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■DISCAS INTERVIEW■
佐野史郎が選んだ10枚の「異世界への招待状」
「冬彦ボックスも欲しいですよね。」
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怪しい人と書いて…

  ―― リドリー・スコット監督作からは、『ハンニバル』も選ばれてますね。
 
佐野

『ハンニバル』はなかなか優れてたのに、つまんないって言う人も中にはいるよね。『レッド・ドラゴン』※8 なんかも、初日に観に行ったけど、お客さん半分ぐらいしか入ってなかったね。
 
――

『羊たちの沈黙』と比べてはどうですか?
 
佐野

『ハンニバル』の方が全然上!10倍?もっと上かもしれないな。
あと、音楽で言うと、レクター博士が奏でるピアノも聞きどころですよ。
 
――

今回選んで頂いた作品からは作家主義的な感じもしますが…。
 
佐野

結果的にね。だから良い作品は良い監督が撮ってたってことじゃないですか(笑)。もちろん、このラインナップにない中でも、好きなものはいっぱいあるから。
 
――

佐野さんからのリクエストはありますか?
 
佐野

“円谷ワールド”は全部あると嬉しいかな。ウルトラシリーズを全部。
「これは揃ってる!」ってのがあればいいよね。
僕の好みだと、東宝怪獣映画とか、怪奇モノは全部揃えて欲しいですね(笑)。 せめて、1作目のゴジラ※9 は入れとかないとマズイですよ(笑)。
 
――

続いて、その怪奇モノと言いますか(笑)、
他とは毛色の違う『ヤング・フランケンシュタイン』ですけど…。
 
佐野

メル・ブルックスにハマった頃に観たんですよね。ふざけた映画ですよ。何回も観たなぁ…可笑しくて可笑しくて(笑)。
『フランケンシュタイン』のパロディを徹底してやってるんですけど、それはお見事!
でも、これ観た後に、本家『フランケンシュタイン』を観たら、こんな話だったんだってヘンな感動するかもしれない(笑)。
僕はモンティ・パイソンのセンスとかテリー・ギリアム※10 も好きで、とにかく、くだらないのは楽しいですね(笑)。
 
――

そもそも怪奇モノに目覚めたきっかけは何だったんですか?
 
佐野

やっぱり、子供の頃にやってた透明人間とか半魚人とかを観てたからじゃないかな。で、また、昭和30年代って、そういうものがやたら多かった気がするんですよ。
テレビでも『少年ジェット』やら『月光仮面』やら、そんなのばっかりですからね(笑)。そりゃそういうものには必ず怪人が出てくるし、楽しくてしょうがなかったですね。
※8:一連のレクター博士シリーズ。物語の時系列に並べると『レッド・ドラゴン』『羊たちの沈黙』『ハンニバル』と続く。
※9:54年の本多猪四郎監督作品。主演はなんと黒澤明作品で重厚な演技を見せた志村喬!ウルトラシリーズの生みの親・円谷英二もスタッフで参加している。

※10:「モンティ・パイソン」はイギリスのコメディグループ。『12モンキーズ』のテリー・ギリアム監督もかつて在籍していた。日本では『空飛ぶモンティ・パイソン』のタイトルで、東京12チャンネル(現テレビ東京)で番組が放送され、合間にはタモリやチャンバラトリオのコントが挟まれていた。


若悪役好きが呼んだボブ・サップとの出会い!?

  ―― “個性派俳優・佐野史郎”のイメージからすると、『夕陽のガンマン』っていうのは意外ですね。
 
佐野

これはね、悪役のリー・ヴァン・クリーフっていう俳優がマカロニ・ウエスタン※11 の常連でして。この人のおかげで、中学の時、マカロニ・ウエスタンがホントに好きになっちゃって。多分、リー・ヴァン・クリーフがいなかったら、この仕事していないってくらい影響されました。悪役に憧れた最初じゃないですかね。知性的な顔してるんだけど、でも、なんかズルイような…それがなんともカッコいいんですよね(笑)。
 
――

見どころは悪役ですか?
 
佐野

もちろん!
他に悪役でいうと、ヒッチコックの『北北西に進路を取れ』に出てた、
マーティン・ランドーだね。『スパイ大作戦』で変装の名人やってた人。あの人もすごい好き。
 
――

佐野さんが悪役を演じる時の参考にされたりしますか?
 
佐野

全然(笑)。参考にはしないけど、とにかく存在が好きだなぁと。
 
――

最後は全く違うジャンルで、『桜庭和志スペシャル〜プロレスラー最強伝説〜』ですが、格闘技はお好きなんですか?
 
佐野

たまたま知り合いに、『PRIDE』に連れてってもらったことがあって。
「いい動きするなぁ〜」って気になってた選手がいたんだけど、それが桜庭だったんだよね。あれよあれよと言う間に人気者に(笑)。
 
――

よく観戦に行かれるんですか?
 
佐野

2回だけですけどね。『パンクラス』にも行ったな。
 
マネージャー氏 ブレイク前のボブ・サップを観たんだよね?
 
佐野

観たね(笑)! あれはすごかった! 久々に怖いと思ったよ(笑)。
まだあんな愉快なキャラクターだって知らなかったから、本当に獣みたいで…。相手選手が震えてたもんね(笑)。あれは怖いと思うわ…。リングサイドで見てたんで、ものスゴイ迫力でしたよ。
 
――

佐野さんのCMでのプロレスラー姿も迫力ありましたね(笑) ※12
 
佐野

あれ、コントグループなんだけど…。何のコマーシャルだか、誰もよくわかってないんだよね、マズイなあ(笑)。
 
――

ちなみに、今まで演じた中でいちばんヘンな役っていうのは?
 
佐野

幼女連続殺人事件の頃に、ちょうど猟奇的な内容の作品に出てたんだけど、撮影現場に刑事が来て調べられましたからね。なぜか出演者の僕に(笑)。
その後も、井の頭公園でバラバラ殺人事件があった時には、バラバラ殺人の映画撮ってたもんで、調べられましたね(笑)。
 
――

またですか(笑)?
 
佐野


コレはDVD化して欲しくない(笑)。

※11:60年代に流行したイタリア製西部劇。本国アメリカではスパゲッティ・ウエスタンと蔑視され、代表格の俳優クリント・イーストウッドへの評価も低かった。
※12:内山信二くんと共演の某携帯電話のテレビCM。佐野さんは髭をつけて雄叫びをあげている。




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