おらおらでひとりいぐも / 田中裕子
おらおらでひとりいぐも
/沖田修一
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(12)
解説・ストーリー
若竹千佐子の芥川賞受賞作を「南極料理人」の沖田修一監督が、主演に田中裕子を迎えて映画化したヒューマン・ドラマ。突然夫に先立たれた75歳の主人公が、孤独な日々に戸惑いながらも、やがて現実を受け止め、自由を謳歌しながら寂しさとともにたくましく生きていく姿をユーモラスに綴る。共演は蒼井優、東出昌大、濱田岳、青木崇高、宮藤官九郎。1964年に故郷を飛び出し上京した桃子さんは、75歳にして夫に先立たれ、突然孤独な日々を送ることに。単調で退屈な毎日に戸惑いと不安が募っていく。そんな時、桃子さんの前に現れたのは不思議な3人の男たち。彼らは桃子さんの心の声がつくりだした“寂しさたち”だった。以来、賑やかな“寂しさたち”に囲まれ、これまでの人生を振り返りながら、自由でちょっと不思議なひとり暮らしを送っていく桃子さんだったが…。 JAN:4934569738318
若竹千佐子の芥川賞受賞作を「南極料理人」の沖田修一監督が、主演に田中裕子を迎えて映画化したヒューマン・ドラマ。突然夫に先立たれた75歳の主人公が、孤独な日々に戸惑いながらも、やがて現実を受け止め、自由を謳歌しながら寂しさとともにたくましく生きていく姿をユーモラスに綴る。共演は蒼井優、東出昌大、濱田岳、青木崇高、宮藤官九郎。1964年に故郷を飛び出し上京した桃子さんは、75歳にして夫に先立たれ、突然孤独な日々を送ることに。単調で退屈な毎日に戸惑いと不安が募っていく。そんな時、桃子さんの前に現れたのは不思議な3人の男たち。彼らは桃子さんの心の声がつくりだした“寂しさたち”だった。以来、賑やかな“寂しさたち”に囲まれ、これまでの人生を振り返りながら、自由でちょっと不思議なひとり暮らしを送っていく桃子さんだったが…。 JAN:4934569738318
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「おらおらでひとりいぐも」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
若竹千佐子の芥川賞受賞作を「南極料理人」の沖田修一監督が、主演に田中裕子を迎えて映画化したヒューマン・ドラマ。突然夫に先立たれた75歳の主人公が、孤独な日々に戸惑いながらも、やがて現実を受け止め、自由を謳歌しながら寂しさとともにたくましく生きていく姿をユーモラスに綴る。共演は蒼井優、東出昌大、濱田岳、青木崇高、宮藤官九郎。1964年に故郷を飛び出し上京した桃子さんは、75歳にして夫に先立たれ、突然孤独な日々を送ることに。単調で退屈な毎日に戸惑いと不安が募っていく。そんな時、桃子さんの前に現れたのは不思議な3人の男たち。彼らは桃子さんの心の声がつくりだした“寂しさたち”だった。以来、賑やかな“寂しさたち”に囲まれ、これまでの人生を振り返りながら、自由でちょっと不思議なひとり暮らしを送っていく桃子さんだったが…。 JAN:4934569738318
「おらおらでひとりいぐも」 の作品情報
「おらおらでひとりいぐも」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
おらおらでひとりいぐもの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
138分 |
日(バリアフリー) |
日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ、日(音声ガイド):未定 |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
BCDR3831 |
2021年05月26日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
5枚
|
0人
|
0人
|
日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ、日(音声ガイド):未定
おらおらでひとりいぐもの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
138分 |
日(バリアフリー) |
日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ、日(音声ガイド):未定 |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
BCDR3831 |
2021年05月26日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
5枚
|
0人
|
0人
|
日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ、日(音声ガイド):未定
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ユーザーレビュー:12件
おらだば、おめだ。おめだば、おらだ。
おら桃子(田中裕子)、75歳。岩手県生まれだのし。
このひれーウチさ、一人暮らしだ。
だども、たまーにおらのイマジナリーフレンド、寂しさ1(濱田岳)、寂しさ2(青木崇高)、
寂しさ3(宮藤官九郎)が出てきて、やっちゃね。
出るのは、まだいるぞ。
朝になると枕元で暗〜い顔をして、「どうせ起きでも、やるごとなんもねべ」とつぶやく(六角精児)。
んだべが。
おらは昔よ。岩手で嫁に出されそうになり、東京へ逃げた。そば屋や居酒屋で住み込みで
働いた。自分じゃ、いっぱしの「新しい女」のつもりだった。親の言いなりなんかにならね。
周造さん(東出昌大)と出会って、ゴキブリやっつけてもらったりして、いつしか愛し合い結婚したのす。
子供を産んだ。育てた。子が独り立ちした。
ところが、周造は心筋梗塞であっけなくこの世を去った。
うそだべうそだべうそだべ、なじょすべか!
