クレイヴン・ザ・ハンター

SSU（ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース）の製作終了がアナウンスされたタイミングでの公開で、
その扱いはどうよと思うものの、スパイダーマンの名を冠しておいてスパイダーマンと1回も絡まないという謎、
いいさ、お前はお前で一人で生きてゆけクレイブン・・

あれは16年前、高校生のセルゲイとディミトリの兄弟は父に連れられ、北タンザニアで狩りをすることになった。
その時にセルゲイは巨大なライオンに襲われ、瀕死の重傷を負いながらも秘薬で助けられ、その秘薬と混じったライオンのパワーが体中をめぐり、
セルゲイは最強のハンターに覚醒したのだった！！。
（ふむふむ、そこが「スパイダーマン」や「モービウス」の誕生と同じなわけね。）

動物の動きを取り入れたアクションがとてもカッコイイ！
CGだとしてもバッファローの大群や、突如画面を横切る豹がガブガブやるのなんかワクワクしました！
セルゲィ（クレイブン）を演じるのがアーロン・テイラー＝ジョンソン。
顔がいい、アクションがいい、筋肉がワ～ォ・・走る走る、四つん這いからのジャンプ！
これ以上何が入りますか？
でもあるんだなぁ、このお話には。

はい。実は父（ラッセル・クロウ）は闇の世界の元締め。
弟ディミトリとは仲は良いが、母親が父の愛人で、セルゲイと違って期待されていないとか微妙にひねくれている。
（しかし、そのままでは終わらない弟。）
セルゲイは父の仕事を憎んでいる。言ってみればエディプス・コンプレックスみたいなものでしょうか。
ただでさえ重厚感のあるラッセル・クロウがそのまんま重たい人物ですからね。なんとなく、ストーリーが深いんです。
観たかいがあるような気分になる。

ところがそれだけじゃない。謎の催眠術を使うザ・フォーリナー、全身が硬い皮膚に覆われた巨大な怪物ライノの出現によって、
戦いは次第にエスカレートしていくのですわ。
アクションとストーリーに手抜きがありません。
とても楽しめる作品だと思います。

格闘アクションもの。
面白い。
主役のオッサンの筋肉がスゴイ。もしかしたらＣＧかも。
子どものときにライオンに噛まれて死にそうになるのだが、アフリカのどこかの部族の魔女みたいな婆さんがつくった魔法の薬を飲まされて超人となる。
とにかく運動能力が猛獣のよう。格闘能力ばかりでなくジャンプ力や腕力も人間のものではない。壁を伝って刑務所を脱走し、雪の中を猛スピードで走る。中盤では自動車にへばりついているところを別のクルマにぶつかってアスファルトの上に叩き落とされるがかすり傷もできない。

それだけの体力があるのだから精力も絶倫のはずだが女子といちゃつくシーンはなかった。
で、これにはひ弱な弟がいて、鬼のようなヤクザの父親がいる。

そのヤクザな父親をラッセル・クロウが演じていた。
久々の大作出演ではりきっていた。悪役は「アオラレ」以来だろう。なかなか迫力あった。

尚、この作品は第45回ゴールデンラズベリー賞で最低前日譚・リメイク・盗作・続編賞と最低脚本賞を受賞している。
前日譚でもリメイクでもないので続編あつかいなのだろう。ウィキでは「ヴェノム：ザ・ラストダンス」の続編ということになっている。まったく関係ないお話だったけど・・・。で、スパイダーマンとつながるらしいのだが、どういうことなにかさっぱりわからない。

たしか観たのは1ヶ月ほど前なのだが、今レビューを書こうと思ったらなんにも覚えてなかった。プレビュー映像などを観ていろいろ思い出して書いた。結末はけっこうアッサリだった。

本作は人生初のシアターXで観てきました。
最初はおおー！すげー！って感じてかなり圧倒されたのですが
だんだん目が回るような感覚があって
同じ金額ならIMAXの方が良かったかな、なんて思いました。
でも、こういうものかという体験が出来たのでそれはそれで良しです。

さて、本作、面白かったです！
賛否両論いろいろ言われているようですが、私は素直に楽しめました。
なにせセルゲイ（クレイブン）役のアーロン・テイラー・ジョンソンがかっこいいったら！
ずっと目がハート状態でしたよ。
アクションシーンの連続は全く飽きさせないし、無用なラブも皆無なのもいい、
全体的に暗いといえば暗いですが、最後までひきこまれました。

ライオンの血と不思議な薬で強靭な肉体を手に入れたセルゲイは、悪人たちを容赦なくやっつけていきます。
どこでどうしてスパイダーマンの敵になるのか？本作見ただけでは納得はできないですね。
やり方は過激だけど、彼は悪を憎むヒーローでしかないですもの。
命がけで守ったはずの弟の変化が、今後のセルゲイに負の感情をもたらすことになるのでしょうか。
でもSSUはこれで最後ということなので、続きは作られないのですね。
その証拠にエンドロール後のお約束映像はありませんでした。
クレイブン・ハンターとして、別の作品に出て欲しいです！

後で知りましたが、この作品の主役は、スパイダーマンの宿敵になるのがクレイヴン・ザ・ハンターなのですね。この作品にはスパイダーマンは登場しませんので、思いっきり暴れてくれます。
人間離れした強さは、ライオンの血ですかね。メチャクチャ強いのでワクワクしながら見てられます。スカッとしたアクションを楽しめたいならお薦めの作品です。

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好きなタイプのヒーローでしたが、残念ながら彼を含む、周辺の人物描写が不足していて、何かシックリ来ない作品でした。
この点が本当に勿体ない。

裏家業の父親が何をやっているのか？
しっかりと描かれておらず、主人公の親に対する心境がイマイチ分かりませんでした。
また力を得た主人公が、なぜ非合法的に悪人を殺していくのもなんかな～って感じでした。
悪を憎みつつ、法律を無視して殺す当たりどうなの？って思いました。

またライオンの王の力が得られた部分も拍子抜けでした。
もう少し工夫があると良かったと思います。
何でライオンが現れたのか？
ライオンに貫禄はありましたが、作中の登場演出がイマイチでした。

いろいろと不満足に感じた点を羅列しましたが、ちゃんとシナリオ作りをしっかりとするともっと楽しめる作品になったと思います。

惜しい作品でした。