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権力者“プレイヤー”を目指す若手プロデューサーを主人公に、ハリウッドの内幕をシニカルに描いた作品。グリフィン・ミルは、大手映画スタジオのエグゼクティブ。高級4WDを乗り回し、多忙な日々を送っている典型的な業界人である。やり手のプロデューサーである彼のオフィスには、朝から売り込みのライターや監督たちでひきもきらない。そんなある日、いつものようにオフィスに出勤した彼は、ある一通のハガキを目にする。そこには彼を殺すといった内容が書かれていた……。 JAN:9999201830840
製作年: |
1992年 |
---|---|
原題: |
THE PLAYER |
監督: |
ロバート・アルトマン |
---|---|
出演: |
ティム・ロビンス 、 グレタ・スカッキ 、 フレッド・ウォード 、 ウーピー・ゴールドバーグ 、 ピーター・ギャラガー 、 ブライオン・ジェームス 、 ヴィンセント・ドノフリオ 、 ディーン・ストックウェル 、 リチャード・E・グラント 、 シドニー・ポラック |
脚本: |
マイケル・トルキン |
原作: |
マイケル・トルキン |
音楽: |
トーマス・ニューマン |
権力者“プレイヤー”を目指す若手プロデューサーを主人公に、ハリウッドの内幕をシニカルに描いた作品。グリフィン・ミルは、大手映画スタジオのエグゼクティブ。高級4WDを乗り回し、多忙な日々を送っている典型的な業界人である。やり手のプロデューサーである彼のオフィスには、朝から売り込みのライターや監督たちでひきもきらない。そんなある日、いつものようにオフィスに出勤した彼は、ある一通のハガキを目にする。そこには彼を殺すといった内容が書かれていた……。 JAN:9999201830840
製作年: |
1992年 |
---|---|
原題: |
THE PLAYER |
監督: |
ロバート・アルトマン |
---|---|
出演: |
ティム・ロビンス 、 グレタ・スカッキ 、 フレッド・ウォード 、 ウーピー・ゴールドバーグ 、 ピーター・ギャラガー 、 ブライオン・ジェームス 、 ヴィンセント・ドノフリオ 、 ディーン・ストックウェル 、 リチャード・E・グラント 、 シドニー・ポラック |
脚本: |
マイケル・トルキン |
---|---|
原作: |
マイケル・トルキン |
音楽: |
トーマス・ニューマン |
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
119分 | ||
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PDSV113576 | 2007年11月22日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
13枚 | 0人 | 0人 |
収録時間:
119分
字幕:
音声:
レイティング:
記番:
PDSV113576
レンタル開始日:
2007年11月22日
在庫枚数
13枚
1位登録者:
0人
2位登録者:
0人
DVD
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
119分 | ||
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PDSV113576 | 2007年11月22日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
13枚 | 0人 | 0人 |
収録時間:
119分
字幕:
音声:
レイティング:
記番:
PDSV113576
レンタル開始日:
2007年11月22日
在庫枚数
13枚
1位登録者:
0人
2位登録者:
0人
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ハリウッドの映画界を舞台にした話ですから、またアルトマンお得意の群像劇かと思いきや、グリフィンを中心に据えたサスペンス(風?)ドラマでした。(群像劇でもあるのでしょうが)アルトマンらしくないといえばそうかも知れないけど、このシニカルな描写はやっぱりアルトマンだよなと、1人で納得しておりました。