あぁくそ!周造いいおとこだったのに。これからだずどきに、なすて?
───桃子さんは、今の生活に戸惑いと不安を感じているだけではない。これまでの人生にも疑問だ。
「新しい女」「自立した女」になりたかったのに、自分はどうだったろう。
家庭に入り専業主婦になっただけだ。懸命に育てた子供たちももう寄り付かない。
「愛に自分を明け渡さなければよかった」とも思っている。
なので、地球46億年の歴史にわが身の存在を夢想したりもする。(テレンス・マリックか!)
映画は、桃子さんの部屋の向こうにステージが現れたり、神社が出現したり、桃子さんのすぐそばに若い日の彼女(蒼井優)と東出が現れたり、また3代に渡る女性が並んだり、
時間を自在に表現している。
過去と現在の融合であり、フィクションとリアルを融合させてイメージ豊かに表現している。
(言葉でたたみかける原作と違い)映像で一瞬で気持ちを訴えるのに成功してると思う。
今の高齢女性がほぼ感じている『新しい生き方をしたかったが結局平凡に生きた。
それしかできなかったがそれでよかったのか』という、おめもおらも的なテーマ。
桃子さんなりに大自然に溶け込み、山道を歩きながらジックリと肯定してゆく過程をぜひ味わい、
孤独、高齢の不安なんか『なんも、おっかねぐねー!』と言えるようになってみてぇもんだべ。
ありゃ、ランナーズ・ハイだべが?
このレビューは気に入りましたか?
10人の会員が気に入ったと投稿しています
岩手弁が心地良いべさ。
方言語りがなんともユニークだ。
原作は若竹千佐子の芥川賞を受賞した「おらおらでひとりいぐも」
この言葉は同郷の詩人・宮沢賢治の詩の一節から取られている。
賢治の「おらおらでひとり逝ぐも」を「私は私でひとりで生きて行く」の意味に変えている。ちなみに方言は岩手弁(遠野弁)
2020年。監督は沖田修一。
映画は幻想譚的映像を多用していて異色の老年期ファンタジー。
人間(私)が一番長く対話する相手は、自分(自己)だと思う。
なので、
…………おらだば、おめだ。おめだば、おらだ。
この心境、グッと来た(笑)
大した事件は起こらない。75歳で数年前に夫を亡くして一人暮らしの日高桃子さん
(田中裕子)の日常(病院→図書館→ほぼ庭と居間→が全世界)を、ファンタスティックに描いています。
寂しさ1=濱田岳
寂しさ2=青木崇高
寂しさ3=宮藤官九郎、
の、3人は日高桃子の脳内キャラクター。
彼らは道化。そして狂言回し。
桃子を肯定したり否定したり、
または励ます応援団ですね。
(原作に登場するかは?ちょっと不明です・・)
若き日の昭和の桃子と夫の周造を、蒼井優と東出昌大が演じています。
若さはチカラダー!!魅力的なおふたりさんです。
難点を言えば、あくまでも平凡な主婦の75年。
方言と幻想的映像(マンモスや、寂しさ1、2、3などの)で描いてますが、
根底は孤独と戯れる平凡な主婦のモノローグ。
岩手から東京に家出しても、結局は好きな男の手の中。
自立も自活も叶わぬ平凡な女の一生。
感動も限定的とも言えます。
幻覚と、まだら呆けの一種とも思える幻想的味付けが、
不思議と印象には残る映画ではあります。
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
Ora Orade Shitori egumo
監督:沖田修一(2020年・日本・138分)
原作:若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』
※第54回文藝賞受賞、第158回芥川龍之介賞受賞
某レビュアーさんから「観てから読むことをオススメ」と言われたのに、思い込みで先に読んでから観てしまいました。でも、どちらが先でもよいみたい。(言い訳に聞こえる?笑)
私は文庫本(河出文庫)で読んだのですが、文字が大きくてびっくり。お年寄仕様になってるのかしら(笑)やさしい。
