さらば、ベルリン

ジョージ・クルーニーやケイト・ブランシェットといった大物キャストが主人公なので、ジャケ写を見て即借りしたものの、つまらない映画だった。時間のない人は観なくてもよい作品。

40年代ハリウッド黄金期の名作スタイルを踏襲して描き出す、全編モノクロ映像による歴史ミステリー・サスペンス。というだけあって映像は凝りに凝っていたが、監督の自己満足範疇でしかなく、内容はお粗末なものだった。大量のサスペンスが放出されているなかで、この程度のものを「サスペンス」と括ろうだなんてちょっとおこがましい。


思わせぶりなケイトの演技も、本を正せば卑劣女にすぎないというラスト。相当引っ張った過去なので相当ゴージャスなのだろうと期待したがしょぼい、非常にしょぼい。
ケイトはSEXテクが凄腕ということなので、こちらもかなり濡れ場に期待していたが、熱くなるシーンはひとつもない。考えてみれば冒頭のトビー・マグワイアの馬乗り程度だったといえる。思わせぶりのまま遂に最後が来るという悲しさ。無駄な時間を過ごしました。

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　イントロダクションを読まれた方は（ただし、ある程度の年齢の方は）このレビューのタイトルの意味を理解されるのではないかと思います。
　あの名作も陰影を巧みに使って戦後間もないウィーンの闇を表現していましたが、この作品も陰影の使い方は負けてはいません。主人公のジェイク（ジョージ・クルーニー）が不意に襲われる場面での襲撃者の正体を隠す影。あるいは、夫の隠れ家へ向かうレーナ（ケイト・ブランシェット）の不安な心理を表すかのような影。それらの影の中から浮かび上がるのは小悪党のタリー（トビー・マグワイア）からソビエト軍の闇取引をする将軍、さらには国家を背景に罪人を密かに自国へ連れ帰ろうとする政治家までの大小入り乱れた悪人の群れ。過去の名作では善悪がはっきりしていましたが、この作品では善が顔を見せることがないかのようです。原題の「善良なドイツ人」というタイトルが皮肉に響きます。

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なかなか見応えのあるサスペンスドラマです。
軍服を着ているものの一介の派遣記者がかつての彼女を救う
ために米ソが暗躍するベルリンを奔走する姿を描きます。

途中何度も記録映画を彷彿とさせる街中の風景を挿入し、
当時の雰囲気をうまく醸し出しています。
ガタイの割りに腕っ節の弱い主人公はやはり暴力嫌いのインテリ
記者という設定ゆえ？
事件の背景を紐解くなか、謎の多い彼女の隠された秘密が判明し
ラストの逃避行では全体の構成と同じハードボイルドな展開に。

あれだけ体を張って国外脱出に貢献したら彼女も全てを話さな
ければならなかったのは仕方ないでしょう。
職業病ともいえる好奇心は決して二人の未来の幸せには不必要な
「無用の長物」となってしまいました。

ジョージ・クルーニーの作品なので、かなり面白いと思ってましたが非常に退屈でした。モノクロはすごく綺麗なので製造としてはよくできていますが物語が今ひとつ。なんていうのかな、流れるままに物語がなっていた感じです。わざわざモノクロにする必要があったのだろうかと。もっと言えば これをいまさら映画でする必要が あったのかと思います。なんだか自己満足の世界を感じました。

そういえば、昔の映画ってこんなんだよな、と思い出した次第。それをじっくり味わえるかどうかなのか・・・でも、味わいはなかったな、この作品。

この作品の目指したいところはわかる気もするし、うまくすれば名作になった様な気もするが、もうあと２つといったところです。
話も少し解かりづらく、ピンときませんでした。悪い出来ではないですが私好みの俳優ばかりが出ている映画のわりには、私好みで無い映画でした。しかし、駄作ではないと思えます。
私的には満足度７９％