウェイブ・オブ・ブリティッシュ・へヴィ・メタル)の陽気なアメリカバージョンを志向していた。当時の、メイデン風のツインギターはその表れでもある。しかしこのアルバムの特徴を決定付けているのはVのジョーイ・べラドナである。ネイティブ・アメリカンの血を引く彼は６で先住民の悲哀の歴史を歌った。ステージやPVでは勇敢な戦士の証である羽飾りを身に付けた。このPVがMTVでヘビー・ローテーションになった事も手伝ってこのアルバムは全米チャート１００位以内に三ヶ月以上も留まるロングセラーとなった。前作「狂気のスラッシュ感染」(「ギター殺人者の凱旋」くらい素敵な邦題)の方がスピードは上だが如何せん録音状態が悪かった。次作「ステート・オブ・ユーフォリア」ではポップな分だけ失速してしまった。そういう意味でもこのアルバムはスピードとポップが程よく融合された幸福な瞬間のパッケージだ。
１「AMONG OF LIVING」超絶バスドラ。２「CAUGHT IN THE MOSH」定番曲。３「I AM THE LAW」シングルヒット曲。４「EFILINIKUFESIN」コーラスが走りまくり。明らかにわざと。５「SKELTON IN THE CLOSET」魅惑のツインバス。６「INDIANS」インディアンのビートを取り入れている。７「ONE WORD」キングギドラが出てきそう。８「A.D.I./HORROR OF IT ALL」インストかと思った。イントロが三分近くある。本アルバムは全体的に曲が長いね。９「IMITATION OF LIFE」腐った音楽ビジネスに対する怒りと音楽に対する信念の表明。ボーナストラック。