『おらおらでひとりいぐも』は、宮沢賢治の詩『永訣の朝』(あめゆじゅとてちてけんじゃの詩と言えば分かるでしょうか)の中の1行です。しかもここだけローマ字。
主人公の桃子さん(田中裕子)は、夫に先立たれてからは一人暮らしの75歳。最近、自分とまったく同じ服装をした(寂しさ1/濱田岳)(寂しさ2/青木崇高)(寂しさ3/宮藤官九郎)の3人が姿を現すようになって、自分の頭がちょっとおかしいのかなと不安になっています。
1964年の東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように 故郷を飛び出して来た桃子さん。いつもは標準語で話しているのに、自分の頭の中や彼らと喋る時には故郷の東北弁が止まりません。
その3人に「おめは誰なのよ」と聞けば、「おらだば、おめだ」「おめだば、おらだ」と答えます。彼らは桃子さんの脳内の思考たちらしいのです。だから、私はおまえで、おまえは私だと。
そろそろ認知症が入って来たのかと思えば、桃子さんの考えることは、まるで哲学者のように崇高で、地球46億年の歴史を大学ノートにまとめたりもしています。
桃子さんには、息子と娘(田畑智子)がいるけれど、息子とは疎遠。娘は時々、孫のさやかを連れて様子を見に来ては、冷蔵庫から何かを漁って行きます。
仏壇をふと見れば、夫の周造(東出昌大)が優しくこちらを見ています。桃子さんの思考は、周造と出会った頃に飛びます。「ああ、周造は惚れで惚れぬいだ男だった。」さらに桃子さん「自分が一番輝いていだのはいつだべ?」
桃子さんの答えは、とっても意外。周造さんが亡くなってからが、一番輝いていると結論するのです。
“新しい女”“自立した女”を目指して故郷を出て来たのに、周造に出逢って「愛に自分を明け渡してしまった」だから、自分の力で一人で生きている今が、一番輝いているのだと・・・
時々、「どうせ…」が口癖の思考(六角精児)も出て来ます。子供時代の桃子さんや「ばっちゃ(大方斐紗子)」や新婚時代の桃子さん(蒼井優)も出没して、桃子さんの脳内は何とも賑々しい。(笑)
若い方がご覧になっても、桃子さんの心境は分からないかもしれません。私だって理解は出来ても実感としては分かりません。その年齢になった時、桃子さんのことを思い出してみようと思うけど、覚えているかな…こればかりは、どんなに強い意志を以てしても確約できない…
宮沢賢治の詩からの引用と書いた「Ora Orade Shitori egumo」ですが、これは賢治の妹が死を覚悟して「わたしはわたしでひとり逝きます」と言ったのだと思いますが、桃子さんの場合は「行きます」あるいは「生きます」だと思います。
脳内の様々な思考たちに支えられ励まされて、まだまだ元気な桃子さんでした。図書館の司書さんに誘われて卓球も始めるようですし。
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
退屈で陳腐
投稿日:2021/08/25
レビュアー:tomo
独りになった高齢者の心や生き方の変化を描く内容としては、ごくありふれている。腰を痛めている主人公がシップを貼る様子は、デフォルメしすぎて不自然だし汚らしい。主人公にまとわりつくように現れる不思議な3人の男は、寂しい主人公を慰める妖精≠フような存在なのだろうが、コミカルな設定なのにちっとも面白くなし、かえって主人公の境遇をあいまいなものにしてしまって、邪魔でしかない。あまりにつまらないので途中から3人が出る場面は早送りにした。凡庸以下の映画。
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
桃子さんの生き方
投稿日:2022/11/02
レビュアー:こうさま
