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■黒い十人の女 1961年 / 日本


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ジャンル: 邦画:ドラマ
収録時間: 103分
記番: D*DABP1141
レンタル開始日: 2007/07/21
在庫枚数: 15
1位登録者: 2
全予約者数を見る
※在庫枚数は全所有枚数を表示してます。
監督: 市川崑 
脚本: 和田夏十 
撮影:
音楽: 芥川也寸志 

出演: 船越英二  岸惠子  山本富士子  宮城まり子  中村玉緒  岸田今日子 
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イントロダクション:
妻がいるのに、他に9人の愛人を持つテレビ・プロデューサー。たまりかねた女達が共謀して男の殺害を企てたが、計画は意外な結末を迎える…。モノトーンの映像にはむしろスタイリッシュに映り、当時の社会を痛烈に風刺したストーリーはひどくシュールで、むしろ笑いをも誘う。


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妻ははたして知っていたのか。 下衆のかんぐりレビュー その1   <ネタバレ>

ロキュータス   このレビュアーを
掲載日:2010/06/13

1人の会員が気に入ったと投票しています。
港のマリーさんのいつもながらの読むものの視覚に訴えるレビューで、妻と9人の愛人たちが浮気者の夫に復讐する、このスタイリッシュな「女難のドラマ」をまざまざと思い起こされたわけですが、ぼくはというと、そこからさらに、下衆のかんぐりともいえる「妄想」に取り付かれてしまいました。

あくまで「妄想」なので、詮索に過ぎず事実関係は曖昧なところも多いので、「話半分」にお読みください。
そして、先入観を与えるでしょうから、「必ず」作品を先にごらんになってから、一つの観方としてこのレビューをよかったら読んでやってください。
(作品出演の俳優は敬称略)

今年の4月、女優の有馬稲子さんが手記の中で市川監督との7年に及ぶ不倫と堕胎の過去を暴露して波紋を広げました。 一つには発表の場がいわゆる芸能ゴシップ記事ではなく、「私の履歴書」という日経新聞の歴史ある看板企画であり、著名人自身による「正史」の性格を持つ堅くて重みのある記事だったからです。

もう一つは市川監督と奥さんの脚本家・和田夏十さんといえば、日本映画史に残るおしどり夫婦のチームとして有名であり、長年の闘病の後先立たれた後も、折に触れて偲んでいた愛妻家として市川監督は知られていたからです。

ぼくは「はたして、和田夏十さんは不倫を知っていたか? 知っていて、この作品を書いたのだろうか?
」との好奇心に取り付かれ、「私の履歴書」、98年市川監督の生前に有馬さんがすでに匿名で告白していた自伝『バラと痛恨の日々』(中公文庫)と、和田夏十さんの手記を集めた『和田夏十の本』(谷川俊太郎・編 晶文社)を図書館で借りてチェックしてしまいました。  我ながら「どんだけ〜」(爆)

二人の出会いは市川監督作『愛人』(1951年)。 
有馬さんは21歳の新進女優。監督は38歳でした。

アプローチは監督からで、ある日突然幼い子どもの手を引いて、「散歩のついでに寄った」といって、彼女の家にやって来た時でした。 
有馬さんは今から思えば、子ども連れは警戒心を抱かせないための高等戦術だったかもしれないと述懐。
その子どもというのは、再婚同士(今回初めて知りました)の夫妻の、夏十さんの連れ子でした。

やさしく、芸術の師ともいえる監督に惹かれていき、有馬さんにとっての「特別の人」となりました。
「妻とはずいぶん前から別居していて、自分は実家である姉の家にいる。君とは必ず結婚する。
来年の春まで待って欲しい」と言われた「約束」が、不倫の定石どおりずるずると伸ばされ6年がたった頃、有馬さんは監督から「妻が二人のことを疑いだした。 彼女にあって欲しい」と言われる。

監督は立ち会わず、夏十さんの女性の友人宅で「夫があなたと関係があるという噂だけど、本当はどうなの?」と2時間にわたって詰問され、監督として尊敬しているだけと必死にシラを切り通した。