本作が公開された当時は、バブル絶頂期から終焉に向かう時期で、私は(サラリーマンでしたから)バブルの恩恵など受けてもいないのに夜遊びばかりしていて、映画を全くと言っていいほど観ていない時期だったのです。
そんなこんなで、今回DVDになって初めて見たのですが、いや〜面白いです。
皆さんがおっしゃっている冒頭の長廻しにしても、実に緻密に計算されています。
「オーソン・ウェルズの黒い罠は、6分半の長廻しだった」
なんてセリフを流して聞いているうちに、ズームアウト、ズームイン(ドリーバック・ドリーインかしら?ケチケチさん、教えて)を繰り返したり、フォロートラックで役者を追ったりしている絵に切れ目が無いような気がして、最初に戻して見直しました。(思わず、時間も計っちゃいました。8分15秒です)
これは、通常の、主人公を追い続ける長廻しとは違い(そういう長廻しは、役者のモチベーションを維持させるためとかが目的だと思うのですが)手前の人物の会話を通り越してズームすると、室内では別の打ち合わせ、そこから右にパン(というほど、急激な動きではないか)すると、エントランスから出てきた2人がフレームインするというように、別にカット割りをしても問題はないようなシークエンスなのです。しかし、これを1カットの長廻しにすることによって、映画に携わる業界、そして業界人たちは、立ち止まることもなくあわただしく動き続けているのだというような示唆を感じ取れるのでしょう。
実際に撮影する場面においては、どのタイミングで役者が入り、どこで見切れるのか等々、細かく打ち合わせた上で、そのタイムテーブルにきちんと乗っていかなければいけないわけですから、かなり大変なはずなのです。
よくよく観ていると、思わず吹き出しそうになってしまう場面がけっこうあります。メールボーイがスコセッシと思いこんで話しかけたのはアラン・ルドルフだし、「卒業U」の企画で、大まじめにジュリア・ロバーツを起用したいと言ってるのは、「卒業」の脚本家、バック・ヘンリーです。本作の原作・脚本を担当しているマイケル・トールキンは、弟と一緒に脚本を持ち込む役を演じてます。
しかし、「泣かせる政治サイコ・スリラー・コメディ」って、どんな映画なんでしょう?そう考えれば、この映画も「クライム・サスペンス・ロマンス・コメディー」とでも言うような映画でしょうね。
あの脅迫の絵はがきやFAXを送りつけてきたあいつは(ヤツですよ!ヤツ!)最後に、こうなることまで予想していたのでしょうか・・・。ケヘインが、あんなことになるのは予想していなかったのでしょうが、それによって事態がどう動くのかはわかりませんよね。結局、憎まれっ子、世にはばかるで、どんな手を使おうと、うまく立ち回って、なおかつ運があればオールOKというブラックな話ですが、グリフィンをもうまく利用したってことですか?
「ザ・プレイヤー」というのは、業界用語で、「業界中に顔が利く大物」みたいな意味らしいのですが(影のドンとかフィクサーとかね)アルトマン爺さん、あんたこそが「ザ・プレイヤー」だったんじゃないの?
劇中でグリフィンに
「映画は娯楽である。しかし、同時に映画は芸術である」
と言わせているように、アルトマンは、自分の作品がわかりづらいと批判されることに対して、
「んじゃあ、大衆的でわかりやすい、しかもなおかつ通好みの映画を作ってやろうじゃないか」
と、本作を作り上げたのかも知れませんね。
「MUSH」と同じ精神で作り上げながら、誰にでもわかりやすい作品に仕上げ、でもそこにはハリウッドやアメリカという国へ対する毒が仕込んであるという、アルトマンはやっぱりしたたかなオヤジなのでした。
アルトマン作品としてはわかりやすい、シネフィルと言われるような人でも、私のごとく、上っ面だけ観て、
「映画は娯楽だから、楽しめりゃあいいのさ」
なんてぬかしてるような奴でも楽しめる秀作です。
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Robert Altman監督が亡くなり(2006/11/20没)一年が近い。改めて、その偉大さを痛感すると共に名作が再リリースされるのは、いい手向けとなろう・・・本作は、その中の一本。
ハリウッドでは「ヒットで全ての罪が償われる」の格言通り、お金が全て。それはアメリカと言う国そのもの、とも言え実に嫌らしいが何でも金で解決出来る風潮を監督は痛烈に批判。それが単なる妬みに留まらない魅力に溢れる本作を再見し、改めて監督の魅力を発見した気もする。