少子高齢化社会に突入している日本、一人暮らしをする高齢者も年々増加していると聞く。
健康で元気なうちの一人暮らしは自由で気楽なもの、でも老いて体の自由が利かなくなってくると、その先に見えてくる「孤独死」への不安が高まってくるのだろう。
主人公桃子さんが岩手の田舎での見合い結婚から逃げるように上京したのは東京オリンピックの年、東京で地元の青年周三と知り合い結婚、二人の子供を育ててもう55年、夫に先立たれてからは一人暮らし、息子とは疎遠になりたまに娘が顔を出す程度。
図書館へ行き、地球の歴史ノートを作り、病院に通う毎日、そして現れた「寂しさ三人衆」
彼らは口々に「私はアナタです」と言う、つまり彼女の心の声なのだ。
老化現象を疑ったが、その三人衆を受け入れることは彼女の心の支えにもなったみたい。
彼女の方向ははっきりしている。
孤独や寂しさを受け入れ「私は私らしく自由に生きて行く」本作は歳をとっても自分らしく生きて行くことの素晴らしさを描いた人間賛歌なのだろう。
桃子さんのように生きれば老後は一人でも怖くないと示唆しているような気がする。
桃子さんを演じているのは田中裕子、久々に見た気がするが演技力は衰えていないようだ。
劇中に出てくる「遠くの親戚より近くのホンダ」という台詞、なかなか味のあるセールストークじゃないか。
少し冗長感もあるがなかなかの秀作。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
おらだば、おめだ。おめだば、おらだ。
投稿日
2021/05/27
レビュアー
くまげらの森
おら桃子(田中裕子)、75歳。岩手県生まれだのし。
このひれーウチさ、一人暮らしだ。
だども、たまーにおらのイマジナリーフレンド、寂しさ1(濱田岳)、寂しさ2(青木崇高)、
寂しさ3(宮藤官九郎)が出てきて、やっちゃね。
出るのは、まだいるぞ。
朝になると枕元で暗〜い顔をして、「どうせ起きでも、やるごとなんもねべ」とつぶやく(六角精児)。
んだべが。
おらは昔よ。岩手で嫁に出されそうになり、東京へ逃げた。そば屋や居酒屋で住み込みで
働いた。自分じゃ、いっぱしの「新しい女」のつもりだった。親の言いなりなんかにならね。
周造さん(東出昌大)と出会って、ゴキブリやっつけてもらったりして、いつしか愛し合い結婚したのす。
子供を産んだ。育てた。子が独り立ちした。
ところが、周造は心筋梗塞であっけなくこの世を去った。
うそだべうそだべうそだべ、なじょすべか!
あぁくそ!周造いいおとこだったのに。これからだずどきに、なすて?
───桃子さんは、今の生活に戸惑いと不安を感じているだけではない。これまでの人生にも疑問だ。
「新しい女」「自立した女」になりたかったのに、自分はどうだったろう。
家庭に入り専業主婦になっただけだ。懸命に育てた子供たちももう寄り付かない。
「愛に自分を明け渡さなければよかった」とも思っている。
なので、地球46億年の歴史にわが身の存在を夢想したりもする。(テレンス・マリックか!)
映画は、桃子さんの部屋の向こうにステージが現れたり、神社が出現したり、桃子さんのすぐそばに若い日の彼女(蒼井優)と東出が現れたり、また3代に渡る女性が並んだり、
時間を自在に表現している。
過去と現在の融合であり、フィクションとリアルを融合させてイメージ豊かに表現している。
(言葉でたたみかける原作と違い)映像で一瞬で気持ちを訴えるのに成功してると思う。
今の高齢女性がほぼ感じている『新しい生き方をしたかったが結局平凡に生きた。
それしかできなかったがそれでよかったのか』という、おめもおらも的なテーマ。
桃子さんなりに大自然に溶け込み、山道を歩きながらジックリと肯定してゆく過程をぜひ味わい、
孤独、高齢の不安なんか『なんも、おっかねぐねー!』と言えるようになってみてぇもんだべ。
ありゃ、ランナーズ・ハイだべが?
