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デヴィッド・リンチ※7
の代表作『ブルー・ベルベット』もカルトな人気がありますね。 |
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緒川 |
大定番ですね。
キャストといい音楽といい、非の打ちどころのない完成度の高すぎる作品で、選ぶのも照れくさいくらいに素晴らしいです(笑)。オカマの男の人が歌う「お菓子のピエロ」のシーンがとても好きで、あのミュージカル的なシーンがこの映画を金星にしていると思うんです。・・・まあ、口パクですけどね(笑)。あんなのいいなあ。 |
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緒川さんにも、映画の中で歌ってみたいという思いはありますか? |
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緒川 |
いや、あれくらい面白いのでないとイヤかなあ(笑)。口ずさんでいるとかそういうのではなくて、派手にショーアップされているほうが楽しくていいなあと思います。 |
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『シカゴ』みたいな感じですか? |
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緒川 |
『シカゴ』なんて『ブルー・ベルベット』の足元にも及ばないくらいです(笑)。 |
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デヴィッド・リンチはお好きな映画監督ですか? |
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緒川 |
好きですね、コレ。(と、頭をトンガらせるジェスチャーをされる) |
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えーと、何でしょうか?(笑) |
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緒川 |
『イレイザーヘッド』※8 です。これもノイズのような音響が好きなんです。 |
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次もアメリカを代表する監督ウディ・アレン※9
の映画ですね。 |
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緒川 |
この『ギター弾きの恋』は、サントラ※10
を愛聴していたので選びました。あと、伝説のギタリストを演じた、主演のショーン・ペンを賛美する意味でも選びました。今回の10枚の中では一番相手を選ばず、だれにでも勧められる、いつ観ても楽しめる作品ですね。よくできた映画です。 |
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お話を伺っていると、音楽から入っていかれる場合が多いですね。 |
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緒川 |
印象的な曲であるとか、音楽が使われているシーンがあると、観た後で、心の中のかなりいい場所にしまわれるといいますか。(と、ハートの部分を指さす) |
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そして、サントラが発売されていたら買いに走ると。 |
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緒川 |
そうですね。映画を観ながら音楽も楽しめるなんて、こんなにうれしいことはありませんよね。ウディ・アレン作品の中でも、サービス精神が旺盛なエンターテイメント作品ではないでしょうか。退屈している人にはぜひぜひ観てもらいたいなあと思います。ストーリー的にもキュンときますし。あんな音楽が聞けるバーがあるのならば、私も行ってみたいと思いますね。伝説的なギタリストにはなかなか巡り会えないかもしれませんが(笑)。 |