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眞鍋かをりさん(タレント)「ここまで激しいのもアリね、って。今は。」

誰か私に教えて
 
――

眞鍋さんのセレクトを見ると、「映画、結構観てるのかな」って印象があるんですが、実際はどうですか?
 
眞鍋

残念なことに、今はすごく時間に余裕のある時しか観られないんですね。だから何かDVD借りるとなったら、ついつい話題作中心になっちゃうかな。
ひとりで観ることもあまりないです。いつも部屋で、友達と一緒に観ることが多くて。
 
――

おしゃべりしながら観たい、とか?
 
眞鍋

私、誰かに教えてもらわないとよく分からなくなるんですよ、登場人物の関係とか(笑)。「これ誰だっけ?」って、しょっちゅう聞いて(笑)。洋画の場合は、(俳優の)顔が覚えられないんでしょうね。邦画は、まあ少しは自信ありますけど…。
 
――

一緒に観てる友達はちゃんと教えてくれます?
 
眞鍋

さすがに「うるさいよ」って嫌がられます(笑)
 
――

ちなみに眞鍋さんにとっての生涯NO.1の映画ってなんですか?
 
眞鍋

今回のラインナップの中にしっかり入ってますので、お楽しみに!



ショッキングな愛
 
――

いきなり壮絶な『さらば、わが愛/覇王別姫』からですが…。
 
眞鍋

初めて観たアジア映画いうこともあって、印象深い1本なんです。
中学生の頃に観たんですけど、その時はまったく意味が分かりませんでした。けれど、内容が衝撃的なことだけは伝わってくるので、観終わってからしばらくはブルーな気分を引きずってましたね(笑)。
中学生にとっては荷の重い映画だったなあと、今は思います。ビデオ屋さんで見かけるたびに、あの気分を思い出しますから。
 
――

泣きましたか?
 
眞鍋

(即座に)全っ然、泣きませんでしたよ! 涙も出ないくらいに、とにかく打ちのめされました。
 
――

こういう激しく情熱的な愛というのはどうですか?
 
眞鍋

うーん、そこまで熱中できる恋愛というのは、すごく興味はあって、いいなあと思いますけど…。
ただ、同性愛※1 というのは、中学生の私にはまったく理解できませんでしたね。
 
――

クラスで好きな女の子とかいませんでしたか?
 
眞鍋

全然、いなかったです(笑)。
そろそろもう一度、今のこの年齢になってから観直してみると、分からなかった色々な部分が見えてくるのかなあとは思います。
 
――

同じチェン・カイコー監督※2 がアメリカで撮った『キリング・ミー・ソフトリー』は?
 
眞鍋

これまたハードで衝撃的なお話でしたが、もう大人だったので(笑)、中学生の時のようなショックはなかったですね。
相変わらず理解はできませんけど、こういう異様な世界もあるんだなあと。リボンで首を絞めながら愛しあうシーンとかね(笑)。
 
――

ラブシーンはかなり過激ですよね。
この映画のヒロインのように、"恋は突然"という風にひとめ惚れしてしまうことはありますか?
 
眞鍋

ひとめ惚れはないけど、のめり込んじゃうところはあるかもしれない。それから、このヒロインは、好きになった男性の秘密や本性をどんどん知ってしまうんだけど、私も「あの人はいい人だな。親切な人だな」と思ってたのに、周囲の人の間では"嫌なヤツ"で通っていて「俺は眞鍋と仲がいいんだぜ」なんて言いふらしていることが分かったりしたことはありますよ。さすがに幻滅しましたね(笑)。

※1:同性愛
京劇のパートナーとの嫉妬にまみれた愛憎を情熱的に演じるのは、故レスリー・チャン。後に同性愛者であることが発覚するなど、壮絶な人生を送った彼のことを思いながら観ると、思わず本人と役柄をダブらせてしまう。
※2:チェン・カイコー監督
84年『黄色い大地』で監督デビュー。張芸謀や田荘荘らと共に中国第五世代の監督と呼ばれ、中国映画界に作家性の強い新しい映画を登場させた。文化大革命の悲劇をテーマに主に描いてきたが、近年はハリウッドにも進出。日本でも『北京ヴァイオリン』がロングランヒットした。


涙、流れっぱなし。
  ―― 次は、究極の母の愛がテーマともいえる『ダンサー・イン・ザ・ダーク』です。
 
眞鍋

これも劇場で観て打ちのめされました。
最後の処刑シーンでは、目を覆いながら「(ショッキングな場面が)いつ来るの?いつ?」とハラハラしながらも、指の間からチラチラ覗いたりして。耳もふさいでましたよ。
 
――

ホラー映画とかもダメなタイプですか?
 
眞鍋

絶対ダメですね!
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』も、私にとっちゃギリギリのラインですよ。病気・貧乏・裏切り・死とか、涙満載で、不幸のオンパレードといった感じですからねえ。
 
――

泣いてるときは、涙をハンカチで拭ったりしますか?
 
眞鍋

もう流しっぱなしです(笑)。その方が気持ちいいですから。 泣きたくて観ているところもあるかもしれないんで。
男女関係なく、皆さんも泣きたいときにはぜひこれを借りて観てくださいね。必ず泣けます! 
 
――

『トゥルー・ロマンス』も、これはこれでかなり激しい愛のカタチですけれど。
 
眞鍋

10代の時に初めて観て、去年もう一度観ました。
最初は「最悪な映画だなあ」と思ってたんですよ。主人公が麻薬に手を出したり、人を殺したりする悪者だったから感情移入がまったくできなくて。
でも、最近になって観直してみると、こういう悪事を働いてる部分の裏には、愛ゆえに…という部分もあるんだなあ、と。「ここまで激しい愛もアリね」って、今は。 最初に比べたら、そういうところが理解できるようになりましたね。
 
――

考えようによっては、主人公は迷惑な男ですけどね(笑)。あいつのせいでヒロインは一緒にマフィアに追われて…
 
眞鍋

でも、うーん、まあとにかく、最後は生きてて良かった(笑)。
 
――

本当はあのラストは夢だった、という設定らしいですよ。脚本上では。※3
 
眞鍋

えーーーっ?  ショックです! やめてくださいよ〜、 聞かなきゃ良かった。 …けど、チョイ役のブラピがカッコ良かったから、まあいいや(笑)。

※3:本当のラスト
監督デビュー前のQ・タランティーノによる脚本だが、『俺たちに明日はない』を思わせる衝撃的なオリジナルの結末が、映画ではハッピーエンドを匂わせる無難なものに変更されてしまった、とか。
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キリング・ミー・ソフトリー さらば、わが愛/覇王別姫 ダンサー・イン・ザ・ダーク トゥルー・ロマンス


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