ちょこッとＳｉｓｔｅｒ

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全２４話をまとめて一気に視聴してみましたが、正直言って、あまり見るべきところのない単なる「妹萌えアニメ」でした。

物語の内容は、大学生の主人公・川越はるまのもとに、サンタからのクリスマスプレゼントとして幼い妹がやってきて、その妹・ちょこを中心としたドタバタ劇が毎回繰り広げられるというストーリーになっていました。

作画は全編を通じて安定したレベルとなっており、ヒロイン・ちょこが、とっても素直でかわいい少女として描かれていましたし、人間界のことをほとんど知らない無垢な女の子から、「おにいちゃん！」と全面的に信頼され、そんな女の子を全身全霊で可愛がりながら、二人だけの「萌える毎日」をおくっていくという、「妹好き」な方にとっては、たまらないシチュエーションとなっておりました（笑）。

物語の前半は、一緒にデパートへ行って女の子ものの洋服や下着を買ったり、裸エプロンで料理を作ってもらったり、バレンタインに裸ラッピングでプレゼントされたり、一緒に銭湯へ行ったりと、うれしはずかしのエピソードが続き、なかなか「萌え心」をくすぐるような内容になっていたかと思います。

ただ、後半は、この兄妹と周りの人々との交流を描いた平凡で退屈な物語が延々と続いていくために、睡魔との戦いといった感じでしたし、終盤で、ちょこが消失するというシリアスなテーマを描いておきながら、主人公の「サンタさんお願い！一生可愛がります」の一言であっさり復活するという、がっくりするような展開となっていました。

また、個人的には、「ちょこが自分を慕うのは最初から条件付けられただけのものではないのか？」とか、「自分がちょこを好きなのは妹としてなのか、それとも女の子としてなのか？」といったような核心に迫る展開になるかと期待していただけに、何事もなく終わっていくラストには、非常にがっかりとさせられました。

ということで、ＤＶＤ版ではＴＶ放映時に隠されていた数々のヌードシーンも全開となっていますので（笑）、かわいい妹を見ているだけで満足できるという方にとっては、十分に楽しめる作品かと思いますが、それ以外の方にとっては、見ていてもむなしくなるばかりのアニメだったかと思います。

さて、いつものように味見のつもりで１話を視聴してみました。

最初からぶっ飛んだアニメの為の展開で、こーゆー始まり方とかストーリー設定て嫌いじゃないんです。アニメにしか出来ない事なんで。

絵も無駄に目が大きいわけじゃなく、どちらかと言うと好きな方。一応ラブコメの要素もあるみたいなので、先が気にならないと言ったら嘘になる。

でも・・・これを自分が２４話完走出来るかと考えたら「無理だろうな」と思いました。

観ていて微笑ましい感じもするんですけど、なんせ狙い過ぎな感があって自分には辛かったです^_^;　

現実にありそうな・・・と非現実をうまく合わせたアニメじゃなくて、純粋に「非現実」を扱った作品なので、実際に妹がいる人には不向き（？）かも。「こんな妹いるかよっ！」とアニメなのにツッコミ入れるのは間違いないでしょう。非現実と分かっていながら、人はそれに抵抗してみたくなるものです（笑）

あとＥＤ曲も嫌いな部類なので、自分は１話でお腹いっぱいになりました。

妹好きなら文句なくお勧めできるであろう（なんせ１話だけの視聴なので）一品なので、妹好きなら無条件でどうぞ！

クリスマスの日、一人暮らしのあなたの元に、少女が配達されてきました。配達人は「サンタ」と名乗り、あなたの願いに沿ったプレゼントだと言います。

少女は、日本語は操れるものの、記憶を失っており、自分をあなたの妹だと主張しています。もちろん、あなたにはその記憶はありません。


さて、上記のような状況になったら、あなたはどうしますか？

私なら、何が起こりつつあるのか調べ、考えます。

まず、少女が人間ならば、激しく犯罪の匂いがしますね。
誘拐され、洗脳（記憶の消去と刷り込み）をされた上で、誤って、自分の元に配達された可能性があります。人身売買事件に巻き込まれかけています。そのままほっておくと、犯罪組織から、証拠抹消のために命を狙われる危険性すらあります。

