シービスケット

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きれいな生き物です。
足、胴、首、顔、バランスのよい長さ。
走る姿がまた美しい…
シービスケット（かわいい名前）
実在した競走馬。

トビー・マグワイアが予想外によかったです。
スパイダーマンのイメージが強いのですが、
家族と引き離され、ジョッキーとして苦戦苦闘するジョニー・レッド・ポラード役、
好演でした。
彼とシービスケットの目が次第に同じに見えてきます。

１９２０年代の繁栄から２９年大恐慌で不況の泥沼へ。
そんな当時の実際の解説映像が、モノクロで挿入され、
わかりやすくお話しが展開します。

ハワードは車販売で成功を収めたもののその車の事故で息子を失い、
スミスは鉄条網で生きてきた場所を追われ、
それぞれに挫折、傷を負った彼らが、
同じく不遇な馬、シービスケットでつながります。

大恐慌というどん底から這い上がる敗者復活戦、
サクセス・ストリーのようにも見えますが、
どこか違うと思うのは、
中心が合理的に流れ作業でできあがる「自動車」ではなく、
生きた「馬」だからでしょうか。
職人の経験や若者の創造力、
伝統と格式ある恵まれた東部から西部へ。
ゼロから可能性を引き出そうとする意志の力。
それらが一頭の馬の中で結実し、走ります。

その時代の現実の中でもがく人々への、
希望とならないはずがありません。
ゴールは確かにあるという希望。

少年ポラードが父親に助けてもらいながら、
詩を暗誦するシーンがあります。
エミリ・ディキンスンの詩

自分の背丈に気付くのは
呼ばれて立った時
正しい成長を遂げれば
背は空にも届く
英雄の資質は　日々培われる
体をすくめることなければ
いつの日か　王になる夢も叶う

それぞれの”英雄の資質”を引き出し、培い、
それを背に疾走し、希望を空に届けてくれた馬。
恐慌時代の、
奇跡のような実話です。

ジェフ・ブリッジスが　さえない自動車ディラーなんだから
まともに「タッカー」にオマージュを捧げてるわけだ
コッポラの「タッカー」は傑作なのに　あまり評価されてるように見えないな
武満徹が褒めてたのを　おぼえてるのだが

この映画よくおぼえてないな　前半三人が出会うとこまでが　なかなか見事だったように思う　それがみんな退屈だったの？
そして　競馬場の広いシーンになってからが　この空間をやっぱ演出できてないなあって　印象にあるんだけど
まあみえみえの　トリック撮影はそこがよかったけど
馬はパティ・スミスと同じに俺も大好き　トビー・マクガイアは
堂々として素晴らしかった　大人だねこの子　なので
悪くない映画じゃないの　って印象批評やなあ

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実は馬好きです。
馬券はまず買わないんですが、馬はいい。
脈々と続くサラブレットの血族。また父母を知ってる馬が走る喜び。
これが競馬の楽しみですよ。

1929年の世界恐慌前から話は始まります。
世界恐慌を挟み、シービスケットに係わる３人の男、ジョッキー、馬主、調教師。それぞれの人生。またどん底の人々がシービスケットの活躍に胸をときめかせる。
日本の馬ならこのへんはオグリキャップですね。地方から転籍してきて連戦連勝。クラシックレースにでれないから古馬（年上の馬、ノーハンデといえばいいかな）と勝負を重ね勝利する。と被ります
ちなみにオグリキャップはバブル期、シービスケットは世界恐慌時。人々の見てる夢は違いますが。

その後、人馬ともに故障し、再起を図る話に移るわけですが
再起を図る時の人々の喜びようといったら。
シービスケットにエンジンが掛かる瞬間に涙です。
また日本の馬にたとえるとここはトウカイテイオーですね。
超一流の父を持ち、同じようにきらびやかな人生を送っていたのが突然の故障。一年休養の後、いきなりのG1有馬記念。あまりのことに度肝ぬかれたものですよ。

シービスケットもすごいけど、日本の馬も凄いんだよ！

ああ、ただの馬バカでした・・・。

　馬と馬主と調教師と騎手、この4者が出会うまでが長く、それぞれの物語がばらばらに語られるので、わかりにくく少々退屈だ。だが、ここをぐっと我慢して、シービスケットがいよいよ馬場に出、連勝し始める頃になると俄然おもしろくなる。

　あとは長い物語も一気に最後まで緩みなく見せ、画面から目が離せない。そして最後にわかるのだ、その長い前振りもやっぱり必要だったと。前半のエピソードはどれも削ることのできないもので、後半にすべて生きてくる。馬主とジョッキーの擬似親子関係にしても、変人調教師にしても、彼らの個性を理解するためには前半のエピソードや小さなカットまですべて無駄はなかったとよくわかる。

　競馬中継や競馬場での観戦では絶対に見ることのできない角度から接写してレースの模様を再現しているため、その迫力には感嘆する。また、シービスケットの人間性いや、馬性というか、性格がとても微笑ましく親近感を感じる。幼い頃は大人しくていつも寝ているような馬だったのに、いつしか気性の荒い馬へと変貌し、今では孤独を恐れるナイーブな馬になっていて、知性を感じさせるのだ。人間に近いというべきか。

　小さな体でも、貧乏厩舎でも、ハンディを持つ騎手でも、年老いた変人調教師でも、努力と愛情を注げば馬は立派に走り、王侯貴族のような厩舎で飼われる体躯の立派な馬に勝てるというところが感動を呼ぶ。

　そして、競走馬の目的は勝つことだが、主人公の馬主やジョッキーたちは勝つことだけを目指して効率を最優先するのではなく、また安易に人や馬を切り捨てたりしないところが、観客の共感を呼ぶ。

　それぞれに傷ついた過去を持つ馬主、騎手、調教師が出会って、シービスケットという見捨てられた小さな馬に愛を注ぎ、勝つことによって癒されていく。それを見る観客も勇気をもらえるだろう。

日本で競馬を題材にした映画　「幻の馬」「優駿ORACION」
などカメラワークがイマイチで　とても本作には及びません　競走馬を走らせると言うことは　馬と騎手　調教師　生産者　馬主そして多くの競馬ファンのことを忘れては語ることが出来ません　それをこの映画は良く表現しています１９６６年の桜花賞馬「ワカクモ」は貴公子と言われた悲劇の名馬「テンポイント」のお母さんですがその母「クモワカ」は１９５２年京都競馬場で発症した（馬伝染性貧血症）感染の疑いをかけられ殺処分命令を受けてしまいます　生産者は健康な仔を生んでいることが何より非感染の証拠と「クモワカ」を隠し続け裁判まで起こして彼女を助けるのですがもし命令に従っていれば「テンポイント」は生まれてこなかったことになります　今年１１月メルボルンで行われたＧ１レースメルボルンカップ（当日メルボルンは祝日になります）で日本馬「デルタブルース」が勝ち優勝賞金二億六千万円を手にします岩田康誠騎手はテレビカメラも気にせずこれまでの関係者の苦労を思うとと言って男泣きに泣いていました　角居勝彦調教師　クリスクーパーより若いけどカッコイイ　何もディープだけが競馬じゃないんですよ