冒頭の映画史に残る長回しのシーンで、いきなり監督のセンスを目の当たりにするが、決して本作はハリウッドを毛嫌いして無い事に、直ぐに気付く。ハリウッド映画そのものに嫌悪感を抱く作品に見えなくも無いが、日本語で「嫌よ嫌よも好きの内」と言う言葉が有るとおり、私的には愛すら感じる。
「また群像劇か」とお腹一杯の方も居ると思うが、単に映画界の裏側を見せるだけで無く(一応)サスペンスも絡めて、決して悪は罰せられない不条理劇としても楽しめるのは流石。
もしかして「全てが主人公の妄想?」と思わせる演出振りと、現実のハリウッドの裏側がクロス・オーバーし、単純な様で実は複雑なファクターに溢れてる。私には「人間って愚かだよな」と言う監督の呟きが聞こえた。
出演者を書くだけで文字制限に抵触するほど、登場人物は豪華過ぎ!。メインの配役の他にカメオ出演が、また凄過ぎ!。まるで「ウォーリーを探せ!」を地で行くほどに楽しめるが、全員を一度に集めればハリウッドが空っぽに成るほどだ。
しかも、どの役者も応分の配役が充てられ、ツボにハマった演技を堪能出来る。Tim Robbinsの演技を見るだけでお釣りが来るが、意図的に犯人を明かさないのも監督らしい。
この作品も、映画好きなら一度は見るべきだ。
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「いや、一時はプレミアものだった『ザ・プレイヤー』が再リリースで、いまならamazonで3000円を切っているから、ええいままよ『ショートカッツ』もいっしょに自分へのクリスマスプレゼントだーって注文したんだよね。そりゃちょっと早いけど。そしたらその数日後にさ、discasの近日リリースっての? あ、やっぱりレンタルあるのねって、ああジャームッシュに続いてまたしてもって、なんか負けたような気分で」
『ポパイ』の製作をめぐる騒動などで、80年代初めに『MASH』以来のアルトマン神話は崩れ、アルトマンはテレビや演劇の世界に活動の場を移さざるを得なくなる(キネマ旬報社『ロバート・アルトマン わが映画、わが人生』などによる)。10年ほどの雌伏の間には、『フール・フォア・ラブ』や『ストリーマーズ』などの大好きな秀作もあるのだけれど、「誰も出資しないので企画が流れ続けている」とか、アルトマンの少ない噂話にいいものはなく、もうアルトマンらしい傑作は見られないのかと落胆していた。だから、突然オールスターをカメオ出演させた『ザ・プレイヤー』がやってきた時にはびっくりして映画を観る前からその復活が本当に嬉しかった。
アルトマンは分かりにくくて嫌いという人も少なくないと想像するけれど、『ザ・プレイヤー』は群像劇ではなく、映画は主人公ティム・ロビンスを常に追いかける一本道であって、冒頭から非常に分かりやすい。たくさんの登場人物があるかに見えるけれども、それらはすべてシニカルなユーモアのための修飾に過ぎないのである。このあたりは、本作の成功によって自信に満ちて描かれる次回作『ショートカッツ』以降とはちょっと違っている。
ある脅迫と殺人事件を軸に物語は進むけれども、謎解きやカタルシスのある結末は用意されていない。言わば、ある冷酷な男が物質的には成功し、精神的にはより堕ちて行き、そのことになんら悔恨を見出さないという、人間の暗黒面を描いたドラマだ。つまりミステリーでなく、フィルム・ノワールである(グレタ・スカッキのファム・ファタルぶりも素晴らしい)。
彼が生きるのは彼以上に冷酷な映画界であって、過去のヒット作を足して生まれる企画や、強引なハリウッド・ハッピーエンドへのおちょくりで笑わせてくれる。毒はそれほどでもないのだけれど、映画内映画「人身保護礼状」は、『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』+『愛と青春の旅立ち』で爆笑。同じティム・ロビンスの『ショーシャンク』もモニター試写でラストを変えたそうだが、きっとこんなふうに作られたのだろう。
タイトル・クレジットの長回しは楽しいけれど、実のところ、言及されている『黒い罠』はもちろんオフュルス、相米慎二、ジョニー・トーなどに比べても映画的な躍動感に薄い。きちんとセッティングしてやりましたよーという感じで、ここで長回しがどうしても必要とは思えず、つまりは秀才っぽいのだ。むしろ僕はロビンスが窓の外からスカッキを覗き見しながら電話で会話するノワールなシーンなどに惹かれる。