『黒い十人の女』は脚色ではなく、和田夏十さんのオリジナル脚本です。 (会社に何か一本自由に作れと言われた。)
船越英二の役は知人がモデルと、これまで監督は言ってきましたが、こうなると、監督自身モデルの部分が大きいと考えられるのではないでしょうか?
そうすると妻役の山本富士子は夏十さんの投影。 いや、港のマリーさんがおっしゃるように10人という人数も自分の名前から取ったとしたら、登場する10人の女の情念は夏十さんの情念にも見えてくる。
「妾」という言葉、並べた靴を踏みつける場面、そしてピストルなど、と、かなり生々しく感じます。

(つづく)

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和製ヌーヴェルヴァーグでしょう。   <ネタバレ>

港のマリー   このレビュアーを
掲載日:2010/06/06

2人の会員が気に入ったと投票しています。
 「おとうと」の翌年に制作されたんですね。端正で美しい画面に胸迫る情感がほとばしる古典的名画「おとうと」とは一転、テーマも技法も最先端、風刺とブラックユーモアが冴えわたったかなり「とんがった」(市川作品にしては)作品のように感じました。

 テレビ局のプロデューサー風松吉(船越英二)は、まさに風のようにテレビの現場の喧噪のなかをフワフワ渡り歩いていく。時間に追われ「クライマックスの連続」のような仕事をこなしているうちに人間も刹那的になってしまい、見境なく愛人(業界内で)をつくっては女たちの怒りをかう。いつしか殺してしまおうということにされてしまい…。
 愛人の数9人。美人の妻(山本富士子)を入れて10人の女が風を取り囲む。10という数が斬新で造形的にすごくいいです。海岸で10人が風を取り囲み担ぎ上げて海に投げ込む妄想の場面、人形であることがみえみえなのはご愛嬌ですが、唸るほどスタイリッシュでした。長いテーブルにずらりと並ぶところも圧巻。12ではキリスト伝になってしまいますが。

 群像もいいけれど一対一の対決場面もとてもシャープ。横長画面の半分、いや6:4ぐらいか、に分割して片側だけに人物を寄せ光と影をくっきり際立たせる。モノクロなのに艶やかでした。艶やかといえば、メイン・タイトルの女優紹介も実に艶やかです。ついでに船越英二もいい男。
 最高だと思ったのは風が曇りガラス越しに月に気付いて屋上に上る場面。60年代の慎ましい夜景がそれでもきらびやかに広がっていて、ぼんやりしたガラス越しの月から鮮やかな夜景を導くセンスに痺れました。車を運転する岸恵子は文句なくかっこよく、その彼女が運転席から路上で炎上する車両を見やるラストシーンなど、これはゴダールかなどと錯覚してしまいました。市川昆監督のスタイリッシュさが存分に発揮された映画だと思います。

 内容的には女たちが「殺すわよ」と脅してまで突きつける要求が、「私と一緒にいること」であったことが面白かった。山本富士子は「仕事なんてしなくていい、一緒に並んで乞食をしましょう」と言うし岸恵子は実際船越英二を軟禁状態にしてしまう。「二人の愛を完成させるために余分なものはみんな捨てたの」
 経済高度成長にまさに邁進している時代に早々と、こういう対抗的な価値観をぶつけているところにも感心しました。
 私は「亭主元気で留守がいい」と思っていますが。

  

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みんな可愛いじゃないの!  

