イヴォンヌの香り

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『アンアン』の読者向け映画。。。。。
って、そっちかいい！！

ただひたすら登場人物のファッションばかりに目がいってしまう。とも、
イントロダクションに書いてあるから、てっきり『アンアン』の、
オシャレ特集とか読んでる人向けかと思うじゃん？違うんだなぁ。
ＳＥＸ特集とか読んでる人向けでした。
ファッションは、そうたいしたことなかったし。
ＳＥＸ特集読んでる人には確かにオススメだけど、オシャレ特集読んでる人は、
もっと別の映画のほうが満足いくような気がする。

そうゆうわけで、終始、女性向けＳＥＸ特集がメインな映画なのだけど、
医者のオッサンの謎をもう少し教えてほしかった。
なんか重傷者が家に担ぎこまれるし、ラストとか、エェッ！！なんで！？って
オッサンには気になるところいっぱいあるんだけど、そこが語られることはなかったのが残念。
結局ゲイなのかもよくわかんなかったな。帽子はかわいい。

1994年。
フランス人監督のパトリス・ルコントは1990年前後に、濃密な愛を描いな傑作があります。
『仕立て屋の恋』1989年。
『髪結いの亭主』1990年。
『タンゴ』1993年。
『イヴォンヌの香り』1994年。

いち時代を築いた監督です。
まだ71歳の筈ですが、近況を聞きませんね。

この映画は後にノーベル文学賞を受賞した、パトリック・モディアノの
同名小説を原作としています。

フランスのレマン湖の湖畔の避暑地で、パリから徴兵逃がれてロマン湖に来たビクトール。
ビクトールはゲイの医師ルネと美しい女性イヴォンヌと出会います。
そして年上のイヴォンヌと愛の日々を過ごすことになります。

イヴォンヌの美しさ。
ファッション誌から抜け出したようなプレタポルテの衣装に
帽子に靴・・・それもため息ものなのですが、イヴォンヌの裸身の美しさ・・・沸き立つエロティズム・・・目眩を覚える香り。
あの夏、ビクトールは何を見つけたのだろう？
手繰り寄せる記憶の先にあるのは、美しく切ない「官能と謎」

雰囲気重視な映画ですが、ともかく美しかったです。
内容より雰囲気ですね（笑)

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　イヴォンヌ(サンドラ・マジャーニ)はなんてひどい女だ、色仕掛けで誘うは、こんな女は男の敵だ、と始めに書こうと思っていたが、早送りでもう一度観てみると、残念かな、男の方に分が悪い。
　ヴィクトール(イポリット・ジラルド)はイヴォンヌの前でフランス人を最低呼ばわりし、彼女の出演予定の台本をクズと批判している。こういう会話は女を不信に陥らせても仕方がないだろう。
　しかもアメリカに渡る夢を語るのは良いが、仕事はしていないという。どうやって生活していくのか、まるで夢見心地で世間知らずな男と思われても仕方がない。
　ボンボン育ちの非現実タイプで、女の気持ちも理解できない身勝手な男と思われても仕方がないだろう。
　全編、イヴォンヌの裸身に目を奪われて、その反動かイヴォンヌが小悪魔に見えてしまったが、けっきょく男が女にフラれたということなのだろう。
　ラストであの謎めいた中年男は、世間知らずな男に、現実というものを教えたのかな。ショッキングなラストだった。
　ルコント監督の作品はどれも複雑な人間関係を描きながら、けっきょく男のダメさ加減ばかりが見えてきて、でもそういうところに妙に共感してしまう。
　イヴォンヌのヌード目当てで観ても楽しめそう。★★★☆

こういう中身はないけど素晴らしい映画を撮るのはやっぱりフランスなんだよな。とにかく主演のサンドラ・マジャーニの魅力だけの映画です。このあたり、BBあたりからの系譜ですね。とにかくカメラワークがいやらし素晴らしいです。アメリカ人には絶対出せない色気です。

ストーリーは一応あるのですが、説明する気はまるでなく投げっぱなし。でもそれで正解です。スケベなくせに振り回される男の性はきっちり描いているので、それで十分です。

決して、アンノン映画にあらず。

ルコントとノーベル文学賞作家のモディアノの最強コンビ？
映像の美しさ、脚本、言うことなし。原作が読みたくなったが、多分この映画は原作を超えている予感。
ラブシーン／キスシーンも品があって美しい。ラブシーンのマイベストかも？
この映画の真価はテレビではわからない、プロジェクタの大画面で見ることを推奨します。