DISCAS オンラインDVDレンタル 過去のインタビュー一覧
■DISCAS INTERVIEW■
はなの選んだ「おかしなお菓子な」10枚

CGよりもリアルです。
  ―― 『運動靴と赤い金魚』 は、運動靴を失くした小学生の兄妹が奮闘するイラン映画ですね。
 
はな

イラン映画は、流行り始めた時期にとても好きで観ていたんですけど、題名とかがなぜか覚えられなくて。
監督さんのお名前なんかも難しくて、わたしの中では皆「モハメッド」みたいになっちゃって(笑)。※2
 
――

わかります(笑)。
 
はな

でも、イランって、わたしもそんな環境に住んだことがないし、一見、とても遠い国に思えるんですけど、子どもを通して国の現状を赤裸々に伝えてくるメッセージ性のある映画が多いんですよね。
観るとドシーンとくることがけっこうあります。
 
――

イラン国内の検閲が厳しいので、児童映画の形に隠れてメッセージを訴える必要があったんですよね。生活の描写がとてもリアルです。
 
はな

妹は頑張り屋さんで健気な感じなんですけど、お兄さんはちょっとわがままなんです(笑)。
わたしにも弟がいますけど、そういう兄妹の関係性とか役割ってのが観ていておもしろくて…。妹のほうがしっかりしている兄妹って、わたしの周囲にも実際多いですよ。だから、そんな妹の健気さを応援したくなるんです。
 
――

はなさんのところのご姉弟はどういう感じなのですか?
 
はな

(弟よりも) わたしのほうがしっかりしていると思います。いくつになっても、その位置関係は変わりません(笑)。
 
――

映画の中のお兄さんはわがままなところがあるとはいえ、大変な妹想いですよね。
 
はな

テストの点がよくて先生からもらった金のボールペンを、妹にプレゼントするシーンもありましたね。
そんなあまりベタベタじゃない兄妹の関係が、日本でも起こりそうなおもしろいエピソードを交えて紹介されていくので、たとえ国が違っても変わらない部分があるんだなあと思いながら観ました。
 
――

マラソン大会で3着になると、妹のために欲しかった念願の運動靴が手に入るのですが…。
 
はな

それが頑張りすぎて1着になっちゃうんですよね(笑)。切ないなあ。
 
――

次は、かつて人魚を見た少年が大人になってから再会し…という『スプラッシュ』ですね。
 
はな

泣けるし、笑えるし、なんかずっと心に残っている映画なので今回の10枚に入れたんです。
おとぎ話的なロマンティックなストーリーも好きなんですけど、なにより当時のトム・ハンクス※3 がすごく痩せてることに、今となっては驚いちゃいますね(笑)。
 
――

トム・ハンクスは、この映画をきっかけにスターになっていきました。
 
はな

それに、今の時代ならばCGで容易に処理してしまえるような人魚の姿も、本当に生身の人間がヒレをつけて泳いだりしてるんです。それがCGなんかよりもリアルに見えるので、自分の目で観たときにはすごくびっくりしたんです。
人魚が本当にいるんじゃないかという気持ちにさせてもらいました。
 
――

人魚の姿も、いやらしくない、きれいなヌードなんですよね。
 
はな

ダリル・ハンナ※4 がぴったりなんですよね。まさに人魚のイメージで。海って塩水だから、なかなか目を開けられないけど、『スプラッシュ』を観たあとはわたしも影響されちゃって、染みるのを我慢してなんとか開けようとしました(笑)。
 
――

はなさんは、女優に挑戦しようというお気持ちはないのですか?
 
はな

ないですね…今までも、これからも。けど、学生時代に演劇部で照明をやっていたことはあるんですよ。みんなで何かを作るというのが楽しかったんですけど、人前に出るのがちょっと苦手だったので、裏方でお手伝いということに…。
12年間一括のインターナショナルスクールだったので、照明を当てる役者さんも、小学生から高校生までと幅広かったですよ。
※2:皆「モハメッド」みたいになっちゃって(笑)
この映画の監督はマジッド・マジディ。『運動靴と赤い金魚』ではモントリオール映画祭グランプリを始め、アカデミー賞外国語映画賞にイラン映画として初ノミネートという快挙を成し遂げる。

※3:トム・ハンクス
1956年生まれ。TVドラマでの好演がロン・ハワード監督の目に止まり、本作の主役に抜擢。『フィラデルフィア』『フォレストガンプ』で2年連続アカデミー主演男優賞を受賞して、人気・実力を兼ね備えたハリウッド・スターとなる。96年の『すべてをあなたに』では監督業に初挑戦。
※4:ダリル・ハンナ
1960年生まれ。11歳のときにCM出演でデビュー。高校在学時にブライアン・デ・パルマ監督の『フューリー』の端役で出演。『ブレードランナー』のレプリカント役で注目を浴び、本作でブレイク。出演作に『コード』『ラブリー・オールドマン』など。