別の可能性として、少女はメイドロボットの試作機かも知れません。まだ機能と性能が足りないので、仕事を失敗しても問題の少ない「妹」を名乗っているのでは？　学習機能を備えているのですが、できるだけ自然(?)な環境で学習させたいために、あなたには秘密にして配達されただけかも。こちらならば、差し迫った命の危険は無いでしょうが、ガス器具の取り扱いを誤ってガス爆発なんて目に会うかも知れませんから、やはり注意が必要です。

もっと可能性はありますよ。少女の言うことが正しくて、自分の記憶が混乱しているのかも知れません。

いずれにしても、色々と調べる必要がありますよね？

まず、少女が人間なのかロボットなのか？
失われた（？）記憶の回復。
監視している人間が近くにいないか？
自分の精神状態は正常か？（これは難しいけど）

など。。。。

犯罪組織との対決やメイドロボットの暴走、あるいは自己崩壊の危機をはらんで、物語は進む、、、、
、、、なんてことは、一切ありません。

少女は、次の日から千年１日のごとくなじんでいますし、怖いお兄さんたちがやってくることもありません。

とても幸せなお話です。

でも、もっと色々と調べたほうが良いのでは？ -> 主人公

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本８巻でようやく本作品のSF設定の一部がわかります。

ネタばれ注意です。見ていない人には判らないかも知れません。

まず、この世界には「念力主義」が存在します。これは、「どんな事柄も、願えばかなえられる事がある」という法則です。ヒロインの少女（ちょこ）は、主人公（はるな♂）の願いの結果、妹として届けれられます。はるなの両親が、ちょこをどのように認識しているかは描写されていません。

８巻では、田舎から従姉がやってきますが、はるなはちょこを妹とは紹介しません。これから類推すると、はるなの両親もちょこの存在を知らない可能性が高いですね。

さて、８巻では、SF的な事件が起きますが、ここでも「念力主義」が遺憾なく発揮されます。問題の解決には、「願う」ことで十分だったりします。

さて、「願い」がかなうということは、それをかなえてくれる存在がいるということを強く示唆しています。この存在の力はかなり強力で、関係者の記憶の消去も不完全ながら可能です。この記憶消去は、まるでコンピュータ上のファイルを消去する様に、インデックスのみを消して、記憶の本体はいじっていないかの様で、そのため不完全です。

SF的事件が解決されると同時に、関係者の記憶も、ゴミ箱から元に戻されるように復活します。

この８巻のSF的事件を説明する解釈のひとつは、世界を高次のレベルで管理している管理者が存在するという仮説です。この管理者は万能では無いようです。もしも万能ならば、はるなの両親や親戚の記憶を書き換えてちょこの存在を適合させることが出来る訳ですから。

また、ちょこには戸籍も無いようです。戸籍があれば、市役所から学校の案内などか来る筈ですが、ちょこ（推定１２歳）は学校にも行っていません。これも管理者の不完全性を示唆しています。

８巻の段階では、ちょこのアイデンティティは、はるなのみに立脚しています。これは、冒頭の「あたしはちょこ。お兄ちゃんの妹なの」といセリフにも象徴されています。自分の根っこが、お兄ちゃんしか無いという、極めて不安定な自我なのです。

不安定な自我と不完全な管理者、そして、思いやりはあるが、知能がやや足りないお兄ちゃんと周囲の人たちに囲まれて、ちょこは一体どうなってしまうのでしょうか？　彼女の幸福を祈らずにはいられません。

ちなみに、漫画版では、従妹（年下です）が来ますが、SF的事件は起きず（この展開処理は見事です）、アニメ版よりも良好な（１歩進んでいる？）状況で全巻が終わります。漫画版６巻以降の展開はアニメとは全く異なるといっても良いでしょう。　アニメを見た人でも、漫画版の６巻以降を読んで損は無いと思います。

話が漫画版にそれてしまいましたが、アニメ版もほんわかした名作です。管理者の存在を示唆する８巻も大変良いです。色々と想像の余地を与えてくれますからね。

ＫＥＥＰＯＵＴなしでゆりかのティクビが見れる回です。