ガバガバヘイヘイホー   このレビュアーを
掲載日:2009/11/12

0人の会員が気に入ったと投票しています。
名前は知ってる女優さんがいっぱい出てくるけど、イメージはもちろんお婆ちゃん。
親より上の世代の人達にも、もちろん若い頃はあったんだろうけど、全然イメージわかないんですよ。
で、ここに出てくる女優さんたちは本当に若くて可愛いんです。
玉緒さんも、岸田今日子もぜんぜん可愛いんです。

へえ〜〜〜って気分でした。

船越さんは息子にそっくり。
お父さんの方がちょっとカッコいいかな。

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芸術って進化しているのだろうか  

武蔵野婦人   このレビュアーを
掲載日:2008/12/22

2人の会員が気に入ったと投票しています。
1961年日本映画。

私が映画を見だしたのは中学生の頃で、ほぼ1970〜80年代を映画漬けで過ごしたわけですが、当時、映画といえばやっぱり「洋画」なのでした。

ありとあらゆる技術と手法とストーリーが、次から次へと日本に入り込んできて。
そりゃ、日本にだって偉大な監督はいたわけですが
やっぱり海外から入ってくるものから得た刺激はとてつもなく大きかったわけです。

そんな風に時代は2008年になりました。
人間はありとあらゆる技術を開発して、昔だったら到底不可能だったこともできるようになって、そういう風に私たちは、人ってどんどん進化しているような気になってるけど。

果たして、芸術は進化しているんだろうか?
なんてことを、この映画を観ながら考えちゃってた私なのでした。



とりたててすごい映画でもないんです。
シュールだなあって思う場面は多いけれど
多分に海外の映画を意識したようなカット割りも多く
ストーリーもすっごい奇抜というわけでもありません。

それでも、全体を流れるこの不思議な空気感や
登場人物のそれぞれの描写
映画としての面白さという意味では
今の時代でも十分通用するなあと思います。

でもって、通用するだけじゃなくって
この映画はなんだか、映像が「かっこいい」んですよね。
大人のかっこよさがある。
女優陣も美しいです。
そして、「モード」とは違う、大人のおしゃれさが漂ってる。

こういう「大人のかっこよさ」「大人のおしゃれさ」ってのを
感じられる映画って、最近ほんとに少ないなあ、なんて思います。
1961年の日本映画の中に
そんなかっこよさやおしゃれさをみつけて
はて。
人の感性ってほんとに進化したんだろうか?


なんて不思議な思いの後味が残りました。
どっかでは後退しちゃったところもないのかなあ。
子ども帰りしてる部分もあるよね。
なんてことをあれこれ。

作品としてどう、っていうより
観てる間の時間が小気味よくて楽しかった。
昔の女優さんって、ほんとにきれいだなああ。
それだけでも、観た甲斐があったと思います。

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ふなこしオヤジ。  

toto   このレビュアーを
掲載日:2008/12/01

2人の会員が気に入ったと投票しています。
ちょっと前にえらい話題の映画でしたが、、。
映像、展開、ともにとっても素敵でした。
船越のおとうさん、いい味だしてるじゃないっすか。
英一郎氏のなんとも不自然なオーヴァーアクションのルーツは、ははん、ここなのね、なんてミョーになっとく。
岸恵子、きれいでした。中村玉緒もキュートでした。
でも、ちょっと前にブームになったとき、なんでこの映画限定だったのか不思議。
この時代の日本映画、結構やるよ。

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今も昔も   <ネタバレ>

ナナメ歩き   このレビュアーを
掲載日:2008/11/10

5人の会員が気に入ったと投票しています。
男の本質は悲しいかな変わらない、適度にいい加減で、破滅型、そしてマメ、だがそんな男に女は惹かれるのだ
多くの日本人が保守的であり、当時の観客はどこか洋画を観ている様な感覚ではなかっただろうか?
それ程時代を先取りし、洒落た作品であることは容易に想像できる
しかし、出会う女性達を片っ端から口説き、また女性もほいほいついて来る、いやいやうらやましいかぎりです
だがそんな男にも天罰が下る時が訪れる、気づいたときには収集がつかなくなっており、女性の怖さを思い知ることになる
自業自得といえばそれまでだが、あまりにも悲惨な末路である

救いのない様で唯一の救いは宮城まり子である、実はハッピーエンドなのでは?と思うところもあるが最後に残った女性があれではね〜
倫理がどうあれ、実はこの作品悪人はいないのである
それ故に自分自身にも起こりうると思わせるところが、名作といわれる由縁ではないだろうか?
                                                     余談だが、当時の名立たるスターの競演、そして市川混監督というのも話題だっただろうが、興行的には失敗だったそうな。

