そして友よ、静かに死ね

1970年代初頭に、フランスで「リヨンの男たち」として恐れられた実在のギャング、エドモン・ヴィダルの激動の人生を描いたドラマです。
幼いころから兄弟同然の付き合いをしていた男が警察に捕まり、別の組織からも追われているという情報がもたらされます。彼を助けられるのは自分しかいないと思った時、男は身を引いたはずの血なまぐさい世界に戻っていきます。
映画は、今も変わらぬ男の友情と、そして判明する裏切りを描いていますが、友情か己の人生か、重大な決断を迫られ、危険を承知で友情を選び再び手を汚す決意をするまでの苦悩がリアルでした。
老いた現在の状況が進行する中で、過去の記憶を振り返りつつ二人が少年時代に知り合ったきっかけや、一緒に強盗をしたシーンがしばしば織り込まれて、過去から現在にいたる二人の軌跡が描かれていきます。

モモンを演じているジェラール・ランヴァンは非常にセクシーですね。苦悩と、悲しみを湛えた表情が良かったです。
刻まれた深いシワの1本1本が年輪を感じさせ、大きな声を 出すこともなく、集団を束ねたボスという感じです。

この２人が如何に切っても切れない強い絆だったのか、ラストシーンの哀しき宿命が心に沁み入ります。
ギャングとして生きながらも、妻や友人との絆は大事にしたいという主人公の人間臭さが、渋かったです。
終始伝わる男臭さが何とも言えません。

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原題が「ギャング物語」なのに誰だよこんな「邦題」をつけた友わぁ・・
もう邦題で思いっきしネタバレしてるよね＾＾

老いたためにギャングを引退した主人公は家族と平和に暮らしていた。
ある日、いまだに現役バリバリの親友が相変わらず悪さをして警察に逮捕。
自業自得なので無視しようとした主人公だったが
幼馴染の親友が刑務所で他のギャングに殺されるのを傍観する訳にも行かず救出する事に。
その結果、長い間ず〜っと主人公が騙されていた事実を知るようになる・・

基本的にギャングに友情なんて無いよね。情けが無いんだから「義理」の世界でしょ。
本当に友情ならば、親友を思うならば、命を懸けてまで助けてくれとは望まないはずだ。
ま、映画としては素晴らしい友情物語であった。

特にこの主人公が渋すぎる。
オモロかった「この愛のために撃て」でも渋かったぜよ。
この主人公が演じると何だか凄く「リアル」に感じてしまう。

ちゃんと伏線もあった。
刑事による「拷問場面」と伝説の刑事がステーキハウスで言い残す「台詞」
私は拷問場面で「うん？ヤツがいない」と疑問に思うもスルーしてしまっていた。
良い意味で何だか「ダリオ・アルジェント」に騙されたような気分だ＾＾

野郎のゲキアツ友情、観て置くがいい。

ゴリッゴリのフィルム・ノワール♪

身も心も震え上がる世界、ギャングの男たちです・・・

やるしかない
殺るしかない

血と暴力に追い詰められてゆく
主人公モモンの、胸板の厚さに秘められた哀愁と来たら、もぅ・・・！
回想という形で、今と昔を行き来しながら
命を盾に生き抜いてきた男の軌跡

義理！？
人情！？
そんな言葉さえ、軽く飛び越える
映画以上に映画らしい結末・・・

固唾を呑んで観入りましたがなっ！

邦題がちとネタバレなのが気になるのと
過去と現在で、見た目が違いすぎて同一人物に見えないのが、やや難点でしたが
こういう男臭（特に中年）嗅ぎたくなるんですよね〜♪

ビシっと締りのあるダークなフィルム・ノワール
しかも、ほろ苦く、やるせない後味が、またとんでもない余韻を残していきやがります！

女性でもダイジョーブ♪

女性好みの渋さかと思われます♪

タイトルで中身がわかりそう……と心配しつつ。

長年の友情と仁義の世界を、還暦時代の今と若造時代の昔で見せ、メリハリがあるのはいいね。

ただコレ、アル・パチーノが演じてたら、
もっと情熱的で、ぐっと深く引き締まった作品になったんじゃないかな〜…
還暦時代を演じてる人にそれほどの力量も魅力も最後まで感じられなかったのが、残念。

「あるいは裏切りという名の犬」よりはわかりやすくておもしろかったです
ジャケのおじさん（主人公モモン）もカッコよすぎます

そして友よ、静かに死ね・・・
この意味はラストシーンでわかります

モモンはひたすらに仲間を信じ友情を貫き、足を洗ったのにもかかわらず親友のために再度手を汚しますが・・・

三十数年にわたる裏切りの落とし前をキッチリつけさせますが、そのやり方も友を思ってのこと・・
こんなカッコいい話はなかなかありません