デッド・サイレンス

ジェームズ・ワンとリー・ワネルが再び手掛けたとなると、どうしても期待してしまうんですよね。もう一度『ソウ』のような映画を観れるのかと。

ところが、これただのオカルトやん。あのオチを先に思いついて、あれを撮りたいから、後から無理やりストーリーを考えて作ったような、大雑把な内容でしたね。『ソウ』の時はあれだけ緻密やったのに・・・。

アメリカでもあまり評判は良くないみたいで、あの二人はこれからも『ソウ』の十字架を背負っていかないといけないんですね。ちょっと気の毒ですけど、それだけ前作がすばらしい出来やということやないの！

次、楽しみしとこ！！

人形、御伽噺、魔女的伝説、そして迷信を謎解いていく推理サスペンス。
これら古典的アイテムを盛り込んだ王道路線なんだけど、主人公の行動に躊躇がなく、どんどん先に進むストーリー展開が「行きたくないけど、進まないと終わらない…」的なＴＶゲーム感覚（ゲームのリメイクかと思いました）で、ここら辺が現代風なのかなと。
これは良い意味で作品にリズム感を出していて、ありがちな多少の辻褄関連の疑問を軽いものにしてくれ、おかげで９０分という時間の短さも手伝って、あっという間に飽きる事なく観終えた作品でした。

辻褄関連の疑問と言いましたが、私的には全く違和感はなく、話中に沸いた疑問が実は謎解きのヒントだった…みたいな感じもあって、そりゃもう最後にはスッキリ！
そのラストのオチも利いていて「やられたぁ」ではなく、「なるほどねぇ」的な締め方にセンスを感じました。

実は『ソウ』の監督・脚本コンビが手掛けたなんぞ、知らずに観た作品。前知識なしで観た事は、ある意味ラッキーだったのかもしれません。
つまり『ソウ』うんぬんは全く抜きにして鑑賞する方がいいでしょう！って事で。
視覚的ホラーよりは、オカルトや精神的ホラーの方が好きな私には、思わぬ拾い物作品でした♪
★★★★

う・・・ん
これまた微妙な作品ですね。
面白いような面白くないような・・・

オープニングから怖い雰囲気で、お話の展開、ラストの意表をつく手法も『ソウ』の監督・脚本コンビと納得します。

しかし、人形とあのお婆ちゃん以外さほど怖く無かったです。しかもあのラスト。基本、ああいったラストは好きではない私は今ひとつ納得いかなかったです。あれでは半人間でしょう？何でもありになっちゃいます。あんなの誰も勝てるか！！

これにも居ましたイライラキャラ！！
あの刑事です。なんなのあの髭そりデカは！！トレードマークのように電気カミソリで髭そってる無能なウスノロ刑事！出てくるたびにイライラした。でも、この人何処かで見たなぁ・・・

私的お勧め度は、面白くない！とも言い切れないので「暇なら」作品ってことでお勧めします。

「ソウ」のスタッフ作という事で期待して観ましたが、けっこう怖いしラストまで十分楽しめました。お勧めです。
最初のシーンと最後のシーンが良いので作品がぐんと引き締まってます。
身も凍るおぞましい恐怖と言う感じではないですが、小さい頃感じた、夜トイレに行けないようなそんな恐怖感が表現されています。
古い洋館、腹話術の人形、廃墟のような町、湖のほとりの
劇場・・。これらの雰囲気を堪能してください。

パッケージが作品とあまり関係ないのが惜しいと思います。腹話術の人形をどーんと据えてゴシックホラーな感じをもっと出せば手に取る方ももっと増えるだろうと思います。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

人形モノはホラーの一ジャンルを築き上げてますが、腹話術人形って余り聞いた事が有りませんね。もう、冒頭からして不協和音を奏でる様な居心地の悪さをヒタヒタを感じさせてくれて、かなりの期待度で画面を見つめてましたが、今時珍しい古典的なエッセンスを背景やらストーリーに練りこんで有りまして、気味の悪さが滲み出てる様な雰囲気がとても良好なんです。

照明とか小道具関係の拘りは見事に作品のテイストを強調してて、良い意味で伝統的な作品なんだよとオーラを放ってます。
もちろん、ジェームズ・ワンのセンスは今風のゴア描写をサラリとこんな古風な作品にも盛り込んでて楽しいですな。
しかし、その表現は実に粘着質でおぞましい、決してムードをぶち壊す様な無神経なビジュアルでは有りません。

コケオドシ風の音響効果と、額面通りの恐怖感が味わえないのは少々マイナスですが、作品の雰囲気に近年稀に見る心地良さ（笑）を味わえて満足。ダークで荘厳なメインテーマも堪らなく琴線に響いたんですね。オチの出来映えも期待通りと言って良いでしょう。『ＳＡＷ』との比較が結構多いですけど、ジャンル的に別物ですし...個人的には圧倒的に『デッド・サイレンス』に軍配。
再見に耐え得る正統派ホラーと言って良い逸品です、オススメ。