ありえないおかしさ。
  ―― 次の『赤ちゃん泥棒』は、子どものいない夫婦が赤ん坊を誘拐してくるという物語です。
 
はな

コーエン兄弟※5 の映画はとても好きで、ほとんど観ているんですけど、『赤ちゃん泥棒』はその中でもいちばん好きかもしれないなあ。内容も笑えるくらい奇想天外で、出てくる赤ちゃんたちもかわいいんですけど、やはりニコラス・ケイジ※6 が演じたダメダメなお父さんの頑張る姿が観どころですよねえ。
優しさが裏目に出ちゃう、どこか抜けている部分をうまく演じていましたね。
 
――

いちばん笑ったところは?
 
はな

わざわざスーパーまでおしめを盗みに行って、おしめひと包みのために命がけのカーチェイスになるところがおかしかったです。
逃げながらも、おしめは離さない(笑)。
 
――

ありえない話ですよね。
 
はな

ええ、全然、ありえないコメディなんです(笑)。ありえないところがおかしいんですよ。
コーエン兄弟ではほかにも『ブラッドシンプル』とか初期のブラックユーモアの混ざってる作品が好きだなあ。
 
――

次の『ガープの世界』も、まるでありえない珍奇な人生を描いていますね。
 
はな

『ガープの世界』はわたしはアーヴィング※7 の原作から入りました。
中学生くらいだったかな。衝撃的な本としてクラスで話題になっていたんです。それまでにはこんな分厚い本は読んだこともなかったですから。たいていの場合、原作を読んだあとに映画化されたものを観ると、ギャップがあるものですよね。
けれど、アーヴィングの映画化作品に関しては原作に忠実なものが多くて、裏切られることが少ないんです。もちろん『ガープの世界』も、わたしの好きな物語のイメージがそのまま映像になっていました。
 
――

逆に、映画を観たあとに原作を読んでも楽しめる物語でしょうか?
 
はな

そうですね。ただ、わたしは英語で読みましたけど、本はとても分厚いので、大変かもしれませんよ(笑)。日本語訳版も上下に分かれているほどじゃなかったでしょうか?
映画のほうが簡単でいいかもしれませんね。
 
――

それにしても衝撃的な内容で…。
 
はな

14、5歳のわたしにとっては、顔が赤くなっちゃうくらい衝撃的なエピソードが次々と出てきたんですけど、アーヴィングって、哀しいこともすべてほほえましい出来事に変えてしまうようなところがあるんですよ。
家族愛という大きなテーマにちゃんと導いてくれるので、全然嫌な感じがしないんですよね。希望がなくても、なにかしら救いがあったりして、しかも笑いも盛り込まれているというすごい技なんです(笑)。
 
――

印象的なシーンというと?
 
はな

ガープが銃で撃たれちゃう瞬間は、観るたびに驚いてしまうんですよ。何度も観ていて知ってるのに(笑)。

※5:コーエン兄弟
兄ジョエルが監督、弟イーサンが製作を担当し、脚本は共同で書いている映画界のスーパー兄弟。2人で資金を集めて作った『ブラッドシンプル』が注目を浴びメジャーに進出。『バートン・フィンク』でカンヌ映画祭パルムドール大賞、監督賞、主演男優賞を受賞。黒さが際立つ独特の映像文体が、ハリウッドの中では異色を放っている。近作に『バーバー』『オー・ブラザー!』など。
※6:ニコラス・ケイジ
1964年生まれ。本名はニコラス・キム・コッポラ。フランシス・コッポラ監督は伯父にあたり、七光を嫌いケイジと名乗る。恋多き男であり、プレスリーの娘とのスピード離婚も記憶に新しい。出演作に『バーディ』『ワイルド・アット・ハート』『救命士』など。
※7:アーヴィング
ジョン・アーヴィング。1942年生まれ。ヨーロッパをバイクで放浪後、アイオワ大学創作科でヴォネガットの指導を受け、68年に『熊を放つ』で作家デビュー。78年の『ガープの世界』が世界的ベストセラーとなり、アメリカの次世代を背負う作家として注目された。映画化作品に『サイモン・バーチ』『サイダーハウス・ルール』など。
▲このページの先頭へ



Copyright(C)2008 TSUTAYA online Corporation. All rights reserved.
赤ちゃん泥棒 ガープの世界 運動靴と赤い金魚 スプラッシュ page1 page3 今回のリスト page3 今回の全リスト