岩手弁が心地良いべさ。
投稿日
2021/05/28
レビュアー
カマンベール
方言語りがなんともユニークだ。
原作は若竹千佐子の芥川賞を受賞した「おらおらでひとりいぐも」
この言葉は同郷の詩人・宮沢賢治の詩の一節から取られている。
賢治の「おらおらでひとり逝ぐも」を「私は私でひとりで生きて行く」の意味に変えている。ちなみに方言は岩手弁(遠野弁)
2020年。監督は沖田修一。
映画は幻想譚的映像を多用していて異色の老年期ファンタジー。
人間(私)が一番長く対話する相手は、自分(自己)だと思う。
なので、
…………おらだば、おめだ。おめだば、おらだ。
この心境、グッと来た(笑)
大した事件は起こらない。75歳で数年前に夫を亡くして一人暮らしの日高桃子さん
(田中裕子)の日常(病院→図書館→ほぼ庭と居間→が全世界)を、ファンタスティックに描いています。
寂しさ1=濱田岳
寂しさ2=青木崇高
寂しさ3=宮藤官九郎、
の、3人は日高桃子の脳内キャラクター。
彼らは道化。そして狂言回し。
桃子を肯定したり否定したり、
または励ます応援団ですね。
(原作に登場するかは?ちょっと不明です・・)
若き日の昭和の桃子と夫の周造を、蒼井優と東出昌大が演じています。
若さはチカラダー!!魅力的なおふたりさんです。
難点を言えば、あくまでも平凡な主婦の75年。
方言と幻想的映像(マンモスや、寂しさ1、2、3などの)で描いてますが、
根底は孤独と戯れる平凡な主婦のモノローグ。
岩手から東京に家出しても、結局は好きな男の手の中。
自立も自活も叶わぬ平凡な女の一生。
感動も限定的とも言えます。
幻覚と、まだら呆けの一種とも思える幻想的味付けが、
不思議と印象には残る映画ではあります。
Ora Orade Shitori egumo
投稿日
2022/09/10
レビュアー
kazupon
監督:沖田修一(2020年・日本・138分)
原作:若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』
※第54回文藝賞受賞、第158回芥川龍之介賞受賞
某レビュアーさんから「観てから読むことをオススメ」と言われたのに、思い込みで先に読んでから観てしまいました。でも、どちらが先でもよいみたい。(言い訳に聞こえる?笑)
私は文庫本(河出文庫)で読んだのですが、文字が大きくてびっくり。お年寄仕様になってるのかしら(笑)やさしい。
『おらおらでひとりいぐも』は、宮沢賢治の詩『永訣の朝』(あめゆじゅとてちてけんじゃの詩と言えば分かるでしょうか)の中の1行です。しかもここだけローマ字。
主人公の桃子さん(田中裕子)は、夫に先立たれてからは一人暮らしの75歳。最近、自分とまったく同じ服装をした(寂しさ1/濱田岳)(寂しさ2/青木崇高)(寂しさ3/宮藤官九郎)の3人が姿を現すようになって、自分の頭がちょっとおかしいのかなと不安になっています。
1964年の東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように 故郷を飛び出して来た桃子さん。いつもは標準語で話しているのに、自分の頭の中や彼らと喋る時には故郷の東北弁が止まりません。
その3人に「おめは誰なのよ」と聞けば、「おらだば、おめだ」「おめだば、おらだ」と答えます。彼らは桃子さんの脳内の思考たちらしいのです。だから、私はおまえで、おまえは私だと。
そろそろ認知症が入って来たのかと思えば、桃子さんの考えることは、まるで哲学者のように崇高で、地球46億年の歴史を大学ノートにまとめたりもしています。
桃子さんには、息子と娘(田畑智子)がいるけれど、息子とは疎遠。娘は時々、孫のさやかを連れて様子を見に来ては、冷蔵庫から何かを漁って行きます。