映画そのものもハリウッド・ハッピーエンドで幕を閉じる。この、誰も映画を愛していない映画界の内幕を描いた見事なエンタテインメントは、後期アルトマンの非エンタテインメントな、豊かな世界を拓くきっかけとなった。80点。
「いや、没後一周年特集とかで、wowowが『ナッシュビル』『ヘルス』『ジミー・ディーン』とかやったんだよ。そしたらさ、もう入るしかないじゃない。そりゃ相談しないで手続きしたのは悪かったけどさ、『ナッシュビル』はアルトマンの群像劇の嚆矢にして最大の傑作で・・・わかったわかった、僕だってどうせ見切れない映画がたまるばかりだってのは分かってるからすぐ解約します、させてください。でもほら、大晦日には君の好きなサザンの年越しライヴもあるし・・・ええ? そのライヴに友だちと行く? (古いけど)聞いてないよ!」
このレビューは気に入りましたか? 12人の会員が気に入ったと投稿しています
入力内容に誤りがあります。
内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。
ユーザーレビュー:30件
投稿日
2007/12/13
レビュアー
こんちゃん※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
ハリウッドの映画界を舞台にした話ですから、またアルトマンお得意の群像劇かと思いきや、グリフィンを中心に据えたサスペンス(風?)ドラマでした。(群像劇でもあるのでしょうが)アルトマンらしくないといえばそうかも知れないけど、このシニカルな描写はやっぱりアルトマンだよなと、1人で納得しておりました。
本作が公開された当時は、バブル絶頂期から終焉に向かう時期で、私は(サラリーマンでしたから)バブルの恩恵など受けてもいないのに夜遊びばかりしていて、映画を全くと言っていいほど観ていない時期だったのです。
そんなこんなで、今回DVDになって初めて見たのですが、いや〜面白いです。
皆さんがおっしゃっている冒頭の長廻しにしても、実に緻密に計算されています。
「オーソン・ウェルズの黒い罠は、6分半の長廻しだった」
なんてセリフを流して聞いているうちに、ズームアウト、ズームイン(ドリーバック・ドリーインかしら?ケチケチさん、教えて)を繰り返したり、フォロートラックで役者を追ったりしている絵に切れ目が無いような気がして、最初に戻して見直しました。(思わず、時間も計っちゃいました。8分15秒です)
これは、通常の、主人公を追い続ける長廻しとは違い(そういう長廻しは、役者のモチベーションを維持させるためとかが目的だと思うのですが)手前の人物の会話を通り越してズームすると、室内では別の打ち合わせ、そこから右にパン(というほど、急激な動きではないか)すると、エントランスから出てきた2人がフレームインするというように、別にカット割りをしても問題はないようなシークエンスなのです。しかし、これを1カットの長廻しにすることによって、映画に携わる業界、そして業界人たちは、立ち止まることもなくあわただしく動き続けているのだというような示唆を感じ取れるのでしょう。
実際に撮影する場面においては、どのタイミングで役者が入り、どこで見切れるのか等々、細かく打ち合わせた上で、そのタイムテーブルにきちんと乗っていかなければいけないわけですから、かなり大変なはずなのです。
よくよく観ていると、思わず吹き出しそうになってしまう場面がけっこうあります。メールボーイがスコセッシと思いこんで話しかけたのはアラン・ルドルフだし、「卒業U」の企画で、大まじめにジュリア・ロバーツを起用したいと言ってるのは、「卒業」の脚本家、バック・ヘンリーです。本作の原作・脚本を担当しているマイケル・トールキンは、弟と一緒に脚本を持ち込む役を演じてます。
しかし、「泣かせる政治サイコ・スリラー・コメディ」って、どんな映画なんでしょう?そう考えれば、この映画も「クライム・サスペンス・ロマンス・コメディー」とでも言うような映画でしょうね。
あの脅迫の絵はがきやFAXを送りつけてきたあいつは(ヤツですよ!ヤツ!)最後に、こうなることまで予想していたのでしょうか・・・。ケヘインが、あんなことになるのは予想していなかったのでしょうが、それによって事態がどう動くのかはわかりませんよね。結局、憎まれっ子、世にはばかるで、どんな手を使おうと、うまく立ち回って、なおかつ運があればオールOKというブラックな話ですが、グリフィンをもうまく利用したってことですか?