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「誰にでも優しいということは、誰にも優しくないということよ。」  

うしこ   このレビュアーを
掲載日:2008/08/30

1人の会員が気に入ったと投票しています。
私ひとりにだけ優しいあなた、と思っていたら実は誰に対しても、まるで挨拶をするかのように自然な優しさ。
例えその事実を知ったとしても、その優しさに包まれる余韻から抜け出せず、その男の元から立ち去ることのできないジレンマ。

自分を惚れさせた相手の一面によって悩まされる女たち。

かわいさ余って憎さ100倍とでも言うのか、いくら愛情と言っても報われないむなしさや報おうとしない相手のじれったさに、いとも簡単に憎しみという裏の顔を露わにし、恋敵たちと共謀して男に報復するという、女たちの心境の展開と暴走に面白みを感じる。
もはや、「自分だけの男にしたい」という初心の乙女心はどこへやら。

心を求めて男を愛する女たちと、「女は空気」のごとく接し、「男は仕事」と女と向き合おうとしない男。
そのしっぺ返しをお見舞いした女たちのすがすがしさと、捨てられても尚、仕事のことにしか思いがいかない男の情けなさの対比が鮮烈。

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シュールでブラックでおしゃれなコメディ  

カプチーノ   このレビュアーを
掲載日:2008/06/25

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近くのシネコンで上映されたので、観にいきました。
この時代にこんなブラックでシュールなコメディが作られていたことに驚きました。
これまで古い日本映画の湿り気が苦手で敬遠していましたが、昔の邦画に、こんなにも洒落た作品があるということを知り、これからも古い作品を観ていこうと思っています。
モノクロながら、冒頭から最後まで、雨、夜景、陽だまり、車のライトなど印象的な場面の連続。
窓外に雨が降る部屋での伊丹十三と中村玉緒(今の姿からは想像できないぐらい可愛いい。)、夜のビルの屋上での森山加代子と船越英二、陽だまりの中での岸恵子と船越英二、といった特に男女ふたりがいる場面が秀逸でした。
山本富士子の貫禄の演技とか、お気楽な船越英二のひょうひょうとした姿とか、当時のテレビ局の様子とか他にも見所いっぱいで、最初から最後までスクリーンに釘付け。
世界に誇れる日本映画の中の一本だと思います。

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若き日の船越英二。やっぱ英一郎と似てる(^▽^)  

旭竜   このレビュアーを
掲載日:2008/06/25

5人の会員が気に入ったと投票しています。
モノクロ映画の面白さに目覚めた知人からの紹介で鑑賞。
ひとりの男が妻の他に9人の愛人を持ち、妻を含めた10人で男を殺害しようとする内容。
面白い設定だけど1961年の公開当時には時代先取りだったのでしょうか、さほどウけなかったようです。

なんといっても見どころは女優10人の競演でしょう。
岸恵子はさすがの存在感だし、個人的には山本富士子の体型と「そうざんしょ」といった言い回しが好き♪
愛人になるまでの背景をもう少し掘り下げて欲しかったかな。でも10人いるので時間的に難しいか。
2000年に入ってドラマでリメイクされましたが本作を超える出来とは言えませんね。
定期的にその時代の旬な女優を10人出演させてリメイクすれば話題になるかも。「忠臣蔵」のようにね。

ラストのクルマが炎上しているシーンは、岸恵子の将来を暗示させたかったのでしょうか。

妄想で女10人で男を海へ投げ飛ばすシーンは明らかに人形だったし、山本富士子と岸恵子が飲んでいたジョニ黒?赤?は注いだら泡が立っていた。時代を感じた作品。

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若い時から綺麗ですね。  

あんず   このレビュアーを
掲載日:2007/12/16

1人の会員が気に入ったと投票しています。
岸恵子、中村玉緒、山本富士子・・・。
昔のドラマ『熱中時代』の校長先生のイメージが強かった船越英二が、若いときは軟派な役や気弱な役が多いのでちょっと意外です。

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