仏壇をふと見れば、夫の周造(東出昌大)が優しくこちらを見ています。桃子さんの思考は、周造と出会った頃に飛びます。「ああ、周造は惚れで惚れぬいだ男だった。」さらに桃子さん「自分が一番輝いていだのはいつだべ?」
桃子さんの答えは、とっても意外。周造さんが亡くなってからが、一番輝いていると結論するのです。
“新しい女”“自立した女”を目指して故郷を出て来たのに、周造に出逢って「愛に自分を明け渡してしまった」だから、自分の力で一人で生きている今が、一番輝いているのだと・・・
時々、「どうせ…」が口癖の思考(六角精児)も出て来ます。子供時代の桃子さんや「ばっちゃ(大方斐紗子)」や新婚時代の桃子さん(蒼井優)も出没して、桃子さんの脳内は何とも賑々しい。(笑)
若い方がご覧になっても、桃子さんの心境は分からないかもしれません。私だって理解は出来ても実感としては分かりません。その年齢になった時、桃子さんのことを思い出してみようと思うけど、覚えているかな…こればかりは、どんなに強い意志を以てしても確約できない…
宮沢賢治の詩からの引用と書いた「Ora Orade Shitori egumo」ですが、これは賢治の妹が死を覚悟して「わたしはわたしでひとり逝きます」と言ったのだと思いますが、桃子さんの場合は「行きます」あるいは「生きます」だと思います。
脳内の様々な思考たちに支えられ励まされて、まだまだ元気な桃子さんでした。図書館の司書さんに誘われて卓球も始めるようですし。
退屈で陳腐
投稿日
2021/08/25
レビュアー
tomo
独りになった高齢者の心や生き方の変化を描く内容としては、ごくありふれている。腰を痛めている主人公がシップを貼る様子は、デフォルメしすぎて不自然だし汚らしい。主人公にまとわりつくように現れる不思議な3人の男は、寂しい主人公を慰める妖精≠フような存在なのだろうが、コミカルな設定なのにちっとも面白くなし、かえって主人公の境遇をあいまいなものにしてしまって、邪魔でしかない。あまりにつまらないので途中から3人が出る場面は早送りにした。凡庸以下の映画。
桃子さんの生き方
投稿日
2022/11/02
レビュアー
こうさま
少子高齢化社会に突入している日本、一人暮らしをする高齢者も年々増加していると聞く。
健康で元気なうちの一人暮らしは自由で気楽なもの、でも老いて体の自由が利かなくなってくると、その先に見えてくる「孤独死」への不安が高まってくるのだろう。
主人公桃子さんが岩手の田舎での見合い結婚から逃げるように上京したのは東京オリンピックの年、東京で地元の青年周三と知り合い結婚、二人の子供を育ててもう55年、夫に先立たれてからは一人暮らし、息子とは疎遠になりたまに娘が顔を出す程度。
図書館へ行き、地球の歴史ノートを作り、病院に通う毎日、そして現れた「寂しさ三人衆」
彼らは口々に「私はアナタです」と言う、つまり彼女の心の声なのだ。
老化現象を疑ったが、その三人衆を受け入れることは彼女の心の支えにもなったみたい。
彼女の方向ははっきりしている。
孤独や寂しさを受け入れ「私は私らしく自由に生きて行く」本作は歳をとっても自分らしく生きて行くことの素晴らしさを描いた人間賛歌なのだろう。
桃子さんのように生きれば老後は一人でも怖くないと示唆しているような気がする。
桃子さんを演じているのは田中裕子、久々に見た気がするが演技力は衰えていないようだ。
劇中に出てくる「遠くの親戚より近くのホンダ」という台詞、なかなか味のあるセールストークじゃないか。
少し冗長感もあるがなかなかの秀作。
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