「ザ・プレイヤー」というのは、業界用語で、「業界中に顔が利く大物」みたいな意味らしいのですが(影のドンとかフィクサーとかね)アルトマン爺さん、あんたこそが「ザ・プレイヤー」だったんじゃないの?
劇中でグリフィンに
「映画は娯楽である。しかし、同時に映画は芸術である」
と言わせているように、アルトマンは、自分の作品がわかりづらいと批判されることに対して、
「んじゃあ、大衆的でわかりやすい、しかもなおかつ通好みの映画を作ってやろうじゃないか」
と、本作を作り上げたのかも知れませんね。
「MUSH」と同じ精神で作り上げながら、誰にでもわかりやすい作品に仕上げ、でもそこにはハリウッドやアメリカという国へ対する毒が仕込んであるという、アルトマンはやっぱりしたたかなオヤジなのでした。
アルトマン作品としてはわかりやすい、シネフィルと言われるような人でも、私のごとく、上っ面だけ観て、
「映画は娯楽だから、楽しめりゃあいいのさ」
なんてぬかしてるような奴でも楽しめる秀作です。
投稿日
2007/11/12
レビュアー
masamune※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
Robert Altman監督が亡くなり(2006/11/20没)一年が近い。改めて、その偉大さを痛感すると共に名作が再リリースされるのは、いい手向けとなろう・・・本作は、その中の一本。
ハリウッドでは「ヒットで全ての罪が償われる」の格言通り、お金が全て。それはアメリカと言う国そのもの、とも言え実に嫌らしいが何でも金で解決出来る風潮を監督は痛烈に批判。それが単なる妬みに留まらない魅力に溢れる本作を再見し、改めて監督の魅力を発見した気もする。
冒頭の映画史に残る長回しのシーンで、いきなり監督のセンスを目の当たりにするが、決して本作はハリウッドを毛嫌いして無い事に、直ぐに気付く。ハリウッド映画そのものに嫌悪感を抱く作品に見えなくも無いが、日本語で「嫌よ嫌よも好きの内」と言う言葉が有るとおり、私的には愛すら感じる。
「また群像劇か」とお腹一杯の方も居ると思うが、単に映画界の裏側を見せるだけで無く(一応)サスペンスも絡めて、決して悪は罰せられない不条理劇としても楽しめるのは流石。
もしかして「全てが主人公の妄想?」と思わせる演出振りと、現実のハリウッドの裏側がクロス・オーバーし、単純な様で実は複雑なファクターに溢れてる。私には「人間って愚かだよな」と言う監督の呟きが聞こえた。
出演者を書くだけで文字制限に抵触するほど、登場人物は豪華過ぎ!。メインの配役の他にカメオ出演が、また凄過ぎ!。まるで「ウォーリーを探せ!」を地で行くほどに楽しめるが、全員を一度に集めればハリウッドが空っぽに成るほどだ。
しかも、どの役者も応分の配役が充てられ、ツボにハマった演技を堪能出来る。Tim Robbinsの演技を見るだけでお釣りが来るが、意図的に犯人を明かさないのも監督らしい。
この作品も、映画好きなら一度は見るべきだ。
投稿日
2007/11/24
レビュアー
よふかし※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
「いや、一時はプレミアものだった『ザ・プレイヤー』が再リリースで、いまならamazonで3000円を切っているから、ええいままよ『ショートカッツ』もいっしょに自分へのクリスマスプレゼントだーって注文したんだよね。そりゃちょっと早いけど。そしたらその数日後にさ、discasの近日リリースっての? あ、やっぱりレンタルあるのねって、ああジャームッシュに続いてまたしてもって、なんか負けたような気分で」
