マカロニ・ウエスタン　８００発の銃弾

見た映画の感想文もさっさと書かないとどんどん　忘れてしまうなあ　これはねえイグレシアの最高作で誰が見てもジーンと来てしまう　おじいちゃんと孫のお話　推薦しますが　詳しい中身は誰かレヴューしてね　ああ手を抜きました　あほんとに８００発だよ

なんか、題名から想像したのとちょっと違ってたなあ…。

実際にイタリア製西部劇＝通称マカロニ・ウエスタンが世界的ブームとなったのは６０年代後半の話で、俺たちが知ったのはこれらがテレビ放映されるようになった第２次ブームの頃。毎週必ず２、３本はどっかのチャンネルでガンマンたちが暴れていたっけ。しかしなにしろ年間６０〜７０本という怒涛のハイペースで生産されたんだから、毎日やってもお釣がくる計算だね。そんなマカロニの大半がスペインで撮影されたのは、人件費が安く、広大な荒野がアメリカ西部の雰囲気に似ていたからだそうで。

オープニングがカッコええ！
ちょっとワクワクしたけど、でも内容は売れない役者の悲哀をどっちかと言うとコメディ・タッチで描いたドラマだった。終盤、主人公が８００発の実弾を買占める場面で「お、いよいよかあ？！」って期待するも、心底悪い奴って登場しないから、血しぶき舞い上がる修羅場はあるはずがないな、考えてみれば。
なんだか、ちょっとお下品にしたタッチストーン作品って感じで、マカロニ・ウエスタンへのオマージュと言うにはちょっとナマぬるい感じだな。
役者も知らない顔ばかりだけど、主役のオッサンはいい面構してます。脇役の若い女優さんもカワイイ。（さすがラテン系、あっけらかーんと全裸も披露してくれます）…でも、幼い子供に生オッパイ触らせるのはどうかと^^;　

なじみの薄いスペインで評判も聞かないので少々不安でしたが、これはかなりおもしろかったです。

バリバリの実業家の母をもつわがまま坊主が今は亡き父と祖父がかつて西部劇に出演しており、祖父はいまだに西部劇をやっている事を知り、祖父が大嫌いな母に内緒で祖父の元へ・・

ここから登場するウェスタン村と個性的で楽しい登場人物達の世界にグイグイ引き込まれます、
ほとんど客の来ない廃れたウエスタン村ですでに失われて久しいかつてのウェスタンブームの栄華にすがりながらドタバタとダメダメなウェスタンショーをしながら酒に浸り歌って踊って喧嘩してとまるで西部のアウトローそのままのような主人公達を見ているとその場にいるかのような楽しい気分になりました。
っていうか行きたくなります、少年がうらやましいです。

しかし少年が来た事によってフリアンは様々な現実と向かい合わねばならなくなっていきます、自身の過去、そして自分を恨んでいるカルロス少年の母によるウェスタン村の買収。
夢の空間がどんどん現実に引き戻されていく後半は前半楽しかった分悲しいのですが、
フリアン爺さんは意地を突っ張り通します、痛快です、もう収拾不可能なところまで行き着いて・・・

ラストは賛否両論あるかもしれませんが、私は良かったと思います。

最後は本物に出て欲しかったですねー頼んでも無理だったかしら。

お国柄そのものの登場人物とストーリー。カラッと笑わせてポチっと泣かせてくれます〜。

離れ離れのおじいちゃんと孫、良くある構図です。
でも、かつてマカロニウェスタンのスタントマンで、現在は寂れたウェスタン村のショーをやっているというこの設定がいいですね。
「荒野の用心棒」「続荒野の用心棒」あたりから劇場に通い始めた僕には堪りませんでした。

というわけでプロローグからこちらの気持ちを鷲掴み、そのうちにお話に引き込まれてしまいました。
荒唐無稽さが傷になっていないようで、最後はうまくまとめています。

レビュータイトルは孫の子がお姉ちゃんにかまわれるところ、この年になってもやっぱりうらやましいぞ。