『ポパイ』の製作をめぐる騒動などで、80年代初めに『MASH』以来のアルトマン神話は崩れ、アルトマンはテレビや演劇の世界に活動の場を移さざるを得なくなる(キネマ旬報社『ロバート・アルトマン わが映画、わが人生』などによる)。10年ほどの雌伏の間には、『フール・フォア・ラブ』や『ストリーマーズ』などの大好きな秀作もあるのだけれど、「誰も出資しないので企画が流れ続けている」とか、アルトマンの少ない噂話にいいものはなく、もうアルトマンらしい傑作は見られないのかと落胆していた。だから、突然オールスターをカメオ出演させた『ザ・プレイヤー』がやってきた時にはびっくりして映画を観る前からその復活が本当に嬉しかった。
アルトマンは分かりにくくて嫌いという人も少なくないと想像するけれど、『ザ・プレイヤー』は群像劇ではなく、映画は主人公ティム・ロビンスを常に追いかける一本道であって、冒頭から非常に分かりやすい。たくさんの登場人物があるかに見えるけれども、それらはすべてシニカルなユーモアのための修飾に過ぎないのである。このあたりは、本作の成功によって自信に満ちて描かれる次回作『ショートカッツ』以降とはちょっと違っている。
ある脅迫と殺人事件を軸に物語は進むけれども、謎解きやカタルシスのある結末は用意されていない。言わば、ある冷酷な男が物質的には成功し、精神的にはより堕ちて行き、そのことになんら悔恨を見出さないという、人間の暗黒面を描いたドラマだ。つまりミステリーでなく、フィルム・ノワールである(グレタ・スカッキのファム・ファタルぶりも素晴らしい)。
彼が生きるのは彼以上に冷酷な映画界であって、過去のヒット作を足して生まれる企画や、強引なハリウッド・ハッピーエンドへのおちょくりで笑わせてくれる。毒はそれほどでもないのだけれど、映画内映画「人身保護礼状」は、『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』+『愛と青春の旅立ち』で爆笑。同じティム・ロビンスの『ショーシャンク』もモニター試写でラストを変えたそうだが、きっとこんなふうに作られたのだろう。
タイトル・クレジットの長回しは楽しいけれど、実のところ、言及されている『黒い罠』はもちろんオフュルス、相米慎二、ジョニー・トーなどに比べても映画的な躍動感に薄い。きちんとセッティングしてやりましたよーという感じで、ここで長回しがどうしても必要とは思えず、つまりは秀才っぽいのだ。むしろ僕はロビンスが窓の外からスカッキを覗き見しながら電話で会話するノワールなシーンなどに惹かれる。
映画そのものもハリウッド・ハッピーエンドで幕を閉じる。この、誰も映画を愛していない映画界の内幕を描いた見事なエンタテインメントは、後期アルトマンの非エンタテインメントな、豊かな世界を拓くきっかけとなった。80点。
「いや、没後一周年特集とかで、wowowが『ナッシュビル』『ヘルス』『ジミー・ディーン』とかやったんだよ。そしたらさ、もう入るしかないじゃない。そりゃ相談しないで手続きしたのは悪かったけどさ、『ナッシュビル』はアルトマンの群像劇の嚆矢にして最大の傑作で・・・わかったわかった、僕だってどうせ見切れない映画がたまるばかりだってのは分かってるからすぐ解約します、させてください。でもほら、大晦日には君の好きなサザンの年越しライヴもあるし・・・ええ? そのライヴに友だちと行く? (古いけど)聞いてないよ!」
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